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月間定期収益(MRR)1億円突破。シリーズB 16.2億円調達。代表吉田が思い描くsonarの未来

Thinkings株式会社は、シリーズBラウンドとして16.2億円の資金調達を発表しました。また、月間定期収益(MRR)1億円を突破をしたことにも言及しています。

インキュベイトファンドをリードインベスターとして、XTech Ventures、i-nest capital、みずほキャピタルの全既存投資家4社、および新たにSMBC日興証券、JA三井リースの計6社からの調達となります。

スタートアップの調達環境が悪化する中、大型の調達を果たした要因と、成長の秘訣。そして今後の展望について、Thinkings代表の吉田崇に話を聞きました。(執筆:井澤梓)

ー16.2億の調達を発表されましたね

この市況下で資金調達ができ、無事ご報告もできました。今回は、既存投資家4社を含む6社に投資をいただいたのですが、MRR1億円突破など、前回の調達による成果がきちんと示せたことが、今後の期待に繋がったのだと嬉しく思っています。

ー前回の調達の成果について具体的に教えていただけますか

1つ目はシリーズAで得た資金を投下した広告の出稿が、sonar ATS導入企業の拡大に目に見えて繋がったことです。効果検証を目的にいくつかの媒体に出し分けたことで、当社に合った広告手法の見極めができたのも良かった点です。様々な広告手段を試しましたが、現状では当社にはテレビCMを軸とした複合施策が最も効果的でした。

2つ目はシリーズAの調達で構想を発表していたsonar storeがリリースできたこと。多様なHRサービスをsonar ATS内で導入できるマーケットプレイスとして立ち上げたsonar storeは、今や事業の第二の柱へと成長しています。sonar storeの取り扱い商材は、OfferBox、ONE CAREERなどの求人媒体系や、harutaka、インタビューメーカーといったオンライン面接ツールなど。
採用に欠かせないプラットフォームとなるための歩みを進められました。

3つ目は採用でチームが強化できたことです。多様なメンバーが増えたことで、スピード・質・量のあらゆる面で会社がアップデートされました。

また、sonar ATS/sonar storeと連携いただいているHRサービス各社が、今回当社の調達に対してお祝いのコメントを寄せてくださいました。「共に採用市場をよくしよう」「共に成長しよう」という声がとても嬉しく、改めて気持ちが引き締まりました。

ちなみに、SaaSプロダクト上に、マーケットプレイスを展開するビジネスモデルは、世界で主流になり始めているんです。日本でいち早く展開できたことや、着実に立ち上げられたことも自信になりました。

ー調達の資金使途と成果が着実に見えるのは素晴らしいことですね。今回のシリーズB調達の目的を教えてください。

「sonar ATS」「sonar store」の認知度向上に向けたマーケティング/PR施策、連携先のさらなる拡充、採用の強化を目的にしています。SaaS事業は先行して顧客基盤を獲得することが重要です。現市況下で資金調達環境が悪化する中、当社が今回のシリーズB資金調達をできた意味は大きい。しかも当社はすでにMRR1億円を突破し、解約率も低い。今後の調達環境を横目でにらみながらにはなりますが、この環境下である種の逆張り的にさらにアクセルを踏むことが大事だと考えています。次の成長に向けてプロダクトを磨き、人材への投資を続けていきます。

ーsonar ATSは、どんな企業にもフィットする、拡張性のある採用管理システムとのことですが、1,000社以上に導入という成長の要因をどう感じていますか?

企業サイズ、事業フェーズ、業態関係なく使えるため、先日アワードでも表彰させていただいたトヨタ自動車様やソフトバンク様など日本を代表する企業から、まだ社員数人のスタートアップまで幅広く活用いただいています。管理できる応募者数で料金が変わるアカウント課金のため、前述の大手企業が利用するものと全く同じシステムが、管理数が少なくてよい企業であれば月額2万円から利用できるのは、SaaSの素晴らしい点でイノベーションだなと思います。

当社は、分業体制を徹底しており、営業部門もお客様の企業規模に応じて3チームに分かれています(2022年7月時点)。これは、企業の事業ステージによって求める機能やオプションが違うからです。開発やマーケティングも含め、それぞれが持ち場で頑張りながら、チームの垣根を超えて連携した結果、今の成長があります。私としても誇りに思っていますし、当社メンバーの皆も誇りに思って欲しいです。特にこの一年では、SMB(中小企業)を担当するチームが150%超の成長と目覚ましい活躍を見せ、全体を牽引してくれました。

ーフルリモートを導入しながら、全社一丸となれるのは素晴らしいですね。しかし、自由度が高く拡張性があるサービスということは、使いこなせてない企業もいるのではないでしょうか?

