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薬も過ぎれば毒となる

解釈の違いが多少感じられますが、過ぎたるは猶及ばざるが如しも同義語で紹介されています。しかしながら、この項では表題の方がより直接的なニュアンスを感じますので、こちらを採用しました。

薬も適量である内は、その効果・効能を発揮しますが、過剰に摂取すれば、場合によっては死に至ります。例えば、鎮痛系の薬を過剰摂取して、ある種の液体を飲むことで自ら命を絶つことができます。つまり、「過薬生命を脅かす」となるわけです。ここで話題の中心となっているTTXも、その毒を保有している生物ですら、同じ毒を過剰に体内に取り込めば死に至ります。生物自身が、コントロール下で産生している内は、自家中毒を起こすレベルまでの毒量には達しませんが、意図せずに許容量を超えたTTXを注入されれば、フグ毒を持っている生物でも死に至るわけです。

私たち人間も、体内や体外に様々な細菌を保有していますが、その細菌によって似たような事が起きます。例えば、口腔内の黄色ブドウ球菌ですが、その良的働きについては分かりませんが、ペットボトルや水筒で接触吸飲した際、本体に戻る少量の液体に、この細菌が混入すると、繁殖条件が適正であれば爆発的に増える事が予測されます。夏場や温度の高い場所で、このように菌が繁殖した状態の飲料を補給すれば、飲料の種類によっては、間接的な自家中毒を引き起こす確率が高くなります。つまり、一旦自分のコントロール下から離脱してしまうと、自分由来の菌によって、食中毒を起こす危険性があるのです。

ちなみに種類によっては、と記載したのは、比較的炭酸系の飲料は、炭酸が抜けない内は、増殖傾向が低いことが示されています。ここで全てを明らかにする必要はないと思いますので、興味のある人は調べてみてください。
口腔内の黄色ブドウ球菌の数は、高齢者よりも20代を中心とした、比較的若い世代に多いそうなので、直接接触して水分補給をする場合は、早めに飲み干すことをお勧めします。でなければ、カップに移すか、通称滝飲みと呼ばれる落下型の派手な飲み方でチャレンジしてみる方法もあります。あ、TPOは考慮してくださいね。


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