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2020年 日本格闘技界勝負の年が始まる。─前編─

2020年、日本格闘技界のメジャー団体は2月22日(土)に「RIZIN.21浜松大会」。3月22日(日)に新生K-1の一年に一度のビッグイベント「K'FESTA.3」の順に開幕する。

昨年末の新生K-1名古屋大会と大晦日のRIZIN.20を経て私の考え方や心境にも色々変化が起きた。昨年から今回のK'FESTA.3のマッチメイク。それに対するSNS上でのファンの反応。そして、昨年大晦日のRIZINの会場の熱。視聴率の惨敗。22日のRIZIN.21のマッチメイクを経て。

今回の記事では、両団体の今年の見解について記していこうと思う。あと那須川天心についても。

そして、最後に格ヲタの私が格闘技界に出来る事を考えた上で今年始めたいあるプロジェクトがある。それを最後に記していく。

─目次─

Step.1 2020年のRIZIN ~テレビ格闘技路線か?コア層路線か?~
Step.2 2020年の新生K-1 ~ファンを舐めてはいけない~
Step.3 RIZINと新生K-1の関係性 ~やっぱ“アレ”やった方が良いのかもね~
Step.4 日本格闘技界最高の逸材 那須川天心への期待と想い
Step.5 格ヲタの我々に出来ること ~感謝と恩返しとエゴイズム~

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Step.1 2020年のRIZIN ~テレビ格闘技路線か?コア層路線か?~

来週末2月22日(土)にRIZIN.21浜松大会が開催。2020年のRIZIN初興行だ。マッチメイクはこちら↓↓↓

SNS上では様々な意見が見られ、批判的な意見も多いが、私個人の感想としては、『無難にきたな』というところだ。失敗しない興行。この時期の地方大会で、しかも地上波ゴールデン放送もない興行でさいたまスーパーアリーナと同じクオリティのラインナップしたところで採算合わず大失敗、大赤字になるのは経営的知識がない人でも大体想像はつくだろう。まぁ無難に正解だよねってところ。

こういうところで私がRIZINに対する信用が少しずつ大きくなっている部分でもあります。
こういった場面で無理に横浜アリーナだのと興行開いた旧K-1やDREAMは結局どうなった?
そこが理解出来てるファンは、『今年も何だかんだRIZIN大丈夫そうじゃね?』と少しは感じたはず。足元ちゃんと見えてるよ。

地方展開も私は良い案だと感じた。いくら視聴率が悪いと言っても地上波ゴールデンで放送された影響力は絶大であり、いくらSNSやYoutubeが盛んな時代とは言っても幅広い世代や大衆に最も影響力のあるコンテンツはいまだに地上波テレビなのです。(あくまで“今は”ね。)

その地上波ゴールデンで大きな箱で興行を行ってる国内メジャー団体を地方都市で展開すると言うのは、経営的にもリスクが低く、生き残るには無難な選択です。朝倉未来などエース級のメインイベンターを1人配置し、後はその地域に合わせたマッチメイクをするという。

自身が愛読してる青木真也選手のNoteで、RIZINについてこんな内容がありました。『RIZINは高級パン屋やタピオカ屋と同じ手法を使ってきた』と。

『はぁ??』となった方も多いでしょう。
これはどういうことかと言うと、地方在住の田舎者の価値観や世界観に合わせたビジネス手法で、例えば、まず都内の一等地(銀座、六本木、西麻布、中目黒、恵比寿など)に店を出展し、『東京で人気の~』と言う格をつけます。ただし、それは最初から地方で展開するための“お店の格付け”で、地方で回収するためなのです。

要は、地方在住の田舎者が持つ東京や都会に対する偏見や憧れ、幻想を利用したビジネス手法。

『東京で流行りの~』『原宿で流行ったタピオカで~』なんて言葉は、都会で生活したことがなく地元しか知らない田舎者たちにとって、関東圏で流行ったコンテンツはパワーワードなわけです。

旬を過ぎたミュージシャンや一発屋芸人にも見られるビジネスですよね。地方営業ってやつ。

これをRIZINに当てはめる。
さいたまスーパーアリーナなど全国的に有名な大きな箱で興行を開き、さらに地上波ゴールデンタイムで放送されてる興行が地方で開催され、全国的に有名となった選手が出場し、開催される地域の地元選手がメジャー団体に出場ともなれば、そこそこのチケットの売り上げも見込めるわけです。

それで今回メインイベンターに地元愛知県豊橋からそんなに距離もなく、今や堀口、天心と並ぶRIZINの顔となった朝倉未来に白羽の矢が立ったわけ。

今年RIZINは仙台でも開催予定と言うことで、来年には更に地方大会を増やす計画だと言う。

これに対して私は、『RIZINは足元をちゃんと見ながら経営してるな』と感じるし、それ以外にもライトヘビー級チャンピオンのイリー・プロハースカと契約更新せずにUFCへ送りだしたことなどもね。

