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西田幾多郎の日記に登場する謎のフリーメイソン

 今日の記事は何か分かったというものではないが、メモ代わりとしてここに投稿していきたい。新しい『西田幾多郎全集』の第17, 18巻に収録されている西田幾多郎の日記に登場する人物に関しては、詳細な人物解説が付属しており、かなりマイナーな人物まで網羅されている。たとえば、私のnoteでも何度か紹介した謎の人物・平澤哲雄にも簡単ながら解説がある。

 しかしながら、この詳細の解説にも紹介されていない人物も西田の日記には登場する。たとえば、『西田幾多郎全集』第18巻に以下のような記述がある。

1940年3月14日 神奈川県庁外事課黒木彬といふもの突然来訪(フリー・メーソンといふ)

この黒木彬という人物に関しては、調べたが詳細は分からなかった。しかしながら、1930年代以降の排外的な風潮の中で、フリーメーソンは社会主義やユダヤ主義とともに一部で批判の標的になっていたらしいことが国会図書館デジタルコレクションを調べていて分かった。そんな時期に他人にフリーメーソンと名乗るのは非常に勇気のいることであると推測されるが、どのような目的で黒木が西田を訪問したのかが気になるところだ。

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