九龍漫画へ向けて vol.5 「私のアイデンティティの真実」

父に反抗したことで自己を認識したわけではない。私は自己があった。その私を認めず否定してこようとしたから私は父に初めて怒ったわけだ。ということがわかった。

アイデンティティの喪失はむしろ大学時代に味わったはず。考えてみる。

希望の学部に落ち、自信をなくした私はなんとか得意分野で自尊心を保ちたかったのだと思う。高校で演劇をしていた私は大学でも演劇サークルに入ることを選び、脚本演出をしようとした。

しかし同期の女の子で同じく脚本演出をしたいという子がいた。私はその子に負けた。

彼女が演出、私が演出補佐になった時のこと

「わたしがあんましゃしゃり出るとあなたの作品を食っちゃうかも」みたいなことを私は言ったと思う。すると彼女は

「大丈夫。そんなことにはならない。」と顎を引いて私の目を睨んで微笑んだ。

私は怯んだ。その時から私は完全にその子のサポート役になった。

彼女はわがままでメンヘラで強い女で甘え上手で、私は彼女を支えるのでしばしば手一杯だった。しかしその状態は私の承認欲求をなんだかんだ満たした。彼女は可愛かった。

彼女は生まれながらの芸術家だった。私はおそらく芸術家ではない。プレイヤーとサポーターの境界線に立っている。

私は芸術家に憧れている。そして私は自身が芸術家でないことを知っている。

これが、最初に見つけた「自分にはアイデンティティがない」と思っていることの真実だ。

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ここでさらにわかったことが一つある。私は私が支えるべき強くとも弱い女の子をずっと求めていたということである。すなわちアユム(https://twitter.com/oknhtj/status/1095851778543775747?s=21)である。

アユムは中学時代の同級生をモデルにしたキャラクターであるが、大学時代の件の彼女も大きくアユムの形成に関わっているとわかった。

主にかすみとの関係やネームでしたためた物語の流れ、性癖は彼女から来ている。

私はきっと彼女たちを描き続けるのだろう。

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また明日!

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