かゆいって何??
今回は薬学部生である僕の大学での研究について紹介していこうと思います。
ズバリ!僕が大学で研究していることは、、、
「かゆみ」についてです!!!
「地味…」「興味な…」
そう思った方、、、正解!!笑
地味が故に他の分野に比べて研究者が少ないのです。
しかし、かゆみで苦しんでいる人は世界中にたくさんいます。
僕が今回、自分の研究の話をしようと思ったのも、みなさんにもっとかゆみについて知って欲しいからです。
なんでかゆくなるの?
なんでかゆくなったら引っ掻きたくなるの?
なんであの人はあんなかゆそうにしてるの?
僕たちは、生まれて物心がついた時からかゆみと共にあるのに、かゆみについて何も知らないんじゃないでしょうか。
これを読み終えればもう、かゆみが地味だなんて言わせません。
僕も研究し始めのペーペーですが、かゆみについて興味をもってもらえれば幸いです。(知って得することは多分ない)
☆痛みとかゆみ
突然ですが、みなさんは痛いのとかゆいのどちらの方が苦痛ですか??
実は、痛みとかゆみは切っても切れない縁にあります。ズッ友です。
なぜなら痛みとかゆみはメカニズムが似ているからです。(正確には似ていないが)
それゆえ、研究が始まった当初はかゆみは痛みの弱いver.だと考えられてました。
でも、実は、今の論文ではかゆみは"痛み以上に耐え難い苦痛"として紹介されています。
ん?納得しないですか?笑
よく言われる話があります。
がん治療に、抗がん剤としてモルヒネが用いられています。モルヒネには鎮痛作用があり、がんによる激しい痛みを抑えてくれます。
しかし、モルヒネにはかゆみを引き起こす副作用があります。痛みは引きますが代わりにものすごくかゆくなるのです。
そして、多くの患者は
「かゆいのが辛すぎる、痛い方がいいからモルヒネをやめてくれ」
と、医者にお願いするのです。
いかがでしょうか。
ん?それでも私は痛い方が嫌だって??
みなさん、蚊に刺された時ってめちゃくちゃかゆくなって引っ掻いちゃうじゃないですか。
あれって何で引っ掻いちゃうんだと思いますか?
そう、引っ掻いたら"気持ちいい"からなんです。引っ掻くことはエクスタシーなんです。
それは逆に言うと、引っ掻くのを我慢することは快感に反する行動となるので、つまり不快になるのです。よってかゆみを感じてから引っ掻くまでの時間は不快なのです。
そして驚くことに、その不快は痛みによる不快を上回るのです。
つまり、不快そのものより、快感を待つ不快の方が不快ってわけです。
(不快の文字がゲシュタルト崩壊してきた…)
たしかに、痛いのは嫌です。不快です。痛みはかゆみ自体よりは絶対不快なはずなんです。
しかし、脳が引っ掻くという行動に快感を与えている以上、かゆみは痛みよりもどうしようもなく不快なのです、本能なのです。
ただただめちゃくちゃ腹が減っている状態と、ちょっと空腹の状態で目の前にたくさんのごちそうが置いてあるのに、柵があって届かない状態では、どっちが辛いですか??
直感に反しているのは普段の生活で体感することがないからです。転んで擦り剥けばしばらく痛いが、かゆいのは掻けば一瞬で解決できてしまう。
でもきっと、あなたもかゆみが止まらない病気になれば、絶対に痛みより苦痛に感じるはずです。そして、世の中にはそのような病気で苦しんでいる人がたくさんいるということです。
そして、かゆみは不快なだけで収まらない場合がある。
引っ掻きすぎると今度は皮膚が腫れて痛くなってきますよね。
そしたらさらにかゆみが増して、さらに掻いて、さらに痛みが増して…と、悪循環に陥るのです。
これが俗にいうアトピー性皮膚炎です。本当に辛い病気です。気になる人は画像を調べてみるといいです。グロいのでここには載せません。
しかし、かゆみのメカニズムは未だに完全に解明されておらず、痛みのメカニズムとも似ていることからかゆみを根本的に解決する薬は開発が困難なのです。(メカニズムに似ている部分があるほど副作用として出てくる可能性が高くなるから)
よって、世界がかゆみ・痛みのメカニズムの解明を待っているのです。
と、いうことで僕の力説を終わりたいと思います笑。
痛みよりかゆみの方が苦痛なんですよ、意外だったでしょ??
そして、かゆみは世間が思っている以上に重大なテーマの一つなのです。
どうですか、それでもあなたはまだ、かゆみは地味だといいますか??
僕はね、すっっっごい地味だと思っています。
気持ち悪いです。
ウイルスみたいに堂々と外からやってくる訳ではなく、体内でひそひそと行動しやがる。
せこいです。ほんと陰湿です。かゆみは相当な陰キャです。
笑
結局かゆみの正体については触れませんでしたが、そのうち簡単なメカニズム紹介として記事にしようと思います。ぜひフォローしてそちらも読んでください。😶
最後まで読んでいただきありがとうございました。
では、ggy
僕の研究を応援して頂ければ幸いです!