Cloud SQL と BigQuery の違い・選び方(1分でわかる)

Google Cloud(GCP)でデータを管理し分析する際、人気のある選択肢はCloud SQLとBigQueryです。これらのサービスはそれぞれ独自の強みと弱みを持っており、あなたのニーズに合ったものを選ぶことで、データ操作のパフォーマンスとコストに大きな違いをもたらします。

各サービスの概要

Cloud SQL

  • 完全に管理されたリレーショナルデータベースサービス

  • MySQL、PostgreSQL、SQL Serverをサポート

  • OLTP(Online Transaction Processing)ワークロード(記録登録)向けに最適化されており、頻繁な小さなトランザクションの処理が得意

BigQuery

  • サーバーレスでスケーラブルなクラウドデータウェアハウス

  • OLAP(Online Analytical Processing)ワークロード(分析)向けに設計

  • 大規模データの複雑な分析が得意

ここでの分析とは、集約などの処理の作業です。「集約(GROUP BY)」は、たくさんのデータをまとめて、一つの結果や情報にすることを意味します。例えば、クラスのみんなのテストの点数を全部足して、クラス全体の合計点を出すことを「集約」と言います。

そして、集約はただのデータをまとめるだけでなく、新しい大切な情報を作り出すこともあります。たとえば、クラスのみんなのテストの点数を使って「平均点」を出すときも、「集約」を使います。これにより、一人一人の点数だけでなく、クラス全体の学力を理解することができます。

アナロジー

Cloud SQLとBigQueryの違いを説明するためのアナロジーは、Cloud SQLをレジ係、BigQueryを会計士と考えることです。レジ係は、商品のスキャン、支払いの処理、お釣りの作成など、多くの小さな取引を迅速かつ効率的に処理する責任があります。これは、Cloud SQLが頻繁で小さなトランザクションを扱うOLTPワークロードを処理するように設計されている方法に似ています。

一方、会計士は、財務データを分析しレポートを作成する責任があります。彼らは大量のデータを扱い、複雑な計算を使用して洞察を提供し、推奨事項を出します。これは、BigQueryが大規模なデータセットに対して複雑な分析クエリを実行するOLAPワークロード向けに設計されている方法に似ています。

したがって、あなたのニーズに応じて、Cloud SQLとBigQueryの間で選択することができます。多くの小さなトランザクションを迅速かつ効率的に処理する必要がある場合、Cloud SQLがより良い選択かもしれません。大量のデータを分析し、複雑なクエリを実行する必要がある場合、BigQueryがより良い選択かもしれません。

比較表

Cloud SQL と BigQueryの比較表

どう選ぶか

Cloud SQLとBigQueryの間で選ぶ際には、用途を考慮し、決めてください:

  • データを保持するのであれば、Cloud SQLを利用してください。また、大規模のデータであれば、Cloud Spannerを利用すると可用性を確保できます。

  • データを分析するのであれば、BigQueryを利用してください。データ分析するとき、集約の計算が必要になります。それはBigQueryが他のデータベースより高速にできますので、非常に適しています。

補足ですが、Cloud SQLで保存したデータをBigQueryで分析したい場合、Datastreamを利用すると簡単にデータを連携・同期することができます。なお、Cloud SQLではPKを指定すれば、自然に同期できます。仕組みとしてはDatastreamがCloudSQLで更新されたレコードだけを連携したBigQueryのテーブルへ反映させるので転送するデータ量が少ないです。

結論

正しい選択はあなたの特定のニーズとユースケースに依存します。あなたの決定をする際には、用途を明確にして決めてください。また、場合によってどちらか選ぶよりも組み合わせて利用することがあります。

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