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THEATRE for ALLラーニングマガジン

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THEATRE for ALLのラーニングチームが運営するnoteでは、アーティストや研究者の視点から作品をより深く楽しんだり、様々な立場の鑑賞者や作り手の交流を通じてそれぞれが… もっと読む
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記事一覧

音を通して自分を表現し、他者を知る。:『ボクの穴、彼の穴。The Enemy』姿の見えないひとを音で感じるワークショップ

音を通して自分を表現し、他者を知る。:『ボクの穴、彼の穴。The Enemy』姿の見えないひとを音で感じるワークショップ

2021年7月3日(土)、だれでも、いつでも、どこからでも、ひとりひとりが繋がれる バリアフリー型オンライン劇場『THEATRE for ALL』で配信中の演劇作品『ボクの穴、彼の穴。The Enemy』を題材にしたワークショップを行った。同作品の音楽を担当している音楽家・田中馨さんによる、「姿の見えないひとを音で感じる」ワークショップだ。

田中さんは、作曲家およびベーシストとして、これまでSA

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ワークショップの「なぜ?」を言語化する:ファシリテータースクール リフレクション

ワークショップの「なぜ?」を言語化する:ファシリテータースクール リフレクション

正解のない問いをめぐって、さまざまな人が安心して対話・創作に参加できる場をつくる技術「ファシリテーション」。「THEATRE for ALL ファシリテータースクール」では、その方法論について思考を巡らし、さまざまな人が参加する対話型ワークショップを企画・運営するための心構えや知見を身につける。

2021年3月中旬から約1ヶ月間、ファシリテータースクールでは、様々な対話型ワークショップのあり方を

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問いを立て、意識の変容を起こす:ファシリテータースクール チェックイン

問いを立て、意識の変容を起こす:ファシリテータースクール チェックイン

正解のない問いをめぐって、さまざまな人が安心して対話・創作に参加できる場をつくる技術「ファシリテーション」。「THEATRE for ALL ファシリテータースクール」では、その方法論について思考を巡らし、さまざまな人が参加する対話型ワークショップを企画・運営するための心構えや知見を身につける。

「アクセシブルな対話のワークショップの実践」に向けて、2021年3月16日にスタートした本スクールの

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自分を大事にするってどういうこと?:ウィスット・ポンニミット『hesheit』で語る哲学「作品から生まれた問いをアーダコーダと語り合う哲学対話」レポート

自分を大事にするってどういうこと?:ウィスット・ポンニミット『hesheit』で語る哲学「作品から生まれた問いをアーダコーダと語り合う哲学対話」レポート

作品から生まれた問いをもとに哲学的な「対話」を行なうワークショップが、2021年3月7日(日)にオンラインにて行なわれた。今回テーマとなった作品は、ウィスット・ポンニミット『hesheit』。バンコク在住のマンガ家の彼が、コミックとして連載してきた作品を、自身の手でアニメ化した作品だ。「こども哲学おとな哲学アーダコーダ」の幡野雄一をファシリテーターに迎え、5人の参加者とともに考えた、ワークショップ

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映画という共通言語から学ぶ「新しい関係性」:「絵の中のぼくの村」ワークショップ・レポート

映画という共通言語から学ぶ「新しい関係性」:「絵の中のぼくの村」ワークショップ・レポート

1996年にベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した映画『絵の中のぼくの村』。昭和20年代の田舎のでの少年時代を描いた同作のとあるシーンの「5分後」のシナリオを考えるワークショップが、合同会社アートロジー企画の元、2021年3月7日にオンラインで実施された。大人と子ども、子どもどうしの関係性や、そこで起きる多様な「ケア」が描かれた同作を鑑賞したあとの教育関係者やケアワーカーなどの参加者による同ワークシ

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「見える」×「見えない」の化学反応:目の見えない人と「会話」で楽しむ美術鑑賞ワークショップ

「見える」×「見えない」の化学反応:目の見えない人と「会話」で楽しむ美術鑑賞ワークショップ

『白い鳥』というドキュメンタリー映画が、TfAで公開された。全盲でありながら20年以上美術鑑賞を続けている白鳥建二さんの活動を追った作品だ。本作品のラーニング企画として、白鳥さんと見える人たちが一緒に美術を鑑賞するワークショップが、2021年2月27日(土)に西荻窪にある「GALLERY みずのそら」で開催された。

