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音声SNS『Clubhouse』を主要ライブ配信サービスと比較 「手軽さ」「相互性」に強み

音声SNS『Clubhouse(クラブハウス)』が話題を集めています。招待制、iOS限定アプリということもあり、利用者はまだまだ限定的ではあるものの、この限定性が感度の高いユーザーの熱を高め、SNSでの情報拡散を誘発しています。

そもそも『Clubhouse』とは、音声のみのSNSで、ユーザーは自由に「room」と呼ばれるトーク部屋を立ち上げることができます。立ち上げたユーザーはmoderator(モデレーター)と呼ばれる主催者として、リスナーをスピーカーに引き上げたり、モデレーターを追加したりできます。

Twitterのようにユーザー同士のフォロー機能があり、フォローしているユーザーが「room」を立ち上げると通知が来ます。自分がフォローしていないユーザーの「room」にも立ち寄ることができ、『Clubhouse』内を回遊して、興味深いタイトルが付いていたり、知っている人が参加している「room」を見つけて参加することも可能です。「room」で興味を持ったユーザーをフォローすることもできます。

ライブ配信というと大手SNS「YouTube」「Instagram」などでも活発に行われています。ただ、「YouTube」「Instagram」のライブ配信では、映像がメインになります。音声のみで配信したい方には『Clubhouse』が適しています。音声のみだと場所も格好も気にせず(通信環境への配慮は必要)気軽に配信できます。

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『Clubhouse』の最大の魅力はユーザーの相互性だと思います。「YouTube」「Instagram」では、配信者から視聴者への一方的な配信になりがちです。コメント機能を生かして、コメントを拾いながらコミュニケーションを図ることもできますが、視聴者の参加は限定的です。

「room」上ではモデレーターが参加者を自由にスピーカーにしたり、モデレーターに指名したりすることができます。参加者から配信者に容易くなれる点が『Clubhouse』の特徴だと言えます。配信者が増えたり、変わったりしていくことで、「room」の中で繰り広げられる話題は絶えず変化し、予測できない点も魅力となっています。

ユーザー規模では「YouTube」「Instagram」にはかないません。今後、どんどん増えていくと思いますが、かつての「mixi」がそうだったように、急にユーザーの熱が冷める可能性もあります。ただ、参加しているユーザーのSNSでのコメントを見ると、音声SNSに可能性を感じる声や率直に「楽しい」という声も多くあります。スポーツやテレビ番組と並行して配信したり、「room」を定例化してコミュニティー形成を行うなど、新しい活用法などを見出すユーザーも増えてくるでしょう。

5Gの普及が迫る中、ライブ配信を行うユーザーは今後も増え続け、当たり前の手法になっていくと考えられます。今後はユーザーがテーマ、狙いに応じてSNSを使い分けていく時代になっていくのだと思います。その前に各SNSの違いを理解するのに、この記事が役立てば幸いです。

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EC業界向け専門紙「日本ネット経済新聞」で記者してます。EC、通販、モノづくり、流通、マーケティングなど取材していく中で紙面には書かない自分の考えや疑問について書いていきたいと思います