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パンクロックが鳴り止まない

初期衝動

2010年いい意味でクレイジーなの子が率いるバンド神聖かまってちゃんがロックンロールが鳴り止まないという曲の中で

僕はビートルズを借りた
セックスピストルズを借りた
「ロックンロール」というやつだ
しかし何がいいんだか全然わかりません

と歌っている。その後歌の中で最初は響かなかったロックが今は鳴り止まずその衝撃を歌う、ギターをかき鳴らす、ロックンロールが鳴り止まないと締めくくっている。わかるわかる嗚呼コレぞパンクロックの初期衝動と言うやつか?確かに最初聞いた時はパンクロックなんてロクなもんじゃなかった。でも好きになってた。


ルーツミュージック

バンドブーム当時、いろんなバンドが出てきたとは言えそのほとんどがパンクもっと言えばビートパンクを言われるわかりやすいメロディにわかりやすいファッション誤解を恐れず言うとファッションパンク的なバンド(私は大好きでした。ジュンスカのコピーバンドをやってたくらい)が雨後の筍の様に出現した。入り口はビートパンクそこからルーツを探るとすぐにSEX PISTOLSやTHE CLASH、RAMONESにぶつかった。

D.O.A【1980年】

バンドブームでパンクロックを知り当時【1989年・平成元年】もちろん今の様に容易に情報が手に入る訳もなく雑誌やテレビはたまたレコード屋からの数少ない情報を頼りにパンクロックのルーツを遡る事となる。その中でも衝撃的だったのがロンドンパンクのドキュメンタリー映画の「D.O.A」そこにはセックスピストルズクラッシュはもちろんSHAM 69GENERATION XX-RAY SPEX、DEAD BOYSなどロンドンパンクの生々しい映像が収録されておりシドがナンシーとラリってインタビューを受けている映像には当時高校生だったヘタレボーイにとっては十分刺激的でビデオテープ(VHS)が擦り切れるほど何度も観た。

洋楽と言われるmusic

当時【1986年・昭和61年〜】はどこか洋楽の方がお洒落や上(何を持って?)だと言う意識があった。なので歌詞も意味がわからなくても彼の国の音楽を聴き悦に浸る事は周りの自称音楽好きの間では当たり前になっていた。アニメソング→アイドル→歌謡ポップス→J-Rock→洋楽…私も例に漏れずA-ha、MJ、Madonna、Mr. Mister、George Michael当時流行していたアルバムを友達に借りてカセットにダビングして聴いていた。今思うとストリーミングやサブスクやで少額投資で雑多に聴ける現在の環境よりもより緩やかで丁寧に音楽というものを捉えていたかに思う。かと言ってあの時代の方がよかったとは言えず今は今で夢の様な環境だという事を付け加えておきたい。

ムーブメント

私の学生時代の音楽商業的なムーブメントは先にも書いたバンドブームだった事には違いないがそこから辿るルーツミュージックのオリジナルパンクのバンドはほぼ解散や現役の輝きを失っていたりで音は十分刺激的だったが昔のバンドやミュージシャンだと言う認識は拭えなかった。自分たちの世代のものではないと言う事の隔世感は拭えなかった。

現役感

ラモーンズも勿論当時は現役だったが(初めて三宮の輸入盤屋さんで買ったCDはラモーンズのBrain Drain【1989】)洋楽のパンクバンドで初めて衝撃を受けたのはやはりToy Dolls。メロディーもルックスもシンプルでキャッチー。あの人をおちょっくった様な感じがひねくれた男子高校生の心を鷲掴みにした。


僕パンクロックが好きだ

そんな男子高校生の心を鷲掴みにしたにもかかわらずその後あまり聞かなくなってしまった。ほとんど忘れかけていたにもかかわらず最近ふと思い出し一人で運転する車の中で爆音でToy Dollsをかけながら何となく思い出した記憶の記録。何じゃそりゃ?(笑)

人生折り返し地点を通り越してまた記憶が逆行してるのかな?
ロクでもない私がロクでもないロックを聴く
僕パンクロックが好きでよかったよ。

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