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SEKIGUCHI'S EYE Vol.04 「食のEコマース事業 EATOWNが3月より始動!」

株式会社THINK GREEN PRODUCE代表の関口 正人による月一コラム

街づくりノウハウを集積した新プロジェクト、食のEコマース事業「EATOWN」

EATOWNは「おいしいものを作りたい人と、おいしいものを食べたい人が、出会う街」をコンセプトに、厳選されたプレミアムな食を提供するEコマース事業。個人経営の人気飲食店や料理家、各地域で有名な生産者などと組み、TGPが運営する食品製造許可を持ったセントラルキッチンにてプロダクト化。それらをオンラインで販売し、売上のレベニューシェアを飲食店に戻す仕組みです。セントラルキッチンの製造スタッフにもレストラン経験者を起用し、既存メニューの劣化版や大量生産ではなく、職人の手で作られたおいしいものづくりを追求します。

事業背景と「EATOWN」という名称に込めた思い

新型コロナウイルスの影響で、世界中のありとあらゆる事業を取り巻く環境が激変しました。生活の中核を担う食の業界も例外ではありません。食材の安心安全はもちろん、生産工程における環境負荷や流通経路なども食材選びの大切な要素となりました。また、人と会うことが制限され、どこにいくにもマスク着用がマナーとなり、会食・外食に対する人々の意識も変化しました。

しかし、料理人や生産者たちの「おいしいものを作りたい」という思いと、人々の「おいしいものが食べたい」という思いは、何も変わっていません。このような時代になり、食べる環境や形式には制限や工夫が必要となりましたが、食を取り巻く人々の本質的な思いは変わらないのです。

私たちTHINK GREEN PRODUCEはこれまでリアリティを持って街づくりをしてきました。街づくりは生活づくり。生活の中枢にある食は街において不可欠な要素です。そのため私たちは、1杯のコーヒーから街づくりを考える、という信念で様々な事業を展開してきました。しかし、今回のコロナの影響で、リアルな街づくりだけだと事業が立ち行かなくなるかもしれないという危機感を強く抱きました。これからの時代において、新たな商流を創出するためには、インターネットやデジタルテクノロジーの活用が不可欠です。リアルな街づくりに携わってきた私たちだからこそできる、いつでも、どこでも、おいしい食に出会える街を作りたい。EAT=食、TOWN=街。そんな思いで「EATOWN」と名付けました。

食文化の担い手たちと一緒につくるセントラルキッチン

EATOWN事業の大きな肝になっているのがセントラルキッチンです。通常のレストランなどは飲食店営業であるのに対し、セントラルキッチンは食品製造業、簡単に言ってしまえばお店と工場との違いがあります。食品をEコマースの商流に乗せるためには食品製造許可が必要で、その機能を個人店が取得するのはコスト面でも設備面でもスペース面でも困難です。

その点、私たちはすでに事業として食品製造許可を取得したセントラルキッチンを運営しており、今後さらに拡大させていきます。セントラルキッチン=食の工場だからと言って、既存メニューの劣化版を作ったり、効率性を意識したコスト削減を主目的にするつもりはありません。あくまで人の手によるものづくりを追求します。そのため、セントラルキッチンのスタッフにもレストラン経験者を採用し、シェフや料理家と同じ目線で、おいしいものを作れる、安心安全なインフラを作り出します。

現在、事業化に向けて動き出していますが、私たちのそんな思いに共感してくれるレストランオーナー、料理家、生産者がたくさんいました。彼ら一人一人はとても優秀な食文化の担い手といえます。しかしあくまで個人なので、自分たちだけでは新しい商流を作りきれないと感じていたようです。このEATOWNの仕組みであれば具現化できそうだと賛同の声をいただいています。

EATOWN事業で目指す、働き方改革と地域創生

世の中的に飲食事業は薄利多売で大変というイメージがあります。実際に私たちも飲食店を経営しているのでその難しさは身にしみて実感しています。特に現代は食を提供するお店の数も多く、消費者に選ばれるために調理やサービス以外のことにも注力しなければなりません。働く側のタスクが増えているのは確かです。

働き手も、無茶のきいた20代から30代、40代と歳を重ね、ライフステージも変わっていく中で働く目的も変化します。朝まで働くのは厳しい、土日は休みが欲しい、しかし今の現実を考えると独立してお店をやるのも難しい。その結果、転職を選んでしまう料理家も少なくありません。そうなるとそれまで培ってきた経験や技術がそこで途絶えてしまいます。

私たちはセントラルキッチンを再編集することで、食文化の伝承が途絶えるのを防ぎたいと思っています。私たちのセントラルキッチンは工場というよりもキッチン。デザインも含め、心地よい空間をプロデュースします。作業工程も管理することで定時のシフト設定も可能にします。しかも今後は、それが都心である必要もなくなっていくでしょう。東京だと家賃が30万円、海の近くだと10万円。心地よい空間で料理もできて、休みがふえて、それなりの給料も担保されて、毎朝サーフィンもできる。そんな場所を日本各地に作っていきたい。働く人たちの就労環境もデザインしていきます。

その第一弾は、すでに動き出しています。まだ詳細は明らかにできませんが、十数年にわたり活用を検討し続けていた土地で、東京から1時間圏内でありながら緑地に囲まれているエリアです。豊かな自然環境の中にセントラルキッチン、道の駅のような機能、さらにデリカテッセンなども含めた施設を計画中しています。これを皮切りに、今後は日本各地にも広げていきたいと考えています。

このようなセントラルキッチンが地域にできることで、その土地の素材を活用=地域コラボレーションも強めることができます。これまでは素材を東京に送り、物産展で販売し、買った人が調理して食べる、という工程を一気に短縮できれば、真の意味での地方創生が実現できるはずです。さらに現地での雇用を創出し、地域フランチャイズを展開すれば、食産業のリノベーションも夢ではないと思っています。

食文化は手から手への伝承。それが人の手にこだわる理由。

EATOWNがやるべきことは、事業はもちろんですが、この仕組みをベースに食業界全体の課題解決だと思っています。食業界、言い方を変えれば食文化の継承こそ、EATOWN事業のミッションだと捉えています。時代という大きな流れがあるにせよ、食文化を実際に底支えしているのはシェフや料理家や農家などの個人です。彼らを支援するというスタンスではなく、一緒になって、社会的な意義も含め、新たな食ビジネスの商流を構築したいと思っています。


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「1杯のコーヒーから街づくりを考える」コンテンツ・プロデュース・カンパニー。レストランやベイカリー、ホテルなどの運営から、商業施設開発、不動産コンサル、広告、PRまで。幅広い業務領域を行き来するTGPメンバーによるクリエイティブな視点やアイデア、カルチャーマインドを発信します。