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在宅勤務で「集中力」を上げる方法(その12)/不安と集中のはなし

在宅勤務をしている方々に向けて、仕事の生産性や集中力を高める「Deep Think Method」を伝える短期集中型企画。
本日は、多くの方が抱えている「不安」と集中の関係性についてお話しします。

過去の記事はこちらから↓
01「室内照明と集中」
02「視覚と集中」
03「聴覚と集中」
04「触覚と集中」
05「デジタルと集中」
06「時間サイクルと集中」
07「疲れ目と集中」
08「食事と集中」
09「睡眠と集中」
10「空気と集中」
11「目的と集中」

「いま」に集中することで生産性が上がる

米グーグルが実施した生産性向上計画「プロジェクト・アリストテレス」の結果、生産的なチームの条件は「心理的安全」だったそうです。

そして集中を高めるといわれるマインドフルネスで、最初に習うのが「いまに心を集中する」こと。そしてそれを妨げるのが「過去への後悔」と「未来への不安」です。

過去への後悔に対処するには、「変えられないことは悔やまない」に尽きます。ドイツの心理学者エビングハウスが行った実験では、人の記憶は時間の経過とともに薄れていくことが証明されました。過去の失敗にいつまでも心が捉われてしまう人は、「周囲はこのことは覚えていない」と開き直ってみてください。すると、徐々に自分でも気にしなくなるので、いずれ忘れます。

また日本人は、相手の気持ちを察する能力に長けた国民性だと言われていて、この国民性は「コンテクスト文化」と呼ばれています。コンテクストは「文脈」を表し、文脈・行間を読む、つまりは“空気を読む”文化と言えます。

コンテクスト文化は無用なトラブルを生まない半面、相手の心を過度に意識してしまい、自身の不安を助長すると傾向があります。不安を抱えたままでは、目の前のことやひとつの物事に専念できなくなります。

先日の小池都知事からの「不急不要の外出自粛」や「平日の在宅勤務」要請を受け、今後さらにリモートワークが増えるでしょう。コミュニケーション方法が限られる、コミュニケーション量が減るからこそ、「伝える」意識を高め、思ったことをできるだけ言葉にして確認するようにしてください。すると自身の不安も解消し、仕事に集中できるようになるはずです。

また、昨今の状況下で、より多くの人が「未来への不安」を抱えていると思います。しかし、漠然と不安を抱えて目の前の仕事に集中できなくなるのでは、元も子もありません。未来を漠然と不安視するのではなく、何ができるのか、現実を捉えながらも「目の前の仕事」に向き合う。

視点を“いま”に向けることで、“いま”を切り抜ける力が求められているのではないでしょうか。

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一人で深く考えるためのソロワーキングスペース。
独自の開発によって生まれた空間で、最高の集中をご体験ください。
自社オフィスだと集中できない、一人の時間を満喫したいという方にオススメです。

↓Think Labについては、以下リンクをご参照ください。

Photo:shutterstock/fizkes