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SaaSマーケターにはどうやってなるのか

こんにちは。浅木レイです。

今日は、「SaaSマーケターにはどうやってなるのか」について書こうと思う。

これはどちらかというと「これから(いつか)SaaS企業でマーケティングをしたい」と思っている方向けの記事である。

一方で、おそらくSaaS企業にマーケ人材が不足していない企業はおそらくないだろう笑。そういう意味では、すでにマーケに携わっている方でも、マーケ人材を次にどこから見つけるかという観点でお役に立つかもしれない。

マーケティングという職種の経験を積むのはなかなか狭き門だったりする。今回はマーケ経験のない人がどうやってSaaSマーケターとしてのキャリアを歩み始めるのかを解説しよう。

1. マーケターとしてのセンスを見せて社内異動を狙う

よくあるのはこの方法だ。営業やインサイドセールス、カスタマーサクセスなどの職種からマーケティングへ異動する方法。

しかし自ら希望してすんなり異動できればラッキーだが、そう簡単な話でもない。異動するには自分がマーケに適性があることを上司なり会社に示さないといけないことだろう。つまり「マーケターとしてのセンスを見せて」というわけだ。

では「マーケターとしてのセンスを見せて」とは何だろう。

マーケターとして必要なスキルは多岐に渡る。

・市場動向や競合の動きなどを定量的に把握する視座の高さと分析能力
・徹底的にユーザーを理解しようとアクションする実行力と共感力
・ユーザーに適切な情報を届けるために必要な媒体やツールの専門知識
・ユーザーの本能を刺激するようなクリエイティブやワーディングを生み出すことができる感性
・様々な部署と摩擦なく連携する折衝能力
・複数のプロジェクトを無理なくこなすディレクション能力

列挙すると終わりが見えない。マーケターとして大成するためには様々なスキルを身につけなければならない。

しかし、その入口に立つために「こいつにはセンスがあるかもしれない…」と思わせる方法はシンプルだ。

それは、あなたの発信力を証明することだ。

発信力とは、多くの人に対して何かを発信し、それに好意的なリアクションをもらったり、反響を生んだり、議論を巻き起こしたりできる力のことだ。

ネットがこれだけ普及した現在であれば、いくらでも個人で発信する機会を持つことができる。

このnoteだって個人の発信の場の1つだろう。TwitterやInstagramなどのSNSもそうだ。YouTubeに動画を投稿するのだって1つの発信だし、もしくはウェビナーなどのイベント登壇だって発信だ。

どれでもいい。何かをコツコツと積み重ね、あなたに発信力があることを証明してほしい。

簡単に言ってるが決して簡単なことではない。noteでもTwitterでもYouTubeでも、ある程度反響をもらうにはそれなりの期間発信をし続けることが必要だ。

それにどういうことを発信したら反響があるのかを見極める能力も必要だし、見極めたのちにそのニーズに応える発信をするアイディアも必要だ

SNSなどの場で発信を続けて一定の成果を出せる人は、SaaSマーケターとしても成果を挙げられる可能性が高い。

なのでもしSaaSマーケターへのジョブチェンジを希望している人で、社内異動を狙っているのであれば、積極的に社外発信に取り組むべきだ。

2. 広告代理店・Webコンサル・マーケ系SaaSベンダーの営業からキャリアチェンジ

社内異動が厳しそうな雰囲気を感じることもあるだろう。もしくは今の会社にマーケ組織がなく、できる気配が一向にないケースもある(その場合自らマーケ組織立ち上げを提案するのもアリだが)。

