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【詩】レストランテのM

ある冬の夜
月は、
寂寥の森や 喧騒の街を
照らし、静かに 天空を 動いた

柔らかな黒猫のコートに
身をつつんだ 淑女の
ように
澄んだ心 に潜む
魅惑のように
月の光は ゆるやかに
魔法をかけている

僕は
深い瞳と
あどけない唇に
みとれながら
小悪魔と少女の
関係を
思っている

澄んだ心と
欲望と
生きる力が
可愛らしい
微笑みとなると
信じている

お花が
大地の死せるもの達の
思いを
綺麗な力で
咲かせるように
宇宙は創造するんだ。

冬のある夜
小さな
リストランテの
給仕は
彼女の美しさに
どぎまぎし
息をのんだみたい

時間は 調べのように
流れて
月は、
寂寥の森や 喧騒の街を
照らし 天空を 動いていた。


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