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【第三弾】これは面白い! 高校生ならではの発想が集まった、自由すぎる研究グランプリ事務局の推し作品をピックアップ!

THINKTANQ|シンク探究

今年度から高等学校において必修となった「総合的な探究の時間」。

「探究型入試」を採用する大学も増えていることからも、進路やキャリアにも影響しうるこの探究的な学びへの注目度の高まりを実感することができます。

本記事では、惜しくも1次審査の通過は逃してしまったけれども、トモノカイの〈自由すぎる研究グランプリ運営事務局〉が推した作品に着目してみました。
本当に自由すぎるテーマが集まっており、一度に記事で紹介することが難しいので、いくつかのカテゴリーに分けたシリーズ記事としてご紹介します。

「自由すぎる研究グランプリ」公式ホームページはこちら!

今回のカテゴリー:高校生ならではの発想が自由すぎて面白いシリーズ

今回紹介する研究作品は、高校生ならではの豊かで楽しい発想ばかり。
誰もが一度は検証してみたくなるあの実験や、持ったことのあるあのお悩みへの新しい解決策など、実に面白く、そして自由すぎる作品たちをぜひお楽しみください。

※ハッシュタグは、応募時に参加者が任意でつけてくれたもので、画像は、提出された作品の表紙です。


① 最強の消しゴム選手権!!

#最強消しゴム

どんな内容?

「自分が使っていたお気に入りの消しゴムが折れてしまった!」というショッキングな出来事からインスピレーションを得た意欲作です。消しゴムを気に入っていた理由を深堀りし、優れた消しゴムについて「①消しやすさ②よく消せるか③速く消せるか④紙へのダメージレス⑤消しカスのまとまり度」という5つの観点から評価しています。22種類の消しゴムを揃え、硬度の違う鉛筆9種類と赤青2種類の色鉛筆で書いた文字をひたすら消していくという地道な研究を経てたどり着いた「最強の消しゴム選手権」の結果は?消しゴムのカバーに書いてある用途に合わせて数種類の消しゴムを使い分けるといいのではという気づきや、長く愛用することでその消しゴムが最強のものになるという結びに、探究心の強さがうかがえます。

ここが事務局の推し!

  • 日常の何気ない出来事から問いを立て、それを解明すべく実際に実験を行ったところがすごい。誰でも研究者になれるということを実証している。

  • 優れた消しゴムについて探究する過程で、消しゴムカバーに書いてある注意書きや用途が正しいことを実証している。

  • 「消しゴム」という日用品でさえも、さまざまな視点から考えることで新たな発見ができることに気づかせてくれている。

今後に期待したいポイント

  • 今回の実験で気づいた消しゴムの特性について、複数の消しゴムを使い分けるポイントをさらに探究して欲しい。

  • 消しゴムの素材の違いと、筆記した素材との相性や使い心地などの関係を調べてみるのも面白そう。

  • 研究を極めれば、職業や用途によって推せる消しゴムを提案できるのではないか。



② 自転車を電動自転車に改造してみよう

#リサイクル

どんな内容?

「毎日の自転車通学を少しでも楽なものにしたい」という課題意識から生まれた探究です。実験では、市販のモーターにペットボトルのキャップを取り付け、そのモーターを自転車のチェーンステーに固定して、キャップの回転力で後輪を回すことを試みています。最初の実験ではあまり後輪が回らず、その原因がモーターの回転数にあると考え、数学を用いてキャップの円周と後輪が進む距離を算出。計算結果を参考に、動力(電池)を2倍にして再チャレンジ。実験結果は失敗に終わりましたが、なぜ失敗したのかをきちんと考察しています。その上で、ペットボトルのような廃棄物の再利用や、環境にやさしい自転車を交通手段として利用することを提唱。一人ひとりの地道な活動で、SDGsの目標が達成できるのではないかという気づきに、若者らしい視野の拡大を感じる作品となっています。

ここが事務局の推し!

  • 電動アシスト自転車を購入するのはたやすいが、そうではなく自分で作ろうとしているところが斬新。

  • 自分が持っている知識を使って解決を図り、トライアンドエラーを繰り返しながら、視野を広げている。

  • 自分の活動がSDGsにつながっているということに気づき、環境保全への解決策の一つとして提言している。

今後に期待したいポイント

  • 電動アシスト自転車の仕組みを研究し、モーターを設置する場所を変えてみたり、ペットボトルのキャップ以外の材料を使ってみたりしながら再チャレンジすると、さらにステップアップした研究になりそう。

  • これからも新しい題材を見つけ、楽しく環境に配慮できる研究にトライして欲しい。



③ お菓子であべこべろ過装置を作ろう

#夏休みの面白自由研究

どんな内容?

泥水を「飲めるけど普通の水」に変えるろ過装置を逆手に取り、普通の牛乳を「おいしいチョコレート味の飲み物」に変える「あべこべろ過装置」を作ろうという実験です。著者の好きなお菓子数種類を使い、それぞれの味や栄養成分などのエキスが溶け込んだ飲料を生み出すことを目的としています。ココアの粉やお菓子、シリアルなどを、それぞれろ過装置に入れる砂利や活性炭に見立て、順番にペットボトルに詰め込んで牛乳を注ぎ、液体を抽出します。この過程で、ココアが牛乳をはじいてろ過できないことや、材料の順番によって味の出方が違うことを発見し、試行錯誤を繰り返しながらついに理想の牛乳飲料を作ることに成功します。最終的にはろ過装置をさしおいて、なるほどと思わせる人生談議が広がる展開となるのですが、そこがまさに「自由過ぎる研究」にふさわしい内容だと思える作品です。

ここが事務局の推し!

