見出し画像

RME Digiface Dante レポート 後編

Digiface Dante 使用レポート、後編です。
実際にマニピュレーターのシステムとして取り入れた場合のテストをしてみました。

いつものセットに比べると、DAW用のオーディオインターフェイスが無い分とてもシンプルになっています。しかし、中核となるTotalmix FXがあるため、メイン・サブ切替やモニターミックス等作れ、いつも通りのオペが出来そうです。

ただ今回最終的なDAコンバーターになる予定のFerrofish A32が手元になかったため、MADIface Proを最終アウトと見なすことにしました。

ん?MADIface ProはOpticalインプットしか無いから繋げないじゃないか!

問題ありません、MADIface USBがあります。USB-ACアダプターを繋ぐと、スタンドアローンのMADI Coaxial-Opticalコンバーターになるのです。

素敵。

ということで、今回のテストは上記のようなシステムで行っています。

めっちゃ繋がってる 笑

まずは、DVSを立ち上げて使用するポート等を設定します。
MAINとSUB両方のMacで設定し、DAWを立ち上げ、アウトプットをそれぞれアサインします。
Digiface Danteで受けられるDanteの回線数は48kの場合64x64なので、下記のような内訳にしようと考えました。

1-32ch : MAIN System
33-64ch : SUB System


このルーティングを、Dante Controllerで行います。

それぞれ設定したら次はTotalmix FXの設定です。
今回はテストなので、ざっくりとした使い方でやっていきます。Snapshot機能を使って、以下のようにそれぞれルーティングした物を用意します。

Snapshot1 : Main ON → Dante1-32chをMADI1-32chにルーティング
Snapshot2 : MainMUTE → Dante1-32chをヘッドフォンにルーティング
Snapshot3 : Sub ON → Dante33-64chをMADI1-32chにルーティング
Snapshot4 : Sub MUTE → Dante33-64chをヘッドフォンにルーティング


それでは、MAIN/SUBを再生してみましょう。

きました!Digiface Danteのインプットメーターを見てみると、MAIN/SUB両方の音がDanteを通ってDigiface Danteに流れてきているのが確認出来ました
(今回使用したのは、12回線アウトの音源データです)

それでは、Snapshotを切り替えて、MAINの音をMADIから出力してみます。

上段がDigiface Danteのミキサー画面、下段が最終的なアウトと見なしたMADIface Proのミキサー画面です。ちゃんと信号が流れてきていることが確認出来ました。

念のため全てのMADIインプットをアサインした、Headphoneアウトから音を確認します。
 →もちろん問題無く全チャンネルの音が聞こえています。

そして、Snapshotを切り替えてSUBの音を確認します。
 →こちらも全く問題無く聞こえています。

いつものシステムに遜色の無い環境が出来上がり、大変満足行く結果になりました。ただ、インターフェイスが1台になってしまう点、バックアップ環境のことを考えると少し気になるかなと思います。

Digiface Danteは接続するパソコンが落ちてもスタンドアローンで動く*ので、常にMADIの空き回線へMAIN/SUBの信号を送っておき、Ferrofish A32のリコール機能を使えば切替やミュート等は可能かなと思います。

*直前に使用していた環境がそのまま持続して使えます

Dante Controllerで出来ない部分をTotalmix FXやARC USB(リモコン)でカバー出来るDigiface Dante。もしMADIを使わなかったとしても、他のDante製品には無い便利さとRMEの信頼性を持っています。是非現場で使ってみたいですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?