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KGI/KPI

KGI/KPIは組織をモチベーション高く正しい方向に導くためにとても重要な役割を持ちます。ですが一般的な会社とスタートアップとではKGI/KPIの設定方法が異なるため、イマイチKGI/KPIを適切に設定できているスタートアップが少ないように思います。ばっちり理解して早速KGI/KPIを見直してみてください。


そもそもKGI/KPIって何?

KGIはKey Goal Indicatorの略で、「ゴールが達成できているかどうかを評価するための指標」という意味です。
KPIはKey Performance Indicatorの略で、「ゴールに向かって正しく進めているかどうかを評価するための指標」という意味です。

KGIは、経営目標と対応します。一般的な会社では売上となることが多いです。

KPIは、KGIを因数分解したものになります。例えばKGIが売上のとき、売上のためのKPIは、売上は顧客数×顧客単価と表せるため、KPIは顧客数と顧客単価となります。

またKPIはロジックツリーのように掘り下げることができるため、顧客数を更に因数分解し、10代までの顧客、20代までの顧客、30代まで、40代まで....と詳細なKPIを設定していくことが可能です。

全社的に共通の達成目標であるKGIを設定し、その達成のための戦略に対応するKGIを設定、それに基づいた組織構成にするというのが王道のパターンとなります。


スタートアップにおけるKGI/KPI

KGIは、一般的な会社では売上となることが多いと言いましたが、PMF前のスタートアップでは売上を目標にはしていません。それでは何がKGIになるのでしょうか。

当然ながら、PMFを目指すわけですからKGIはPMFとなります。

つまり、スタートアップでは、どうするとPMFと言えるのかを定義する必要があるわけですね。ここで役立つのがPMFの定義です。
PMFの定義については、次の記事をお読みください。


PMFの定義、

Product/Market Fit
= Solution/As-is Fit
=To-be/As-is Fit × Gaps/To-be Fit × Solution/Gaps Fit

より、PMFのKGIは、次のようになります。

・Solution/As-is Fit
= 顧客の切実な課題に対して適切な解決策が提供できているかどうか


また、このKGIを達成するためのKPIは、次のようになります。

・To-be/As-is Fit
= 顧客の切実な課題に対して適切なビジョンを描けているか
・Gaps/To-be Fit
= ビジョンに対して適切な乗り越えるべき試練が洗い出されているか
・Solution/Gaps Fit
= 乗り越えるべき試練に対して適切な解決策が提供できているか


つまり、PMF以前のスタートアップは、リーンスタートアップでTo-be/As-is Fit、Gaps/To-be Fit、Solution/Gaps Fitを目指すのがミッションと言えるでしょう。


PMF以前のスタートアップのKGI

具体的に、例えば、To-be/As-is FitをKPIとして数値化するにはどうしたらいいのでしょうか。
ここで役立つのがビズモシートです。


ビズモシート上で言語化した理想(To-be)と現実(As-is)を、数値目標に置換すれば、KPIは設定完了です。

例えば、「ITがよく分からない人には通販サイトを自作できず機会損失が大きい」という現実があり、「そんな人たちでも通販サイトを自作できるような世界」という理想があったとします。(BASEのことです)

この場合、現実に該当する人のうち何人が理想に共感してくれたか、がTo-be/As-is Fitと言えるでしょう。この数値を何%にするかも一つのKPIとなります。現実に該当する人の属性を細分化し分母を小さくするのか、或いは理想の表現を大きく/小さくして分子を大きくするのか。この辺がスタートアップの検証項目になりますね。


PMF以後のスタートアップのKGI

PMF後に目指すのはユニットエコノミクスの健全化です。顧客一人あたりで黒字化できているかどうかという意味なので、シンプルにこれ自体がKGIとなります。

KPIとしては収入面と支出面から掘り下げていくことができますね。

以後は、売上がKGIにシフトしていくことが多いかと思います。


上記は、あくまでも例ですので、スタートアップごとに適切なKGI/KPIを設定できるように常に意識して改善していきましょう。
忘れてはいけないのは、ビジネスモデルからKGI/KPIに落としこむということです。


関連フレームワーク

KPIツリー

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