「サブスクリプション」の語源について

近年、subscription(サブスクリプション)が注目されている。日本では、略して「サブスク」と略されてもいる。

この言葉の持つ意味について、調べていきたい。


1. 最近の使われ方について

 近年注目されているサブスクリプション方式とは、

本来は新聞や雑誌の「定期購読」を意味する英語ですね。インターネットが普及してからは「会員制で毎月決まった額が自動で引き落とされ、モノやサービスが使い放題の仕組み」がこう呼ばれるようになりました。(「サブスクどんな仕組み? 定額使い放題、多様な体験」、日経新聞電子版)

代表例として日経新聞を引用したが、おおむね大意は変わらない。

しばしば、「買い切りモデル(=所有)」との比較がなさる。

オンラインサービスのサブスクリプション(売り切りではない定額課金)モデルはこの数年、米国で急拡大しており(後略) ―「【徹底解剖】失敗に終わる「サブスク負け組」の共通点」、ビジネス+IT


2. 英語での意味

ここからは、英語版Wiktionaryより、subscriptionについて掘り下げていく。なお、訳は結構適当なので、詳しくは原文を読むこと。


まず、英語でのsubscriptionは、次のような意味がある。

・通常代金を支払い、一定期間リソースにアクセスすること

・特に、正式に署名された場合の正式な承認

・自身の署名


3. 語源

Subscriptionの語源は、ラテン語のsubscriptioのようだ。

これは、subscrībō+-tiōで構成されている。

-tiōは動詞につく接尾辞で、何らかの行動や行動の結果に関連する名詞を形成する。(英語で言うところの-tionに相当する。例:act→action)


subscrībōは、ラテン語で以下のような意味を持っていたようだ。

・直下または(少し距離を離して)下に記述する、加える

・サインする、自分の名前を署名する

・書き留める、メモ、記録

・(熟考の上の)同意、(一般的な)同意、容認、または支持(こうした内容は翻訳した時点で正確性のかけらもないのだが、それにしてもここの翻訳が一番怪しい。)

・誰かに何かを与えることを承諾、許可する


subscrībōは、sub+scriboで構成されている。


subは、

・ under
・beneath
・below

と同義の接頭辞である。


scriboは、書く(write)と同義のようだ


4. まとめ

英語において、subscriptionは「代金を支払って、一定期間リソースにアクセスすること」という意味があることがわかった。

また、ラテン語の語源を調べることで、自署の署名や承認、同意といった意味も内包していることがわかった


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