「博打は打たず、コツコツやっていくよ」

と言う姿勢だ。

もう1つの朗報もある↓↓↓

今回のRIZIN浜松大会が、おそらく関東圏だろうけど深夜にフジテレビで放送される。

フジテレビの地上波放送に関しては、大晦日の視聴率惨敗を受けて、信憑性のある人から色々良くない噂は耳に入ってきてたし、不安だったが、これはフジテレビは今年もRIZIN放送する姿勢の表れと受け取っても良いだろう。

ただし、ゴールデンタイムでどれだけ、何回放送するかは分からない。昨年は結局4大会地上波ゴールデンタイムで放送した。今年はおそらく削られるだろう。それでも、地上波がつくかどうかはRIZINにとって今の経営スタイルでは生命線であることに変わりはないし、“地上波があるから”こそ地方展開ができる面もあると思う。

そして、これがRIZINにとっての一番大きな課題なのだろうが、先日「視聴率補完計画」に関する記事を記した私が言うのもおかしいが、私はRIZINは地上波頼みの運営スタイルを何とか脱する事は出来ないだろうか?とも考えるのだ。

まず、何故そう考えるかと言うと今RIZINは堀口、天心、朝倉未来の3大エースを軸に興行が回っている。
しかし、しかしだ。堀口はもう今年で30歳。今がピークと考えてもおかしくはないし、言い方悪いが堀口程の選手がRIZINでキャリアを終えようなんて果たして思ってるだろうか?彼はまたUFCに挑戦したいと考えていてもおかしくはない。
彼程の選手が日本国内の団体で、キャリアを終えるなんてあまりにも勿体ないし、堀口自身ももう一度UFCに挑戦したいと考えない方が不自然では?

そして那須川天心。彼は佐藤大輔の情報によるとRIZINとの契約は今年一年で終了だと言う。来年からはどの競技に照準を定めるのかは分からないが本格的に海外に向けて動きだすのでは?と推測する。

そして、朝倉未来はいまや国内トップクラスのYoutuberであり、月収にして何百万(下手したら一千万以上か?)稼ぐエンターテイナーでもある。
先日の記者会見で『今年は格闘技に特に集中したい』と語っていたが、私が推測するに今年一年だけは格闘家として勝負の一年にして、後はYoutubeを優先的にして稼いでいきたい。と言うことでは?と感じた。

仮にもし自分が彼の立場だとしたら?と考えると格闘家は辞めてYoutuberに専念したいと思うのが、自然な流れだろう。

何が言いたいかと言うと、大体皆も察しがつくだろう。

彼ら3大エースは来年あたりからRIZINから居なくなってても、決しておかしくはないのだ。

今の彼ら3人がいるから、他のファイター達も輝いている事実は現状のままでは正直リスクがある。

そして、もうひとつの理由。昨年の朝倉未来vs矢地やRIZINバンタム級四天王たちのタイトル挑戦をかけたワンタッチの数々など、軽中量級のRIZINが育てた日本人ファイター同士の試合でも大きな熱を会場で感じた。

これは重量級の外国人の試合や、堀口天心と言う絶対的な二大エースがいるからこそ差別化され、この熱が生まれるのだろうとも感じたが、こう言った人材をコツコツと作り、言い方が悪いがあまり比較的コストが掛からない軽量級の日本人ファイター達を何人も作りあげると同時に、国内のMMA団体同士のフェデレーションを強固なモノに出来ないか?と言う点だ。

今年に入りパンクラスがONE championshipとの契約を解消したとの噂も流れており、これが事実ならRIZINと良好な関係性にある小規模の国内MMA団体のDEEPと共にパンクラスもRIZINと提携し、パンクラスで育てたチャンピオンや人気選手をRIZINに上げて、新生K-1的なマッチメイクで人気選手に育てることなどできないのか?と。

新生K-1グループのヒエラルキーで例えると、DEEPとパンクラスをKrush的な位置に持って行けないの?ってことです。

ベラトールや海外の団体とのフェデレーションよりも、国内の小規模MMA団体とのフェデレーションを強固にして、日本人ファイターを育て、スターを何人も作るべきでないか?とRIZIN誕生した時から、そこは強く感じるのですよ。

年明けに長年Twitterで相互フォローしている銀ちゃんもブログで語っていた「収支の見極め」と「選手の育成」というところに共通する↓↓↓

https://ameblo.jp/fanroad-gindama/entry-12563752899.html

まとめると......

point.1 身の丈に合った箱で興行を。収支のバランスを見極めて安全に。
Point.2 3大エース頼みは危険だ!
Point.3 国内MMA団体とのフェデレーションを強化。連携して日本人スターを育成せよ。

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RIZINの話で長くなってしまいました。

なので、続きの「Step.2 2020年の新生K-1 ~ファンを舐めてはいけない~」以降は明日の夜、再び更新致します。

連日小分けにして、記事をUPするかもしれません。

では、また明日お楽しみに!

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