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ゲームの難易度とやる気の関係

FROM 安永周平

もしあなたがファミコン世代なら、おそらく1度は「ドラクエ」や「ファイナルファンタジー」をやったことがあるでしょう。どちらもRPGの代表格であり、主人公が敵を倒しながら最終的な目的を達成するゲームです。ハマった人は、ドラクエの「レベル上げ」で徹夜した…なんて話もありますよね(笑) ちなみに僕は小学生の頃、ドラクエもFFも3からスタートしました♪

で、何の話かと言うと…こうしたRPGのようなゲームって、僕ら人間を楽しませるために生まれたようなものです。だからみんな熱中するし、歓喜します。ですから、面白いことにこうしたRPGが僕らを魅了する理由を深く掘り下げていくと、実は仕事や人生を楽しむためのコツが分かったりするんですよね。たとえば…

ゲームの主人公が弱過ぎたら…


ちょっと想像してみてください。ゲームで主人公があまりに弱過ぎて、どう戦っても敵に勝てなかったら、そのゲームやアニメは全く面白くないと思いませんか? 倒せそうで倒せない…そんな敵をやっと倒せるからこそ興奮するし、楽しめるわけです。

同じように、僕らは幼い頃から勉強、スポーツ、仕事など多かれ少なかれ「何かしらの努力」を積み重ねています。そして、常に「できそうでできない」ような環境で成長し、喜びを感じてきたのではないでしょうか。

事実、モチベーションの研究で知られる米国の心理学者ジョン・ウィリアム・アトキンソンは、小学生に輪投げをさせる実験を行い、仕事の難易度とやる気の関係を明らかにしました。具体的には、輪投げのターゲットを、①成功率の高い(近い)距離、②成功率の低い(遠い)距離、③その中間の距離…の3パターンを用意し、自由に投げてもらいました。すると…

成功率50%の輪投げが大人気


③の中間の距離の輪投げが成功率が50%ほどで、多くの小学生がその輪投げを選び1番人気になりました。つまり、近いと簡単過ぎてつまらないし、遠いと難しすぎるから諦めてしまうわけです。勘のいいあなたは既にお察しかと思いますが、これは仕事においても同じです。難し過ぎる仕事でも、簡単過ぎる仕事でもモチベーションは上がらないのです。人はラクをしたがる生き物ですが、だからといって何の苦労もない仕事だと満足感も味わえないんですね。

なお、アトキンソンによれば、やる気の強さは「成功に対する動機」「成功する確率」「成功した時にもらえる報酬」の3つで決まるそうです。つまり、仕事の適度な難易度だけでなく、動機と報酬の面も重視して「この仕事を終わらせれば、こんなによいことがある」と伝えることも大事なんですね。あなたがリーダーの立場にいるなら、それによって部下のモチベーションを上げることもできるかもしれません。

部下のモチベーションを下げる方法


ところで、このモチベーションについて、仕事ができるリーダーほど陥りがちな罠があります。往々にしてリーダーやマネージャーというのは、実務が優秀な人の中から生まれるものです。しかし、リーダー自身が優秀であればあるほど、部下の出来ていない点が気になったり、怒って指摘したくなったりしてしまうものです。しかし、注意してください。部下と接する時は、絶対に感情的になって怒鳴りつけてはいけません。

結論を言うと、怒りに任せて部下を怒鳴っても、決して自分から動くようにはなりません。なぜなら、怒鳴られた部下は「自尊心」を傷付けられているからです。あなたが言っていることがどんなに「正しい」ことであっても、怒鳴られて自尊心を傷つけられた社員は、ますます態度を硬化させて、テコでも動かなくなるでしょう。相手は恥をかかされたと感じ、あなたを敵とみなし、態度を硬化させ、協力してくれることはなくなります。人を動かす立場にあるリーダーにとって、これほど損な話はありません。

偉人に学ぶ「人に動いてもらう秘訣」


対人関係のエキスパートであるレス・ギブリン氏は「人は大抵の場合、自分の自尊心を満たすために行動する」と言います。つまり、あなたが社員の「自尊心」を満たすことができて初めて、彼らはあなたが望むように動いてくれるのです。人に動いてもらいたい、言うことを聞いてもらいたいのなら、あなたは相手の心理を理解しなければいけません。この時、最もジャマになるのが「怒り」の感情です。

それから、たった1代で営業利益が1兆円を超えたソフトバンクの創業者、孫正義氏は「怒るのは、自分の知恵の足りなさを認めるようなもの」だと言っています。人間、1度怒り出すと、どんどん口撃的になりがちです。しかし、これでは相手と歩みよるのは難しいもの。相手に動いてもらいたいのなら、そのために知恵を絞り、気持ちよく動いてもらうことが大切です。ですから、カッとなった時はぜひこの言葉を思い出すようにしてみてはいかがでしょうか。

PS
この話、社内はもちろんですがお客さんにも当てはまります…

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