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福岡写真旅 Leica M monochrom & RICOH GR 都市スナップとは?

福岡写真旅 Leica M monochrom & RICOH GR 都市スナップとは?

福岡県というか、博多・天神辺りをLeica M monochromとRICOH GRで写真旅。
福岡県、割と近い都会ながら、殆ど行ったことがなかった。
やはり鎮西の乙事主のように海を渡るというのは、心理的な徒労感というものはあるのだろうか?
久々の大都会ということで、とりあえず我が家のスナップカメラを手にしてみたところ、あえなくモノクロ写真縛りの旅になったのはいつもの御愛嬌。

エゴだよ、それは!

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GRでフォトランとご褒美酒

GRでフォトランとご褒美酒

最近運動不足過ぎて体調が芳しくない。
極度の寒がりのため、基本的に冬季は半冬眠している。
故に読書と酒を飲むくらいしかドーパミンが誘わず、よって体調がますます芳しくないのである。
春の切っ先が見えそうで見えない3月、やっとこさ走り出す決心をした。
しかし、元来集中力が継続できない質であるため、黙々と走ることは辛いことこの上ない。走ることは好きなのだが、初めて見る景観や登山のように何かしら要所要所で

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RICOH GRとLeica M Monochrom(typ246)、最高のスナップカメラとは?

RICOH GRとLeica M Monochrom(typ246)、最高のスナップカメラとは?

RICOH GRとLeica M、スナップカメラの両雄、姫路城にて会敵す!!
ということで、2台のカメラを引っ提げて最高のスナップカメラとはなんぞやを考えながら、モノクロスナップに勤しむ。
スナップといえばモノクロであろう。森山大道、アンリ・カルティエ=ブレッソン、ジョセフ・クーデルカ、エリオット・アーウィット・・・僕の好きなスナップ写真家はモノクロばかり、ということでカラーでエモいスナップ写真が

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ある男が10年越しの思いを込めてついにライカM monochromを買うまでの軌跡

ある男が10年越しの思いを込めてついにライカM monochromを買うまでの軌跡

初めてライカを知ったときは、「なんでオートフォーカスすらないカメラがこんな高いんや」としか思わなかった。
しかし、写真にのめり込めばのめり込むほど、嫌というほど眼前に去来するセンサーダストのような存在、それがライカである。
写真の歴史の中興の祖こそライカであり、ブレッソンを始めとした歴史上の人物と化した伝説のカメラマンたちがこぞって使い、というかそもそも35mmフルサイズの概念こそライカの恩恵だっ

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50mmと20mmで撮る桜

50mmと20mmで撮る桜

Camera : SIGMA fp
Lens 1 :Leica Summicron-R 50mm F2(R-only)
Lens 2 :SIGMA 20mm F2 DG DN

SIGMA fpはオールドレンズ母艦としても使いやすく、さらにSIGMAのコスパ最強なレンズも使えるので、気づけばレンズが増えている。
僕の好きなレンズは50mm、これは揺るがない。
だが、50mmと全く違う画角のレンズを

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森山大道 光の記憶 | 企画展 | 島根県立美術館 『気分は森山大道snap』

森山大道 光の記憶 | 企画展 | 島根県立美術館 『気分は森山大道snap』

島根県立美術館にて、森山大道の企画展がやっております ※4月12日(水) ~ 6月26日(月)
こんな田舎で森山大道の生プリントが見られるなんて・・・感動であります。

新宿のイメージが強い森山大道ですが、実は父親は島根県生まれ。
さらに幼少期、島根県大田市仁摩町宅野で過ごしたことがあるとか。
写真集まで出ています。
なんとあの森山大道が我が山陰に住んでいたことがあるなんて・・・というので実際の宅

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鳥取砂丘とライカのオールドレンズと雪

鳥取砂丘とライカのオールドレンズと雪

SIGMA fp & LEICA summilux-M 35mm f1.4 2nd
植田正治の愛した鳥取砂丘、遠近感を錯覚させ、人と砂の平坦で空虚な世界はSF映画のよう。

何度も訪れているが、結局はエモくもない空虚な写真ばかり撮る羽目になる。
オールドレンズの周辺減光と淡いボケのグラデーションは、空虚さを演出するというこれまた空虚な使用価値を生む。

空虚だ。写真を撮る意味などあるのだろうか?