今そんな会社にいて、それでもSaaSマーケをやりたい思いがあるなら、転職した方がおそらく早い

その際転職先を広告代理店・Webコンサル・マーケ系SaaSベンダーなどにすることだ。

要するにこれはBtoBマーケティングを支援する立場になると良い、という話である。

例えば広告代理店で営業をしていれば、それなりに広告に詳しくないと営業成績も上がっていかないので、自然と広告について勉強するモチベーションも機会も増える。

場合によっては多少運用に手を出す機会もあるかもしれないし、そうするとそこから次は事業会社の広告運用担当としてマーケのキャリアを歩み始められる可能性がある。

Webコンサルも同様だ。様々なサイトのディレクションをしたり、改善提案をしたり、制作をしている後にWebサイトの運用ができる人材になる。そうすると今度はSaaS事業会社でサイト担当者としてマーケティング部署でのキャリアを歩むことができるようになる。

僕の周りにはこの形でマーケのキャリアを歩み始めた知人が結構いる。広告代理店からBtoBのカスタマーマーケティングの部署に転職した知人もいるし、MAツールの営業から事業会社のBtoBマーケ部署に転職し、そこでMA担当をしている知人もいる。

個人的な感覚としてはこのケースからSaaSマーケティングの世界に入る人は非常に多い。

また、常に人材が不足しているSaaSマーケ業界だからこそ、特定の領域のスペシャリストとしてこういう人を採用できるよう動くのは理にかなっているとも言える。

広告を運用できる人材が欲しいときに、もちろん理想を言えばSaaS企業で広告運用をしていた人のほうが、単純なリード数だけでなく商談化率や受注率、受注単価などリードの価値も鑑みながら広告運用をしてくれたりする。ただそんな人材はあまりいないので、一旦広告代理店から運用スキルを持っている人に入ってもらう方が話は早くなる。

3. 副業で自分の事業を作ってマーケティングしてみる。

1つ目が「本業で異動」、2つ目が「転職」、とくると3つ目は「副業」だ。シンプルだが結局持てる選択肢はこのくらいだろう。

副業となると、基本的に本業でやっていることと似たようなことを他社で業務委託でやる、というケースが多いように感じる。

営業をやっている人が他社でも営業をやったり、ISやってる人がISを手伝ったり。CS Opsをやっている人が他社のCS Opsをやったり。

マーケターとしてのキャリアを歩み始めるのであれば、そうではなくて「自分で何かしら事業を作ってマーケティングしてみる」のが良い訓練になる。

「事業」と言うとちょっと大げさかもしれないが、例えばYouTuberになるのもいいかもしれない。自分のチャンネルを作って、どんな動画がニーズあるかを考え、自分が発信できるものを考え、継続的に動画を作るのは立派なマーケティングだ。

他にもアフィリエイトサイトを作るのだってマーケティングの一種だし、何ならメルカリで物を売って売上を立てるのだって立派なマーケティングだ。

会社から委託を受けて副業をするのではなく、自分の力で何かを売って稼ぐ。それをやった時に自然とマーケティングに関する知識は必要になるので、成功するためにはマーケティングを学ばざるを得ないのだ。

10万円」を目標にしてみるとよい。

企業に雇ってもらったり、業務委託で副業として報酬を受け取ったり、で10万円を手にすることはそんなに難しい時代ではない。

しかし、自ら何か商品を仕入れ(もしくは作り)、自らのチャネルでそれを販売し、10万円を稼いでみてほしい。その難しさに驚くだろう。

そしてその難しさを知っている人間と、知らないままマーケティングを語り出す人間とでは話の重みが確実に違う。その経験をもとに、SaaS企業のマーケターになりたいのであればエントリーすれば良いだろう。

まとめ

以上、僕が考える「SaaSマーケターにどうやってなるのか」への3つの答えだ。

・発信力を鍛えて社内でセンスのある人間と認めてもらい異動する
・広告代理店やWebコンサルなどでノウハウを得て事業会社に転職する
・副業でイチから物を仕入れ売ることでマーケティングを学び就職する

もちろん実際には、社内のマーケ人材が足りなくてたまたま声をかけられたりでマーケの世界に踏み込むことなどもある。

ただ、この3つのプロセスを経てマーケターになった人は、その時点ですでに周りよりも1歩2歩リードできていることだろう。

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