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「コントでお金を生み出す基盤を作りたい」人力舎のコントDNAを受け継ぐザ・マミィが抱く大きな夢

今回はザ・マミィさんにコンビ結成からコントの作り方、将来の夢などたっぷりお話を伺ってきました。終盤には単独ライブについても触れられているので必見です。

男3人で号泣した夜

立川:結成からわずか1年で「ツギクル芸人グランプリ」で優勝、「ENGEIグランドスラム」出演、「キングオブコント」準決勝進出など目まぐるしい活躍を見せていますが、ここまでイメージできていましたか?

林田:最初の1年くらいは試行錯誤するだろうなと覚悟してましたし、もっと苦労すると思っていました。ゾフィーさんにはずっとお世話になってて、いつも相談してました。

立川:コンビ結成の経緯はどんな感じですか?

林田:トリオを解散することになってから、酒井くんとやりたいと思ってたんですけど、怖くて言えなかったんです。だからゾフィーの上田さんに間に入ってもらって伝えようとしました。居酒屋に呼び出して、「酒井さんこれからどうしますか?」って探りを入れてたら、最終的に酒井くんから一緒にやろうかと言ってくれました。

坂本:告白させたいタイプなんですね。

林田:言ってもらえたらほっとして泣いちゃって、それを見た酒井くんも泣いて、さらに上田さんも泣いて、男3人が号泣したっていう(笑)酒井くんは素直キャラで、よく泣くんです。オンバトでも1人だけ感動モードになって泣いてました。

酒井:今でも度々泣いてるけど、オンバトで泣いたのがピークでしたね。

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立川:酒井さんはポイ・下半身分離など特技があって度々メディアで披露していますが、コント以外に平場の芸も必要ですがそのことは意識していますか?

酒井:最近は声マネいいなと思ってキテレツのトンガリをマネてるんですけど、やっぱりマネされる側の人になりたいと思うようになりました。

林田:マネージャーが宮下草薙の草薙さんを意識してて、ああいうキャラを作れと言われるんですよ。

酒井:でも僕借金あって、これでネガティブキャラだったら死んじゃうんですよね。

林田:酒井くんは肌が綺麗なのが救いです。肌が綺麗でヒゲが柔らかい。空気階段のもぐらさんはヒゲが固いんですけど、酒井くんのは柔らかい。

酒井:元々ヒゲが生えるタイプじゃなかったので、このヒゲはミクロゲンパスタっていう毛生え薬を使って4年くらいかけて育ててたんです。そしたら当時付き合ってた彼女の口元にヒゲが生えてきました。

立川:幼少期に見ていたお笑い番組や憧ていた芸人さんはいますか?

林田:父親が「笑う犬」を好きで、その時間だけ家族みんなで見てました。あとバナナマンさんとかおぎやはぎさんはずっと好きで、「リンカーン」のひな壇でその二組が目立つと嬉しかったです。
小学生のときからFMラジオを聴いてたんですけど、お笑いのラジオを聴くようになったのは大学生になってからで、ラジオの現場でバイトしてました。ずっと追っかけてた人はいないし、芸人になりたいとはそんなに思ってなかったんですけど、元々目立つことは好きだったので、だんだん自分が出たいと思うようになった感じです。

酒井:僕は「バカ殿」ですね。ちょっとエッチで、しかもおもしろい。志村けんさんが欲望のままにやるエロいコントを見て、幼いながらに興奮してましたね。小学生の頃から自分の部屋にテレビがあったので、深夜番組を録画して見てました。当時やってた「ドル箱」っていう番組があって、グラビアアイドルの番組だと思って録画したのに、いざ見てみたらパチンコ番組でした。それがきっかけで今パチンコが好きなのかもしれないです。

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チェキ会をやりたい

立川:最近は個々の活動を頑張りだしたのかなと思ったんですが、そのきっかけはや理由は何ですか?

林田:コント村は個々の活動だとは思ってなくて、たまたまコンビの代表として出席してるというイメージです。解散してザ・マミィ林田として何もないのにひょっこり参加してたから、初回は居づらかったんですよね。でもこの1年で自信がついたから感慨深いです。周りがみんなキングオブコントの決勝に行ったから、振り出しに戻ったなと。

酒井:5年後くらいに賞取れたらいいんじゃない?熟成された方が感動も強いんじゃないかな。

立川:酒井さん的にはコント村出たいですか?

