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Hololens2と3Dと天気

Hololens2とは
HoloLens(ホロレンズ)は、マイクロソフトが開発したWindows10を搭載した世界初の自己完結型ホログラフィックコンピューターです。

自己完結型ホログラフィックコンピューターって名前がカッコいいですね。

自己紹介

初めまして、こうして記事を書くのは初めてになります。
デザイニウム五反田、3DCGデザイナーの瀬戸@carabiner01です。

前職では萌え萌えなアニメやらゲームやらMobileVRコンテンツ制作やらVtuberのMVやらを作っておりました。ARがやりたい!ということで入社してからHololens2をひたすら触ってます。

Hololens2を触った感想

・キャリブレーションが凄い、体験は完全に未来。
・意外と色々入れても動く シングルパスステレオ素晴らしい
・PBR、自作シェーダー、Unityタイムラインもちゃんと動く

表現を絞る必要はありますが、Unityに慣れているデザイナーであれば問題なく絵作り→ビルドから確認までできると思います。

しかし、当然いいとこだらけではありません、当然いいとこだらけではありません

描画されるものは全てAdditive85%(体感

*グラスの上に表示されている点で厳密には違います。

ただ、これが何よりもやっかいです。
ある日、フォーマットがARグラスになると突然コロコロ下地の変わるキャンバス(現実)に加算だけで戦えと言われます。鬼か。

これについて最近の経験を書いていこうと思います。同じくAR始めようと思っている3D畑の方の参考になれば幸いです。

入社した時やりたかったこと

自分はF.K.ディック的なコッテリ油マシマシなサイバーパンクが好きなので、ネオンの街なんかをPBRでやりたい!なんて事を初っ端考えました、ありがちですね。

下記のような素材も作成していたので、組み合わせとしても良さそうだと思ったわけです

オレオレシティがARで降臨する姿を想像し、ワクワクしながら制作に入ります。

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モデリング!

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PBR!

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良さげな夜!

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リモートビルド!

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はい!見えない!!!

光らせた窓だけぽっかり浮いた謎物体がそこにはあったわけです。
※上の画像は体感値(Additive90%)です
Hololensのキャプチャでは見えそうな感じなのですが

画像6


↑は単に、Hololens上の処理をカメラに重ねているから見れる感じになっているだけなんですね、恐ろしい、、、

現状まだまだクオリティアップが図れる素材ではありますが
そもそも、現実という最強のPBRに並べる形で別環境のPBRの3D描画すること自体、焼け石に水感が否めない。明るくする等、その後も色々と試行錯誤してみましたがいずれも効果は薄く、

野外で表示する場合、PBRやめたほうが良い

と気づきました。
※個人による見解です

どうしてもPBRの影は暗くなります。
暗いものを反射した金属なんかも当然暗くなります。
3Dにおいて、都合の悪い部分を暗くする手段はよく用いられるのですが、「暗くて見えない」と「見えない」は全く意味性が異なります。
絵を締める手段である「黒」が使えないのはかなり痛手です。

そこを触ろうとAmbient等にアクセスすると、そもそもPBRの意味が薄れしまうこともあるでしょう。シーンの環境と現実の環境を近似させる、なども考えたのですが、馴染んで溶けてしまう可能性のほうが高そうです。

今回分かったこと

ARグラスの3Dは、
・高明度
・高コントラスト

が求められる。

HololensのUIは必ず「白い縁取り」がされています。そのため昼間の公園でも録画ボタンを押す事が可能になっていたんですね。複数環境で動作させる場合、簡単にでもスクショを加算85~90%するだけで大体の体感が分かります。

やってみたい野外対策

・ピクサー的に影色をあえて寒色暖色反転させたり
・彩度を上げる形で影を作ったり
・影を境目のハレーションで説明したり
・いっそエッジを白く縁取りする等

おそらくそういったテクスチャの描き込みや自作シェーダーの延長でモデルを描写するのが正解に近い気がします。こういったレギュレーションはまだまだ定まっていないので、今後ARグラスのモデルを作成する方の参考になれば幸いです。

まだ途中経過の物にはなりますが、今後も進捗や面白いAR検証をアップしていけたらと思っております。

最後まで読んで頂きありがとうございました!
ではでは。

編集後記

こんにちは、広報のマリコです。先日、瀬戸さんへのインタビュー記事を公開したばかりですが、早速Hololens2の記事を書いて頂きました😊ARをはじめたい3Dデザイナーの方にはとても参考になる記事だったのではないかなと思います✨瀬戸さんが入社したことで、最近は続々と社内コラボでカッコいいR&Dの動画があがってきていて、見ているだけでワクワクしてしまいます。今後の検証や作品も楽しみです❗

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