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店主の考え

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2021年12月の記事一覧

まだそんな時代なのか

“SNS映えする居酒屋としてInstagramを中心に話題となっている。” 2022年の予想が未だにSNS映えなのかと少しがっかりしています。 まだそんな時代なのかな。 まだそんなお店が流行るのかな。 いや、流行りはするのか。 継続するかは置いといて。 どこで付加価値をつけるかって話なんだけど、いつまで見た目に頼るんだろうと思ってしまう。 そんなお店が次々と潰れていったのがコロナ禍だったと思うのに。 良くも悪くも淘汰されたと思ったのに。 麻薬みたいなもんか。

黙れ、言うな。

「寒いけど、アイスの方が映えるからアイスで」 何度目だろう。 何回書いたかな。 これは僕に言うべきじゃない。 なぜわざわざ伝えてくるんだ。 「良い写真撮ってください」なんて頼んでもないのに。 他のちゃんと作ってるコーヒー屋も同じ気持ちだと思う。 写真を撮るのはいい。 どうぞご自由に。 勝手にしてくれ。 でも、映えるからこっちにするか。 これは作ってて虚しくなるから胸にとどめておこう。 マナーだ。 何か勘違いしてる人がいるけど、『映える』は別に褒め言葉

お店を選ぶ

お店を選ぶ。 当たり前にしているとは思うんですが、考えてほしい事がありまして。 お店の為に選ぶ。 何を。 人を。 昨日、通ってる中華料理屋さんに行きました。 カウンター12席。 綺麗なお店で、お酒もだすけど、メインは麺料理。 一杯飲んで、さくっと食べるお店。 少なくとも宴会をするようなお店では無い。 そこに6人で食事をしてるグループがいたんです。 3人ぐらいは出来上がってたな。 声のボリュームがバカになってたので。 好きなお店ではあるけれど、こんな空

虚しさ

生乳大量破棄の可能性。 10日程前からニュースになってます。 コロナによる業務用需要の落ち込み、学校給食の休み。などなどの背景があります。 この危機への支援としてローソンがホットミルクを半額に。 素晴らしい取り組み。 生乳破棄のニュースが出た時、虚しくなりました。 カフェラテ屋なので、他のコーヒー屋さんに比べると牛乳の消費量は多いと思うのですが、小さなお店の消費量はたかがしれてます。 出来る事が無い。 いや、身を削れば出来る。 ローソンみたいに半額キャンペー

早く

6周年を終え、7年目を迎え、日常が戻ってきました。 落ち着く。 いつもの人が来て、いつものラテを注文し、いつもの会話。 落ち着く。 この人達の為にも続けよう。 そう思います。 僕は今、32歳。 7年目を迎え、32歳。 独立する年齢は人それぞれで、考え方も人それぞれ。 どちらが良いって訳でもないけど、僕は早く独立して良かったと思ってます。 それが年齢。 まだ、体は動く。 まだ、そこまで未来を気にしなくていい。 これは大きなメリットだと思う。 僕は悲観

7年目も淡々と

7年目。 こんな年にするぞ。 なんて目標はいつもないんです。 これは昔から。 目標を立てる事が苦手でした。 あまり意味を感じてないんです。 優秀な経営者とか、意識の高い人は言うんです。 「目標を見える所に書いておけ」 みたいな事を。 自分に刷り込むんですね、多分。 それで怠けてる時とか、生きる意味を見失った時に、否が応でも目に入るようにして自分を奮い立たせる。 僕はそれがあまり好きではない。 なるようになる。 そんな考えがあって、その時その時の感情や

明日で6年

明日でお店は6周年。 あれを書こう、これを書こう。 そんな事を考えていたら、去年は何を書いたっけ。 そう思って振り返ると、これから書こうとしてた事と変わらなかったので、現在途方に暮れています。 どうしようか。 ちなみにこれ。 “いつ来てもやっていて、いつもと同じ人がいて、いつでも飲める。” これは何年か前に書いて、去年も書いて、今年も書こうとしてました。 これが僕の中では強みだと思ってます。 味でもなく、見た目でもなく、立地でもなく、資本力でもなく。 誰に