酒井:僕は迫害されてるから入れてもらえないんですよ(笑)

坂本:酒井さんが近々始めようとしている「GOLDEN TIME」はまだ何もアップされてないのにすでにチャンネル登録者数が400人近くいますよね。(※10月30日現在は1050人)

酒井:「GOLDEN TIME」は俳優さんとか歌手、芸人などメンバーの待ち合わせ場所として「いつかテレビのゴールデンタイムに出れる人間をつくりたい」みたいなコンセプトです。トンツカタンの森本さんからサブMCとして指名してもらって、実はまだ詳細を聞かされてないんですよ。

立川:では今後の活動はどんな風に考えてますか?

林田:コント好きの層を広げたいです。営業で地方へ行くことはあるけど、コントだけの全国ツアーってないからやったらおもしろいんじゃないかと。コント好きな芸人さんと地方を周って、地方でもコント好きな人を増やしたいです。
直接課金の時代になってきてると思うので、オンラインサロンを作ってコント好きの人に対してコントを出すことで食っていけたらいいなと。コントを出すことでお金を生み出す基盤を出したいです。ゾフィーの上田さんは「俺がみんなを食わせる」と言ってくれるので心強いです。

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酒井:僕はチェキ会とかやったらおもしろいと思います。直接課金の時代だから。

林田:いや直接課金ってそういう意味じゃないんだけど。でも2人でやったらやばいけど、酒井くん1人だけだったらいいのかな。

坂本:アイドルの握手会みたいにやったらおもしろそうですね。

酒井:チェキ会やるとなったら今までみたいに気軽に写真撮れなくなるのか…。

今年一番緊張したのは大阪の遊郭で…

立川:「大阪でもネタが見たい!」ではセルライトスパさんとツーマンライブをされてましたが、東京と大阪での舞台の違いはありましたか?

林田:大阪ってだけでビビってたんですけど、お客さんがあたたかく迎えてくれました。「ABCお笑いグランプリ」の予選では東京では笑ってもらえたネタをやってもウケなかったので、大阪の洗礼を受けたと思ったんです。
でもよく考えてみたら僕らのファンが見に来てたから盛り上がるのは当然というか、そういう意味では本当の違いはわからなかったですけど、今回は終わって酒井くん泣いてたよね。

酒井:大阪進出しようかなと思いました。東京から大阪行く方ってあんまりいませんよね。ラジオとかやりたいです。美容室とかで流れてるお昼のラジオ。ニュース読んだり、電話相談受けたりする、お笑いしなくていいやつ。

林田:それって横文字が流暢に言える人がやるやつじゃん。

立川:ちなみにお2人が初めて観に行ったライブは何ですか?

林田:僕は長崎出身なのでなかなかライブは見に行けなくて、ちょっと変な入り方なんですけど、初めて行ったライブはげんしじん事務所が主催のライブ。マツモトクラブさんがまだ全然有名じゃなかった頃に、YouTubeでネタをアップしていて生で見たいと思って調べて行きました。あと、タイタンシネマライブで東京03の「キャバ嬢とお父さん」のネタを観たときは、過呼吸になるくらい笑いました。

立川:飯塚さんが「父さん!?」だけでツッコむやつですね。

酒井:僕は小4のときに母親に連れられてNGK(なんばグランド花月)へ行ったのが最初です。チケットは売り切れてたんですけど、たまたま1枚余ってますって人がいたので知らない男性と見に行った。今思えば結構危ない話ですけど、当時は人間の怖さを知らなかったのでついていきました。
あとから知ったんですけど、実はこのとき両親が離婚寸前で、僕の取り合いをしてたらしいんです。それで母親は僕の心を釣るために大阪に連れて行ってくれて、父親からはレゴとかゾイドもらいました。両親どちらからも奉仕されて幸せな時期でしたね。

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立川:今まで緊張した仕事は何ですか?

林田:どうにもならないくらい緊張したことはないですけど、テレビのネタは緊張しますね。失敗したら失敗した形で残っちゃうし。

酒井:「有田ジェネレーション」で台詞が飛んじゃったときは同じ台詞3回くらい言いました。ライブでもありますね。5回くらい言って出ない場合は諦めてます。

立川:失敗したときはどうするんですか?