・タイムテーブル
ナビゲーターのお話(30分)
作品鑑賞・前(30分)
作品鑑賞

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落合陽一らと“これからのファッションデザイン ”を考える「True Cloros Fashion」

落合陽一らと“これからのファッションデザイン ”を考える「True Cloros Fashion」

“標準化”に抗うという、ダイバーシティの方向性:当事者として多様性を考えるメガ会議「True Colors FASHION」
日本財団が主催する「True Colors Festival -超ダイバーシティ芸術祭-」と、バリアフリーなオンライン劇場「THEATRE for ALL」のラーニング企画がコラボし、「True Colors FASHION メガ会議『多様性時代のファッションデザインとは?

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普段は聴こえない音を聴いて、“電磁な耳”を開く:視覚障害者と「エレクトロニコス・ファンタスティコス!」を体験するワークショップ

普段は聴こえない音を聴いて、“電磁な耳”を開く:視覚障害者と「エレクトロニコス・ファンタスティコス!」を体験するワークショップ

アーティスト・ミュージシャンである和田永さんが首謀者となって活動を続ける「エレクトロニコス・ファンタスティコス!」は、役割を終えた家電を新たな“電磁楽器”としてよみがえらせるプロジェクト。2021年2月27日(土)、視覚障害者がそのプロジェクトの面白さを体験できるワークショップが行なわれた。和田さんのレクチャーをもとに、自宅でできる実験を通してイマジネーションを広げていく本ワークショップには、視覚

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言語化できないリズムの心地良さ:佐藤雅彦さんのオンライン授業について話し合う「感想シェア会」

言語化できないリズムの心地良さ:佐藤雅彦さんのオンライン授業について話し合う「感想シェア会」

東京藝術大学教授・佐藤雅彦さんが講師となり、過去に制作したCMなどの映像を実際に見ながら、表現方法を学ぶというオンライン授業『映像とコミュニケーションデザイン』が、2021年2月10日(水)に行なわれた。
その後、聴覚障害者と佐藤さんともに、様々な視点で授業を振り返る「感想シェア会」という名のワークショップが2021年2月20日(土)に開催された。手話ファシリテーションと文字支援のもと、5名の聴覚

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詩のようなナレーションや字幕が伝えるもの:障害当事者とつくり手が語り合う「感想シェア会」

詩のようなナレーションや字幕が伝えるもの:障害当事者とつくり手が語り合う「感想シェア会」

アーティストのインクルーシブな表現について、障害当事者とともに考える「感想シェア会」が2021年2月19日(金)に開催。音声ガイドと字幕のついたバリアフリー版のコンテンポラリーダンス映像『n o w h e r e』を鑑賞したあとで、つくり手である湯浅永麻さんとともに作品について語り合い、レポート記事を執筆・公開する試みだ。参加者から作品や湯浅さん自身についての質問が寄せられ、湯浅さんがそれに答え

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福島の町に動物たちと残り続けた男の物語:ドキュメンタリー映画『ナオト、いまもひとりっきり』バリアフリー版をめぐるシンポジウム

福島の町に動物たちと残り続けた男の物語:ドキュメンタリー映画『ナオト、いまもひとりっきり』バリアフリー版をめぐるシンポジウム

『ナオト、いまもひとりっきり』というドキュメンタリー映画の作品鑑賞会とシンポジウムが、2021年1月22日(金)に長崎大学で、2021年2月5日(金)にUniversity of North Carolinaで開催された。本作品は、2015年に公開、国内外でロングラン上映された『ナオト、ひとりっきり』の続編だ。福島の全町避難となった町に、動物たちと残り続けたあるひとりの男の日々を記録している。シン

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モノがヒトを「当たり前」から開放する:「チェルフィッチュといっしょに半透明になってみよう」レポート

モノがヒトを「当たり前」から開放する:「チェルフィッチュといっしょに半透明になってみよう」レポート

モノと演技はできるのか?——簡単ではないが興味深い問いをテーマにしたワークショップが、2021年1月23日(土)オンラインにて行なわれた。「(モノと演技をするために)“半透明”になってみよう」というコンセプトが掲げられた当ワークショップを主宰したのは、舞台芸術を”教材”ととらえた学びのプログラムの開発プロジェクトである「コネリング・スタディ」の中村茜さんと臼井隆志さん。進行するのは、日本の演劇ユニ

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