10を10伝えるのがマーケティング。
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マーケティングとは、本来、「10の価値」があるものの魅力を、しっかりと「10伝えきる」ことだったと思うのです。
市場を調べ、そこの人たちが「欲しい」「必要だ」と思うものを理解し、それにフィットする商品・サービスを作り上げ、欲しい人・必要とする人に、「あるよ」「できたよ」とお伝えし、認知~興味関心~理解~購買という顧客の意思決定プロセスを円滑に動かしていくことが、マーケティングの目的です。
0.1のものを100だと伝えるのは、詐欺
いつから、魅力や価値が1、なんなら0.1くらいしかないものを、綺麗に見た目だけを整えて10、いやそれどころか、100や1000の価値があるかの如く伝えていく活動を「マーケティング」と呼び始めたのでしょうか。
それは、詐欺です。
「無い」ものを「在る」というのは犯罪です。おまえは地面師か、とツッコミを入れるべきです。
「Promotion」は4Pの最後
マーケティングという時に、多くの人は、4Pにおける「プロモーション」の部分に注目します。個性的な広告を打ち、話題となって認知を取る、という部分です。
しかしながら、マーケティングは、プロモーションだけではありません。
4Pという言葉をご存知ですよね。Product(商品)、Price(価格)、Place(流通)、Promotion(販促)という奴です。いやいや、プロモーションは販促じゃねぇ。販促と広告は別物なんじゃぃ。とかいうお言葉もあると思いますが、そういう方は Promotion(プロモーション) ということで何卒ご容赦ください。
閑話休題(それはさておき)、プロモーションは、最後の最後なんです。
商品として適正な便益があり、それを欲しい人が購入する場面で支払い可能(affordable)な価格設定がなされ、欲しい人の手元に届けられる流通ネットワークを構築する(もしくは、既存の流通ネットワークに乗せる)という「リアルなビジネスとしてのセットアップ」が為されたうえで、世の中に広く知ってもらうことに繋がります。(当たり前ですが、高級ブランドは、満たすべき欲求が上記の記述内容とは逆方向になります。提供便益が「誰も持っていない」なので、「買えないくらいに高い価格設定」「簡単には手に入らない流通ネットワーク」を構築することになります。)
いずれにしても、プロモーションをする、というのは、そうした3Pを設計した上で、それをしっかりと反映した販促/広告コミュニケーションでなければなりません。
それは、すなわち、「3Pで規定された”商品の魅力”を、余すところなく伝えるのがPromotion」ということです。
3Pでさえも、部分だ
本当は、4Pの前にSTP(Segmentation - Targeting - Positioning)という戦略規定のプロセスがあるわけです。
市場(マーケット)を適切なセグメントに区分けし【セグメンテーション】、そのうちのどこを狙うのかを決め【ターゲティング】、どういう価値提供でそのターゲットを魅了するのか【ポジショニング】を定める。
このステップを経て、「どういう商品?、どういう価格?、どういう流通?」という3Pが固まっていきます。
つまり、STPと4P の関係性は、STP→3P →1Pと分解されるべきなのです。
S→T→Promotionになってないか?
マーケティング(もしくは、アド(=広告))の世界では、セグメントを決って、ターゲットを定めたら、次に「どうやってその層に情報を届けるか」というプロモーションの話をしがちではないでしょうか。
もちろん、アド(広告)はマーケティングステップの最下流ですので、既に商品や価格、流通網が決まった状態で検討されるしかありません。
しかし、商品が保持する魅力や、その価格帯が「本来狙うべきセグメント(=ターゲット層)と合致しているのか」であるとか、流通形態が「その人たちに届けられる適切な流通になっているのか」であるとかいうことを抜きにして、プロモーションを考える事は不可能です。
本来的に、その商品・サービスで充足したかったニーズ、満足させたかった顧客が、商品・価格・流通という3側面で具体的価値として顕在化し、それが「ポジショニング」としっかり整合していることが大切です。
そこまで来たら、プロモーションは、絶大なる力を発揮します。販売する側にとって最高の武器になり、同時に、購入する側にとっての最高の味方になります。
賢い消費者/ユーザーになろう
多くの人は、マーケターではありません。(僕も違います)
なので、プロモーションの在り方を考える、ということは、生きてくうえで重要なことではないです。STPだの4Pだの、別にどうでもいいと思います。
しかし、世の中に、STPや4Pの、都合の良い側面だけを抽出して、詐欺というべき手口で商品・サービスを販売している人たちがいます。
本来のマーケティングは、そういうものではありません。だから、どうか、騙されないでください。
商品の良さは何か。それによって得られる便益は何か。その便益に対して、支払おうとしている金額が見合うのか。
1や0.1しかない価値を、100や1000のように語っていないか、しっかり見定めてください。その結果、「10の価値を、しっかり10伝えている」ということがわかれば、とても良い商品・サービスに違いありません。
反対に、10ある価値を3しか伝えられていないケースも多いです。そういうものは、積極的に買うファンとなり、できることなら、SNS等でみんなに紹介してあげましょう。
ということで、このnoteも「価値あるなぁ・・・」と思ったら、ぜひ、みんなに拡散してくれると嬉しかったりしますよ。僕は。
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