林田:どっちかがなんとかするしかないよね。周りの人は意外と気付いてなかったりします。でも「有ジェネ」ではアンガールズ田中さんにセリフが飛んだと見抜かれてました。

酒井:あと大阪の飛田新地行ったときは緊張しました。知ってます?飛田新地。かわいくてきれいな女性がたくさんいて、手を降ってくれるからこっちは好かれてると勘違いしちゃうんですよ。それで顔が火照りすぎて風邪引いちゃって、遊ぼうと思って行ったのに3周くらいして帰りました。エロ風邪引いちゃって。これ今年一番緊張しましたね。

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酒井の夢は「3億円かけてポルノ映画を作りたい」

立川:人力舎の大先輩・東京03飯塚さんと林田さんはお茶仲間だと伺ってますが、飯塚さんとは普段どんな話をされてるんですか?

林田:コントの話が多いですね。僕はテラスハウスが好きで、「知ってます?」って聞いたら、「めちゃくちゃ好き」って言ってました。飯塚さんはテラスハウス見て作ったネタがあるそうなんですけど、同じものを見てるのに感じるものは違うんだなと思いました。恋愛の話を聞いてみたりもするんですけど、結局何の話をしててもコントの話になるんですよね。

立川:お2人はどういうときにコントができるんですか?

林田:喫茶店とかにこもって考えようとしないと思いつかないですね。アベンジャーズとか好きな曲をきっかけに作ったことはあるんですけど、設定からしっかり考えることが多いです。

酒井:実家で真っ裸になってアダルトVRを見ているときがあるんですけど、そこから生まれたネタもあります。

坂本:実家でアダルトVRってなかなかハードル高いことされてますね(笑)

林田:生活の中からできたらスムーズなんですけどね。あとは酒井くんの友達をほぼトレースして作ったり。

酒井:儲かってないと思われてバイト紹介するってマルチの勧誘してきた奴がいて、ネタにしてやると思ってできたのが「元気出していこうぜ!」っていうやつ。これも地元の友だちなんですけど、日常的に「BE HAPPY」って言う奴がいて、そいつもネタにしました。彼は捕まっちゃったんですけど(笑)

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立川:最後に、将来的にやってみたい仕事を教えてください。

林田:最近気付いたんですけど、結構歌手が好きなんですよ。細野晴臣さんとかくるり星野源さんとか。なので作詞してみたいですね。先日、細野晴臣さんのデビュー50周年記念展に行ったら、細野さんが使ってたノートが宝物みたいに飾られていたんです。それを見て自分は今死んでも何も残ってないなとふと気付いて。PCに残すのもなんか違うし、何かしらに言葉を残していかなきゃって思いました。Twitterでも告知以外のこともつぶやいていきたいですね。

酒井:僕は映画を作りたいですね。ポルノ映画の映画監督になりたいです。すでに構想はできてて後輩に話すと絶賛されるんですけど、そのためには3億必要なんです。たくさん女優さん出したいので。ちょっとインタビューでも言えないくらいの大作なんです……

坂本:クラウドファンディングですね。

酒井:3億集まるかなあ。

林田:3億かけなくてもできると思うけど。でもお互いが創作活動してたらかっこいいですよね。

立川:単独ライブはやらないのかな?と思ったんですけど、考えてますか?

林田:年内にやることは決まってます。ザ・マミィになって1年で、正直最初は焦って単独をやろうと思ってたんですけど、当時はお客さん来ないだろうなと思って最初は先輩の力を借りて新ネタを公開する機会をもらってた感じです。だからできるだけ年内に自分たちだけの力でやりたいなと思ってました。

立川:チケット即完しますよ。

林田:あとから追加公演やりますって告知したらかっこいいですよね。まあ僕らは僕らのペースで頑張っていこうと思います。

酒井:今日は下ネタが多かったな。でも他のメディアではあんまり話さない内容なのでレア回だと思います。

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【ザ・マミィ プロフィール】

トリオでの活動を経て、2018年に結成した林田と酒井による人力舎所属のコンビ。お笑いコンテストの『ツギクル芸人』優勝、CX系列『ENGEIグランドスラム』への出演などわずか1年で目覚ましい活躍を見せる。



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