適量の労働と適切な報酬

今日はこのニュースから。 “スターバックス直営店で労組が結成されるのは、50年の同社史上初めて。” 従業員が声を上げやすい環境になればいいと思います。 特にチェーン店。 経営層は売上を求める。 お客さんに寄り添った(媚びた)施策を行う。 現場は疲弊する。 分かりやすい構図ですね。 回転寿司の100円セールとか、人気コンテンツとのコラボとかが行われる際に、現場はいつも混乱しています。 スタバの場合は記事によるとアプリ経由の注文が現場を疲弊させてるみたいです。

双方向の好意

昨日、自分で書いてて「これは本当にそうだよな」と思ったのが、「お店とお客さんの関係は双方向の好意という美しいモノ」。 長くお店を続けるには。 その答えはきっとこの関係性なんじゃないかと思うのです。 この気持ちは長くやればやるほど難しくなってきます。 一年目、二年目で感じなかった事が、三年目、四年目には違和感を感じるようになる。 これはお客さんもきっとそうで、通ってくれてた人が離れていくのも同じ心境なんだろうなと思います。 12月に閉店を決めた有名なコーヒー屋さん。

来週で6年

来週の今日でお店は6周年を迎えます。 お店を始める時はこんなに続くと思わなかった。 頑張ろうと思ってたし、覚悟も持ってた。 でも、お店はそれだけで続けられるものではない。 少し冷めた感情は自分事であっても常にあるので、まあ収支トントンで終われればいいか。 そんな感じで続けていたら、気がつけば6年。 沢山の常連さんに支えられて今があります。 僕には何もありませんでした。 有名店出身でもなければ、何かのチャンピオンでもない。 今のコーヒー業界を憂い、世の中を変え

搾取

今日はこの記事から。 ド正論です。 是非読んで欲しい。 安くて美味いの弊害を書いてくれてます。 刺さったのはこの2つの文章。 “値上げを回避するために「実質的な賃下げ」で労働者を犠牲にしているだけだ。もっと厳しい言い方をすれば、搾取である。” “世界では仕事とは「生活するために金を稼ぐ」” 飲食店で働いてる人は刺さったんじゃないでしょうか。 飲食店を経営してる人はドキッとしたんじゃないでしょうか。 僕も同じ事を思ってます。 前の会社の時、いや、アルバイトの

どれだけの粗利が取れるか

商売の醍醐味は「どれだけの粗利が取れるか」 経営の神様がもし飲食店を開くなら。 面白そうな回答を期待しましたが、至極当然の事を言ってるだけでした。 それが冒頭の言葉。 「どれだけの粗利が取れるか」 でも、この当然をやらずに飲食店を開く人が多いんだろうな。 この記事でも書かれてましたが、 “飲食業は浮き沈みの激しい商売だと言われる。諸説あるが、廃業率は開業から1年以内で50%、3年以内が70%以上、5年以内では実に80%にも上るとされる。” 近所の飲食店を見てる

困る人がいる

今日は朝から営業許可更新の為に店の工事。 6年ぶりにお店を作ってくれた工務店の方と会った。 現在66歳。 見た目は出会った頃と変わらず元気そうで何より。 バリバリ仕事をこなしている。 ただ、跡継ぎをどうしようかとぼやいていた。 「会社が無くなると困る人が沢山いるんだよ」 こんな事も仰っていた。 「僕も困ります。うちが無くなるまでは続けてください。」 こんな冗談を言って話は終わったけど、気持ちが少し分かる。 引退したいけど出来ない。 それはお金の為でもなく

僕の仕事

先日、コーヒー関係者なら誰もが知っているイベントがありました。 SCAJ(Specialty Coffee Association of JAPAN) コーヒー関係者の呟きが多くなり、地方からのお客さんが増えるイベントでもあります。 「業界の人なら行くのが当たり前だ」 こんな事を言う人もいます。 僕がこのイベントの開催を知るのは始まった初日。 関係者の呟きに遭遇してから。 「あ〜今日からなのか」 こんな感じ。 それぐらい興味が無い。 僕がやる事に直接関係し