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コーヒー豆 片手鍋 自家焙煎の記録 Vol.70

欠点豆ブレンド

今回は、いつもとはちょっと変わった焙煎記録となります。下の写真をご覧になればわかるかと思いますが、欠点豆の焙煎です。

欠点豆とは言い換えれば、出来損ないのダメな豆です。風味を悪くしたり見た目の悪さから悪者扱いされている豆です。

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片手鍋で焙煎をはじめてから、焙煎について少しずつ勉強をしています。焙煎についての本も読み進める中で、必ず出てくるプロセスのひとつに「欠点豆を取り除く」がありました。そうに書いてあると、やらなきゃいけないんだなと思って生豆を買うとまずは欠点豆の確認をしてきました(忘れることももちろんありました)。

でも、「ずっと欠点豆は本当にマズいのか」「取り除くと取り除かないでそんなに差異が生まれるのか」と疑問に思ってきたのです。僕は試せるものはなんでも試して経験値を積みたいタイプ。そして自分で判断したいタイプなので、もちろん試さないわけにはいかない。

ということで、今回は欠点豆ブレンドの焙煎記録です。

日:2020年11月25日(水曜日)12.7℃ 湿度:63% 曇り 予熱:60℃→投入後36℃
豆:今まで溜めていたいろんな欠点豆
生豆の重さ:200g
焙煎後の重さ:166g
1ハゼ:9:30(199℃)、2ハゼ:12:30(222℃)
消火:14:30(228℃)
煎り上げ:16:30
色:フルシティ
<感想>

欠点豆の焙煎ということで、焙煎をはじめる前は「ハゼがあるのか」「ちゃんと焙煎は進行していくのか」とドキドキ。でも、はじまってしまえばいつもと変わらずでした。

浅煎りにすると豆のネガティブな要素が前面に出てきそうだったので、ちょっぴり深煎りを意識しました。正直に言うと、深く煎ることで味を誤魔化せる部分ができるかなと思ってしまったのもあります。

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その肝心の味なのですが、思ったよりも普通に飲めるものでした。マズイと感じるのかなぁと思っていたので意外な結果。でも、それじゃあ、おいしいのか?と聞かれれば、答えはノーです。普通に飲める。でもおいしいわけではない。おいしいわけではないものを勧めることはしません。そういうことです。

一番はやっぱり見た目の問題が大きいのが欠点豆なのかな〜という印象。もし焙煎された豆に虫食いの穴があったり、欠けている豆がたくさんあったりすれば、それは美しい豆とは思わない。もし誰かにギフトとして貰った豆がそんな豆だったら、やっぱり気持ち良くは飲めないと思います。ギフトとして贈りたくもない。

だから、自分の欠点豆の基準は、その豆を焙煎してギフトとできるかどうか。受け取った人に「きれいな豆だなぁ」って思ってもらいたい。そう思いながら手で欠点豆をピッキングしています。

欠点豆はどんなものがあるのか気になったので、過日コーヒー検定3級(講義を聞くだけ)を受けた記念に買った「コーヒー検定教本」を開いてみます。

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教本の中には、15種類の欠点豆が取り上げられています。

1.黒豆  2.部分的な黒豆  3.発酵豆  4.部分的な発酵豆

5.未成熟豆  6.しわ豆  7.重度の虫食い豆  8.軽度の虫食い豆

9.フローター  10.割れ豆  11.ドライチェリー  12.ドライパルプ

13.貝殻豆  14.パーチメントコーヒー  15.カビ豆

以上です。

生豆の段階でピッキングして、焙煎後も再度欠点豆がないかの確認もしています。今までの欠点豆で多いのが、虫食い豆、貝殻豆、割れ豆です。オールドビーンのときは、水分が抜けているせいかしわ豆が多かったのを覚えています。これは欠点豆ではないのかもしれませんが。

これからも欠点豆は集めておいて、焙煎1回目の試し焙煎で使ってみるのもありかな〜と思っています。僕個人で飲む分には、深煎りにしてコンデンスミルクを入れて飲むとか、トルココーヒーにしてみてもいいかもしれません。

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悪いとされるものを排除するのは、ある意味では簡単。でもなぜそれが悪いのかを知ること、考えることも大切だと思います。もしかしたら意外と思っているほど悪くないのかもしれない。もしかしたら学ぶことがそこにたくさん埋もれているかもしれない。

この季節はすごく眠いです。ずっとあったかい布団に潜っていたい。包まれていたい。最近はずっとそんな感じ。

今日も眠い目を擦りながら、春が来るのを待っています。コーヒーを淹れよう。

水曜日。皆さん、良い1日を!

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