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コーヒー豆 片手鍋 自家焙煎の記録 Vol.69

Papua New Guinea - SIGRI AA

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12月ももう半ばに入ってきました。寒くなってきましたが、今年の冬は今のところ例年よりも暖かい気がします。それでも朝はなかなか布団から出られません。あの温かさが大好きです。寒い冬だからこそ温かみを感じられる、と思うようにしています。

週末はガレージで焙煎。夏は夜に焙煎をすることが多かったのですが、さすがに夜は底冷えで厳しい。煎りあげた豆の冷却に扇風機を使っているので尚更です。この時期は昼間〜夕方の間の焙煎。いつも散歩しているおばちゃんに「またやってるね〜」と言われるようになりました。

自分でも納得できる豆が焙煎できるようになったら、おばちゃんにドリップバッグでも作ってあげよう。

それでは、今回の焙煎記録を見ていきます。

日:2020年11月14日(土曜日)15℃ 湿度:49% 晴れ 予熱:60℃→投入後35℃
豆:パプアニューギニア SIGRI AA(生豆本舗)
生豆の重さ:200g
焙煎後の重さ:168g
1ハゼ:11:25(200℃)
消火:17:00(228℃)
煎り上げ:19:00
色:ハイ
<感想>

カセットコンロ用のガス缶を替え忘れていました。焙煎途中で火力が弱くなった感じがしたんです。そして気づきます。今回が常用になったSOTOのガス缶使用6回目。やっぱり5回までで交換しないと。

今回の生豆はすごく綺麗。1ハゼまでに時間がかかったのでどうなるか心配でしたが、焙煎後の豆も綺麗。肝心の味の方は、あまりこれといった印象が残らず。豆の良さを引き出せていないのかなぁ。

今までの拙い焙煎の経験の中では、生豆を見て綺麗と思った豆は大体において美味しいコーヒーとなりました。だからこそ、今回の豆に関しては自分の焙煎、コーヒーの淹れ方を疑ってしまいます。次回焙煎してみてどんな結果になるか、ですね。

さて、今回の豆の故郷はパプアニューギニア。名前ぐらいしか知らない国でした。Wikipediaで情報を読んでみると、すごく複雑な国なのがわかります。

↓Google Mapで「パプアニューギニア」と検索すると、下の赤線で囲まれた場所が示されます。ここで気になるのは、この「パプアニューギニア」がある島の左半分はなんなんだ、ということです。

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この島はニューギニア島といいますが、右半分がパプアニューギニア国。左半分がインドネシアとなっています。複雑な歴史がありそうなことが推測できます。

歴史的に1884年〜1919年までは、ニューギニア島の右側の南側は、旧イギリス領(のちにオーストラリア領)で、メラネシア人の縮れ毛を指すマレー語の言葉から、パプア(オーストラリア領パプア準州)と呼ばれたそう。一方で、北側は旧ドイツ領(のちにオーストラリア委任統治領)で、メラネシア人がアフリカのギニア人に似ているところから、スペイン人の探検家がニューギニアと名付けたそう。そしてその当時の島の左半分はオランダでした。

↓英語版Wikipediaにある当時の地図がとてもわかりやすいです。

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その時の境界線がずっと残って、現在は旧オランダ領だった方をインドネシアに譲渡された形。旧イギリス・オーストラリア領の方が独立した形となったんですね。

↓パプアニューギニアのコーヒー事情についての情報をWikipediaで収集。パーム油に次いで輸出量の多い農作物がコーヒー豆。1926-27年にジャマイカのブルーマウンテン・コーヒーの種が植えられたのがはじまりとあります。

イギリス領時代の1890年にコーヒー豆はもたらされた情報もあるようですが、生産を拡大したのは1920年代のようです。

パプアニューギニアの主要なコーヒー豆の産地はThe highlandsとあります。Google Mapだと日本語表記では「山岳地方」で出てきました。

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位置的には、旧イギリス領と旧ドイツ領の境界線あたりでしょうか。そう思って上記の旧植民地の図をみると山岳地帯に沿って境界線がありますね。

本当に歴史は興味深いです。前回タンザニアの豆についてnoteを書いた時にもキリマンジャロ山を巡るドイツとイギリスの話をしたところでした。

またここでもドイツ、イギリスが出てきて植民地とコーヒーの歴史の濃いつながりを改めて感じます。

毎度毎度、焙煎記録と言いながらも、豆の産地の地理や歴史の話の方が多くなってしまいます。でもそれが楽しい。焙煎を通して、その豆の背景に想いを馳せる。そうするとコーヒーの飲み方も変わるような感覚があります。それは思い入れのある音楽を聞いて、愛おしいイメージが浮かび上がってくる感覚に似ています。深いつながり。

振り返って見るとnoteを始めてもう半年。書き始めると、知りたくなって、調べて、見つけて。少しずつ、この半年でコーヒーとの向き合い方も深くなってきました。ゆっくり熟成。毎日毎日向き合っていこう。

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月曜日。眠いです。目を閉じて深呼吸をしてはじめます。

皆さん、良い1日を!

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