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誰も聴いてないThe Cureを聴いてたあの頃。

夏フェスがあって冬フェスが無い理由は野外に不向きだからだ。
やろうと思えば出来るのだろうが、海外のビッグネームを呼び難い。
今年はフジロックにThe Cureが来ると言う事で、一部で話題になっている。

高校生の頃にThe Cureを知ってCDを買いに行ったが、どうやら街のCD屋さんには僕が欲しかった「Japanese Whispers」と言うアルバムは無いらしい。
それもそのはず。1983年にレコードで出た日本だけの企画盤が10年以上経って田舎の街のCD屋さんに置いてあるはずが無い。
当時は全くそう言う事は解らなかったので仕方なくThe Cureのコーナーにあった「Kiss Me Kiss Me Kiss Me」を買って帰った。
今のようにYoutubeで試聴も出来ないし、当時はThe Cureの新譜が出たタイミングでも何でもなく、80年代のバンドと言う扱いなので前情報無しにCDを再生。
1曲目から3分50秒もイントロがあった。
正直この時点で不安になった。
不安に駆られながら聴いていると、不思議なものでどんどん好きになっていった。

とくに「"Why Can't I Be You?」が好きで何度も何度もリピート再生した。
多分知識があれば「Just Like Heaven」から好きになっていたかも知れないが、今まで聴いた事に無い不思議な音楽に夢中だった。

洋楽を聴いている友人に聴かせたが、全く共感を得られなかった。

今でこそThe Cureが好きと言う人は多いし、当日も僕の周り以外にはファンが沢山居たと思う。
ただ、僕は1人だった。
あの“全く誰も共感されないものが異常に好き”と言う経験はきっと人格形成に大きく影響すると思う。
今でも(日本では)誰も聴いてないのが平気で好きと言えるし、聴ける。
時代は変わし、時代はいずれ追い付くもの。


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