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WAFAの資格を取得できました!

先日、WAFAの資格を取りに行ってきた。
WAFAとはWilderness Advanced First Aidの略で、すぐに救助を呼べない大自然の状況下での救命救急法のこと。

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本来は3泊4日で40時間のカリキュラムをこなす必要があるけど、今回はコロナウイルスの状況を考慮して接触の機会を減らすために、事前のオンライン学習(15時間くらい)+講師&受講生全員でのZOOMセッション(1日)+実地訓練(1泊2日)のハイブリッドコースが開催された。

事前オンライン学習は「動画を見る⇒小テスト」という流れだったんだけど、15時間分とボリュームが多いうえに重要事項だけポンポン解説していくので少しも聞き逃せなくてこなすのが大変だった。

自動車免許とか野外学習指導者の資格をとったときも脈や呼吸がない人にPCR(心臓マッサージ&人口呼吸)とAEDをする、とか骨折した人をどう固定するか、とかは学んだことがあったけど、
「じゃあなぜそうするのか。人体がこういう状態の時にこういう反応をしているから、AとBが見られるときはこういう処置が必要」
といった人体の仕組みと処置をセットで学べるのはとても面白かった。

ZOOMセッションまでにオンライン学習カリキュラムの全てを終わらせておかないといけないんだけど、前日までに終わっていないのは僕だけだったようで運営の方から心配の電話がきた。
なんとかこなせてよかった。


ZOOMセッションでは講師陣と受講生全員が顔合わせした。
最初から自己紹介はニックネームで呼びあったり、フランクな雰囲気でホッとした。
ZOOMセッションの目的は実地訓練前に大事なポイントやウィルダネス下(自然の中で、すぐに救助が来れないor呼ぶことのできない環境)での考え方のおさらいが目的だったと思う。
でもオンライン学習で学んだはずの内容が全然答えられなくて、次の日からの実地訓練がさらに不安になった。
その夜全体の内容を改めて復習しなきゃ・・・!と思ったから、そう思わせるのが裏の目的だったのかもしれない。


実地訓練は1泊2日、津別のランプの森を舞台に行われた。
毎度のことだけど、ZOOMで顔合わせしていた人と直接会うのはちょっと不思議な感じがする。

ランプの森ではだいたい室内で重要事項をおさらい⇒野外でシュミレーションの繰り返し

これは脊髄損傷の可能性がある傷病者に対して、本当に脊髄損傷があるのか、あるならどのレベルかを診断するテスト↓

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深い創(切り傷など)の処置
感染症等から自分を安全に守りながら洗浄する方法を学んでいる様子
創のレプリカがかなりリアルで、ゾンビとかグロい系が苦手な自分はけっこうきつい。でも大事なことだからやらなきゃいけない

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傷病者役の自分。顔が蒼白で意識レベル低い人を演じてるところ。
たしか設定は
「森を散策中、発情期のエゾシカの雄に跳ね飛ばされて左腹部に内出血を負った男性。4回目のバイタルサインチェック後、内出血からのボリュームショックが起こり心拍数&呼吸数の上昇が起こり意識レベルが下がっていく」
だった気がする。
かなりリアルに細かく条件が設定される。

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他にも「その辺のキノコを食べて脱水症状になった人」「ヒグマに襲われて手首から出血してパニック状態の人」等様々な条件が設定されて、救助者役はそれを勉強した内容を活かしながら適切に対処しないといけない。

傷病者役の演技のクオリティが救助者の訓練の出来を左右するので、傷病者役も本気で取り組まないといけない。

いてぇ~

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自分が救助者役のときは、毎回こちらもパニックになりながらなんとか思考を止めないように止めないように頭と手を動かした。
ホントに自分のしていることが正しいのかも不安なまま。
それは訓練が終わるまでずっとそうだった。
でも講師の方から「最初はそれでいいの!」と言ってもらえた。
パニックになって何もできなくて誰かが自分の側で死んでしまうより、パニックになりながらでも手を動かして、必要最低限でもできて生存率を少しでも上げられればいい。
パニックを何回も経験できることに価値があるんです、と。なるほど。

そして自分が傷病者役の時は、「こんな意地悪な設定で救助者役の人かわいそうだなあ」とほかの受講生に同情しながら、自分だったらどう対処するだろうかと冷静に考えることができた。
むしろ救助者役の人がする色々な反応を見て、非常時に人間がどういう行動をするのか見ることができたのも貴重な体験だったと思う。


重度の低体温症の人を、あるもので安全に保温する方法を学んでいる様子

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そして最後のシュミレーションと筆記試験をして、無事合格!
(筆記はギリギリだった…)


とても濃い思考の2日間だった。
内容も面白かったし、今回学んだ考え方は救助だけでなく生活の色々な場面でも当てはめられることだから、興味の人は是非調べてみてほしいし皆が受講すれば良い世の中になると思った。

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1度受けた人は、学習した内容を思い出すために3年以内なら無料で受講できる「リフレッシュ制度」があるのが素晴らしい(ありがたい・・・!)

次は3泊4日のフルで受講して、もっとパニックになってもっと理解を深めたいなあ(`・ω・´)!


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