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リー・フリードランダーの構図を意識しながら撮ってみた。

リー・フリードランダーの構図を意識しながら撮ってみた。

リー・フリードランダー、アメリカの写真家
おそらくこの半世紀で五本の指に入る影響力のある写真家と言っても、異論は少ないだろう。
セルフポートレートで有名だが、今回はリー・フリードランダーの構図を意識してみることにする。
2B Channelの解説を見て、こりゃすごいと思い、ネット古本屋を探しまくって数ヶ月。ついに手にした写真集は嫁さんには言えないお値段。

リー・フリードランダー中期の35mmモノ

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娘との散歩に必携なのはやっぱりRICOH GR

娘との散歩に必携なのはやっぱりRICOH GR

そろそろ小学生にクラスチェンジしそうな娘は、先天性反抗期。
パパとのデートはお気に召さない。娘よ、それは同族嫌悪というやつだ。
まあ良い。
娘は最近、写真を撮るのにハマっている。
父親のカメラ愛に影響されたわけではなく、好きなアニメのキャラクターがカメラマンだったからだ。
そういうときはGRの出番である。
小さく軽く、子供でも簡単に撮影できる。
おかげさまであれだけ写真を撮られることを嫌がっていた

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 『森山大道写真の時間の量と質について』出雲大社でRICOH GRスナップ

『森山大道写真の時間の量と質について』出雲大社でRICOH GRスナップ

久しぶりにRICOH GRで「気分は森山大道」スナップ。
こうも暑いと汗ダラダラで重いカメラを担ぎ山へ景色を撮りに・・・という苦行を楽しめるほど体育会系カメラ男子ではない、GR最高!

片手に収まるエトセトラ!
いざ征かん、出雲大社で森山大道ごっこ

これだけで出雲大社だとわかったあなた!
さては神在月県出身者だな?
さあ、気分はプロヴォーグの森山大道!
盟友中平卓馬が苦悩したプロヴォーグ的手法の

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父と娘のスナップ愛憎劇

父と娘のスナップ愛憎劇

娘よ
君はライカレンズや中判デジタルカメラ(しかもCCD)や35mmフィルムにブローニーフィルム、マクロレンズや20mm超広角、さらに運動会では居並ぶiPhoneの隙間から望遠レンズ+一眼レフ+三脚で爆音を上げながら連写までして写真に収めてもらえて幸せではないのか?

父よ
多種多様なカメラやレンズ、センサーサイズやフィルムで手練手管の限りを尽くし私を撮るのは良いが、貴殿は己の手にした我が家には不

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アレック・ソスの写真はなぜ印象的なのか?PENTAX645D

アレック・ソスの写真はなぜ印象的なのか?PENTAX645D

なぜアレック・ソスの写真は印象に残るのか?
アレック・ソスはアメリカの写真家であり、現在世界で最も注目されている写真家の一人だ。
アレック・ソスは、主にアメリカの田舎をロードトリップしながら写真を撮っている。
彼の撮るアメリカの田舎の風景は、静的かつどこか淋しげで刺激的なモチーフは皆無だ。
まさしく田舎の風景である。
しかしなぜかその写真は、我々に強い印象を抱かせる。
田舎のアメリカの日常を撮った

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LEICAレンズは親の愛情

LEICAレンズは親の愛情

「今日はスナップ撮影の日だな」
そう決めたら迷わず、SIGMA fpとLeica Summilux-M 35mm f1.4 2nd

軽量さはもちろん、デザインが素晴らしい。
やはりスナップは肩の力を抜いてやりたいもの、そういう気分の日は割と多い。
そうなると、ストレスフリーでしかも所有感を満たしてくれるというのはけっこう重要だと思う。

快晴の日の公園は、子どもたちの笑い声と動き回る子どもたちを

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冬の港 SIGMA fp + Leica summilux-M 35mm f1.4 2nd

冬の港 SIGMA fp + Leica summilux-M 35mm f1.4 2nd

冬の港を撮る。

この日は気温がマイナスに近く、山陰の冬の海辺の風物詩、すなわち暴風であった。

手が悴み、カメラが氷のように冷たく、バッテリーの減りがいつもより早足だ。

人気のない冬の港は、ただ寒く、潮臭く、無益である。

特に目的もなくたどり着いた港にて、いつでも逃避できる苦行に勤しむ。

何をしているのだろうか?

そんな気分で撮った写真は、総じてどこか虚無的である。

だが、殺風景な冬の

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