  • ろ過装置から発想を得て、理想の飲み物を作る装置を生み出すという発想の転換がすばらしい。

  • ココア粉末が牛乳をはじくという気づきからの推察と立証をしているところがよい。ココアを水や牛乳に溶かすのは難しいが、それが液体をはじく性質にあるということに気づかされた。

  • 作り出した飲み物の味を人生のストーリーに置き換えるという考察がよい。また、実験後のお菓子たちをきちんと再利用し、価値を生んでいるところが優れている。

今後に期待したいポイント

  • なぜココア粉末が牛乳をはじくのか科学的に追求、溶けやすくする方法を発見してくれることを期待したい。

  • ろ過装置だけでなく、当たり前に使われているものの意外性のある使い方を、今後も探究して欲しい。



④ 火星のテラフォーミングは可能なのか

#火星

どんな内容?

地球以外の惑星を地球環境に近づけ、人類が住むことができる星に変えていく「テラフォーミング」に着目し、現在最もテラフォーミングに向けての研究が進んでいる「火星」が第二の地球になり得るのか、さまざまな研究を取り上げて論じています。そもそも、テラフォーミングという発想はどのようにして生まれたのか、火星が候補となったことにはどのような理由があったのかなどを調べ、火星テラフォーミングの可能性を著者独自の視点から考察しています。各国による宇宙開発の歴史や、その思惑を垣間見ることができ、これから未来を担う世代が考えていかなければならないことを示唆した、若者らしい論点が新鮮な作品となっています。

ここが事務局の推し!

  • 複数の資料や論文をもとにした、「メタ分析」への第一歩と言える意欲的な作品である。

  • SFの世界あるような理想だけを追うのではなく、現実に立脚した考察を加えている。

  • テラフォーミングを題材に、地球だけでなく宇宙の自然環境も守りながら開発して欲しいという提言が若者らしい。

今後に期待したいポイント

  • 今回はテラフォーミングの概略を中心に論じているが、一歩進んでさまざまなデータを比較し、統計的にもテラフォーミングが可能なのかどうかを探究して欲しい。

  • 他の惑星をテラフォーミングするコストと、人類が存続可能な地球環境を整えるコストとどちらが合理的なのかを比較する研究も面白いかも。



⑤ 日本初!勉強専用○○○「CafeTea」(カフェテア)の開発~○○○をチョコっと利用した受験生の生活リズム改善~

#チョコ++ #カフェテア #受験勉強 #働き方改革 #眠気 #CafeTea #チョコでチョコっと生活改善 #チョコ革命

どんな内容?

受験生必見!勉強のお供に欠かせないスイーツ、「チョコレート」を使った、勉強に集中でできる生活リズムを作るための研究です。ブドウ糖やポリフェノールを含み、記憶力向上効果があると言われるチョコレートに、眠気を覚ますカフェインと、リラックス効果のあるテアニンを配合した新感覚チョコ「CafeTea(カフェティア)」。著者は実際に材料を手に入れ、試作をしています。論文では、CafeTeaとエナジードリンク、サプリメント、市販のチョコレートとを比較し、CafeTeaの有効性を強調。また、CafeTeaを生活習慣の中に取り入れることがスパイスとなって生活リズムが整い、勉強に集中しやすくなると提案しています。それだけでなく、CafeTeaを売り出すためのパッケージデザインや広報戦略まできちんと考えているところが秀逸。思い付きだけにとどめず、実現させるための意欲とパワーを感じる作品です。

ここが事務局の推し!

  • リサーチクエスチョンから仮説、先行研究を参考にした実験と考察、研究後の課題と展望までをしっかりとまとめている。

  • 開発した商品のネーミングや広報戦略まで、ストーリーがある展開になっている。

  • フェアトレード製品を使うことなど、エシカルな視点があるのが若者らしい。

  • 実際に商品化して欲しい!協力企業求む!と思わず応援したくなるような内容。

今後に期待したいポイント

  • チョコレートを試作するだけでなく、実際に食べてみての感想などもぜひ載せて欲しい。

  • 成分の精査なども含めしっかりと検証し、商品化に漕ぎつけることを期待したい。

  • GABAなど他の成分を含んだチョコレートとの比較なども面白いかも。


本記事では、課題解決策を展開するテーマの中でも、特に事務局が推した作品たちをピックアップして紹介いたしました。
今回の探究成果から新たに見つかった発見や課題を存分に生かして、探究を続けていってほしいと思います。

「自由すぎる研究グランプリ」は、「学校で行う探究の成果をより多くの人に評価される場があればいいな」と考えている先生方や生徒の皆さんにとっても活用していただける大会です。

本大会の次回開催時期は未定ですが、またパワーアップした形で帰ってきます。
今回は応募が間に合わなかったという方も、ぜひ次回から挑戦してみてくださいね。

また、今回の「自由すぎる研究グランプリ」についての結果は公式ホームページにて公表中です。
ご興味のある方はぜひご覧くださいませ!

執筆:nasuka99
企画・編集:佐瀬友香(自由すぎる研究グランプリ事務局)

<これまでの事務局推し作品紹介記事もご覧ください!>
【第一弾】企業に見立てたチームを結成! ソリューションを展開シリーズ
【第二弾】環境にイイね!地球のためにできることを考えるシリーズ


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