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綺譚 獅子の一族

神獣、幻獣としてしばしば崇められる、獅子の一族。

獅子と言っても、人間が自然界で目にするライオンとは違う。
彼らは、人間には見えない。
けれども、この地球に確かに息づいている存在だ。
人間の世界と並行して地球に存在する、エーテル界とも呼ばれる並行世界の住人である。

この宇宙に普遍的に流れる四大元素。火、風、水、地という4つの要素。
獅子の一族は、地球圏における火の領域を扱っている。
彼らは、この地球の火のエネルギーを活性化し、より良く機能させるべく、この地球圏を司っている超越的な存在――「大神」たちによって配置された存在であった。

火のエネルギーを扱っているゆえに、人間には戦闘の神として崇められることも多い。
戦旗や兵器の文様として獅子の絵柄があしらわれる。

しかし、むやみに戦闘の象徴として扱われるのは、獅子たちの本意ではないようである。
彼らが扱う火のエネルギーは必ずしも、破壊の側面ばかりではないからだ。

火が持つ「燃やす」という性質は、浄化――つまり、もはや不要になった要素を消し去るものでもある。
そこから転じて、人の霊的な本質、神聖さ、尊さも示す。

形在る肉体が燃え去ったその後にも、確実に残るもの。
信じるとすれば、それは人の魂であり、人の永遠なる霊的側面である。
獅子たちはしばしば火の力を通じて、この地球で、限りある生命を“仮に”生きている人間たちに、自らの霊的側面のことを気づかせる。

そして、場合によっては、火のネガティブな性質――破壊、怒り、憎しみ――に溺れた人間を燃やす。

それも、獅子たちの仕事だ。

かつて、多くの国々を武力で平定した若き王がいた。
金の獅子を崇拝し、自らの王家の紋章として使っていた。

獅子の一族は、最初のうちは、彼のことを強く支援していた。
若き王の手で仕掛けられた戦争が、悪と混沌にまみれた国を助けることになっていたからだ。

しかし、高き理想を掲げた若き王も、次第に慢心にまみれていった。
己の力を試すため。
物質的な欲望を満たすため。
あるいは、隣国から攻められるかもしれないという恐れを解消するため。
それだけを理由に、他国を侵略するようになった。

ひるがえって、与えられた力をどう使うのか、それは、神と同じ創造の力と選択の自由を与えられた人間にすべて、任されている。

獅子の一族が与えた火の力を、この若き王は誤って使うようになった。
若き王は火のエネルギーの強大な力に酔いしれていた。
それゆえ、夢、目にする書物、恋人や側近の声など、明に暗にと送られる獅子からの警告にも気がつかない。

若き王は自壊した。
家臣と市民たちの反乱に遭い、王宮にまわった火の手によって、恋人とともにその身を燃やすことになった。

獅子の一族は、若き王の身体を燃やす火に、ことさら強い光を与えた。
目をかけた人物を適切に導くことができなかった、その後悔とともに。

長い年月が経過した。
燃え去った王宮の跡地に、何か建物ができる様子はない。
辛うじて残る遺構の上に、四季を通じて花が咲き乱れるようになった。

なにもないところに生命の最初の息吹を与えるのも、火のエネルギーの役割である。

獅子の一族はときたま、実在の獅子の姿を借りて、この跡地を訪れる。
今度こそ、火のエネルギーをうまく扱える人物が、この人間社会に現れるのを待ちながら。

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