それはありますね。ただし、必ずしも全機能を使いこなせなくてもいいと思っているんです。企業によって採用手法も目的もさまざま。採用のゴールや目的が効率よく達成できれば、sonar ATSの達人になっていただく必要はありません。ただし、使わないともったいないと思っている機能が2つあるんです。

1つ目はクロス集計表です。

これはsonar ATSで管理するあらゆるデータを縦軸と横軸でクロス集計し、現状を可視化できる分析機能です。活用いただくと、振り返りも瞬時に終わるため、PDCAが早くなります。例えるなら、家計簿アプリを使うと、無駄遣いに気付けるとか、ダイエットアプリを使うと食生活の改善ができるようなイメージでしょうか。自社の採用状況の診断ができる、一押しの機能です。

縦軸と横軸で様々な指標を組み合わせて集計が可能

2つ目は、フォローアクションといって、担当者のオペレーションをほぼ100%自動化できる機能です。

応募のあった媒体ごとに文面を細かく変える、面接時の評価内容によって社内の異なる担当へ自動連絡するなど、担当者が人力で行っているほぼ全ての業務が自動化できます。一人ひとりに寄り添った応募者対応をするためには、きめ細やかな対応が必要になりますが、やればやるほど採用担当側の時間が足りなくなる悩みがあります。フォローアクションを一度設定すれば、それらの業務が驚くほど効率化できるので、ぜひ試して体感いただきたいです。

選考の合否や面接前日のリマインドといった個別連絡などを自動化

もちろん、この2機能とも、標準装備ですので、sonar ATSを導入いただいている全ての企業でご利用いただけます。

ー今後の目標を教えてください。

当面は、サービスの強化や認知度の向上に努め、唯一無二のプラットフォームを目指します。

そして次は、採用の定義を変えることに挑みたいと思っています。現状の採用業務は「入社するまで」で、主に採用数の達成が評価項目となっています。ですが、企業の成長にとっては、入社後の社員がいかに活躍したかが鍵となる。採用と入社後の活躍が分断されているのは、企業にとって非常にもったいないことだと思うんです。

だから「採用」を再定義し、入社した社員が活躍するところまでを含んで採用を設計する。本来繋がっているべき、採用と入社後の活躍までを伴走したいんです。HRのドメインで事業を拡大していきますが、OJTへの伴走など、現状採用担当者の仕事とされていない部分にも踏み込んで入社後の活躍までを支援し、「採用」を再定義したいと思っています。

ープラットフォームを目指すのはなぜでしょうか?

採用担当者の業務負荷を少しでも減らし、企業の採用力を高めたいからです。

いま、応募者と企業はお互いに対等に選び合う時代になっています。
企業にとって採用はこれまでより難しくなってきており、かつてのような企業側優位の「採用してあげる」というスタンスでは、もう採用できない。応募者一人ひとりに向き合った採用プロセスでないと、採用できない時代になっています。

しかし、一人ひとりに向き合った採用プロセスをすればするほど、採用担当者は忙しくなっていく。採用手法の多様化も加わり、いまの採用担当者は本当に忙しすぎます。非効率な業務はもとより、数多くあるHRサービスの中から自社に最適なものを比較検討することなどにも時間を取られて欲しくないと感じます。

前述の通り、sonar ATSを活用いただければ、一人ひとりに向き合った採用プロセスを構築しながらも、オペレーションはほぼ自動化できます。また、sonar storeで、自社に最適なHRサービスを必要なタイミングでデータを元に選別できます。

非効率な部分をテクノロジーで解決することで、採用担当者は、自社の未来を描く人と向き合う時間を増やせます。そして採用企画などクリエイティブな業務にも時間を費やせます。

sonarは、ただ便利なツールではなく、人事の仕事を楽しく創造的にアップデートするサービスでありたい。そのためにも、HRサービス各社と手を組み力を合わせ、競争ではなく共創していきたいと思っています。

全ては採用をより良くするためなんです。

■Thinkings採用情報
Thinkings株式会社は、『誰もが意志ある仕事をするために誰もが使える方法をつくる』というミッションのもと、採用管理システム「sonar ATS」を中心とした、HRTechカンパニーです。テクノロジーの力で『採用業界のインフラをつくる』仲間を募集しています。

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