企業ノベルティを変える「ブランドパターン ノベルティ」をリリースしました!
企業のノベルティやギフトを作る会社、tetote代表のミウラです。さてさて、「ブランドパターンノベルティ」をリリースしました!!…といいましても、ブランドパターンってなに?ですよね。これによって企業ノベルティを変えるプロジェクトです。
みなさんは企業のノベルティをもらったけど、「ロゴが目立って使いづらいな…」「会社名なんて入ってなければ使えるのに…」と思った経験ありませんか?この先に調査結果もあるのですが、ユーザーはノベルティに「ロゴ・社名」が入っていることにネガティブな反応を示すケースがあります。
しかし、ノベルティをつくる企業にとっては「企業名」や「ロゴ」は必要不可欠です。 企業側は広告・ブランディングに使いたいからです。仮にユーザーファーストでロゴなしで作りましょう、と言っても「うちの会社名入ってないノベルティなんてつくる意味あるの?」って話に多くの場合なるのではないでしょうか。
デザインとして使いやすい物が欲しいユーザー側、企業ロゴを印象付けたい企業側。この永遠に交わらない2者の想いを「デザイン性」で解決するのが『ブランドパターン』です。
早速「つくりかた」の流れを見ていただきましょう。
ブランドパターンノベルティのつくりかた
従来のノベルティと違う作成の流れです。下記のように柄(パターン)を複数用意しています。気に入った柄をお選びください。今回は最初の8種類の中から「チェック」のパターンを選びました。
次は、あなたの会社には、ロゴやキャラクターはありますでしょうか?例えば、このtetoteロゴは、ベージュと黒がブランドカラーとなります。
ブランドカラーを抽出して、最初に選んでいただいた柄(パターン)と掛け合わせます。すると・・・
ブランドカラーを反映した柄(パターン)が完成しました!それをノベルティにデザインしていきます。
このようにブランドカラーをイメージした柄(パターン)で今までにないノベルティをつくれるサービスの展開を始めます。同じブランドパターンでも、色が変わるとそれぞれ違った印象になるので、企業ブランドごとのオンリーワンのアイテムが作れるのが魅力です。もちろんロゴも入れ込めますし、企業の特色で作ることもできます。
今までのノベルティよりデザイン性があり、ブランドイメージが伝わる、何よりユーザーが使ってくれるノベルティが作れるのではないか?と考えています。なぜ、ユーザーがデザイン性を必要としているか?は、下の調査の話に繋がっていきます。
企業ノベルティはとにかく「デザイン性」が足りない
なぜブランドパターンを考えたのか?生活者へのノベルティに関する調査も行っているのですが、企業ノベルティを捨てたことがある人は「デザイン性」が足りないと感じていることがわかったからです。
ノベルティを作る方は絶対覚えてもらいたいのですが、デザインが好きでない、企業名や企業ロゴが入っているという「デザイン性」のないノベルティが捨てられてしまう原因のTOPです。
ブランドパワーがある企業ロゴやイラストが入ってれば使いたくなる場合もあると思われます。もちろん、社内向けなどインナーで配るものも別です。捨てられる企業ノベルティは「好きでもない企業のロゴ/それやアイテムを含めた全体デザイン」がイマイチなんだと思います。
が、ロゴや会社名だけで喜ばれる企業やサービスロゴは、世界で見渡しても相当に数少ないはずです。その他の企業は、「思い入れのないビジュアルがデザインとして唯一目立つように入ったノベルティ」を作るしか術がありません。
そこでどういう工夫をするか?ノベルティとして「ユーザーが使いやすいデザイン&ブランドの印象も残る」ことをめざしています。
事例(株式会社エス・エム・エスさま)
例えば、こちらは先日制作したばかりのブランドパターンノベルティです。かわいいキャラクターやロゴがあります。
これをどう活かすか?ロゴやキャラクターだけをポンと名入れするのでなく、アイテムに落とし込んだ時にそのイメージを残しつつ、ユーザーに使ってもらえるようにデザイン性を追加することを目指します。
まず、ドット柄をチョイスいただきました。介護事業におけるサービスなので、優しいブランドイメージを表現したいという狙いがありました。そこにブランドカラーを落とし込みます。
こうして、ブランドパターンを反映した、手ぬぐいエコバッグハンカチを制作しました。
ブランドパターンでデザインすることで、デザインとしての魅力をあげ、ロゴだけが名入れされた「いわゆるノベルティ」感を払拭することで、ユーザーが使いたくなるノベルティに近づけることを目指しています。
気になった方は、ぜひ上記バナーからサイトを覗いてみてください!
ここから先は、どのように考えてこの「ブランドパターン」が必要だと至ったのか、そのプロセスの話になります。
企業ノベルティの構造的課題
ノベルティってワンポイントだけ企業のロゴが入ったりするもの、そういうイメージがありませんか!?ノベルティを作ってきて10年ほどの私は、そこに2つの問題を感じていました。
①はモノづくり(メーカー側)の課題。②はデザイン(企業側)の課題。これが邪魔しているんです。じゃあ、そこを変えたらノベルティの可能性がもっと広がるのでは?と考え始めます。
①名入れノベルティの限界(メーカー課題)
いわゆるノベルティというと中国やベトナムなどで大量生産された既製品にロゴを名入れする、というのが定番となっています。たくさんつくると1つ当たりのコストが抑えられるからです。その工程上、アイテムに後から印刷するので(名入れ・追い刷りとか呼びます)上の図のように、デザインできる範囲が少ないのです。いわゆるノベルティは、全面にデザインをすることが基本できません。
「ロゴが入っているだけ」のノベルティが主流になっている現状は、この制作プロセスを考え直さなくてはいけません。まずノベルティを開発する際には、全面にデザインできる素材、かつ少量でも経済ロットにのるもの。答えとしては「紙と布」を基準にアイテムを選定してきました。
②デザイン要素が足りない(企業の課題
全面印刷をできるようにした場合、今度は何をデザインするのか?という問題が発生します。デザインを作るときにクライアントに「要素はありますか?」と幾度となく質問してきました。これは大抵の場合、企業のロゴ、キャラクター、それらが持っているブランドカラー、などを指します。料理における材料のようなもので、これがないとデザイナーは調理することができません。
しかし、企業が持っているデザインって案外少ないんです。ここに柄(ブランドパターン)があれば、ブランドイメージを表現できる可能性が広がるのでは?と考えました。
ブランドパターンはノベルティに限らず、企業の展開デザインをする上でデザインの武器になる要素なので、そのような用途での使い方も視野に入れていける概念になると考えています。
企業ノベルティの可能性はもっとある
私は企業のノベルティを10年くらい制作サイドで作ってきました。自分たちもクライアントも、みんな良いノベルティ作りたい!と意気込むのです。
しかし現実は「ノベルティ=100円均一に並ぶおまけのような製品に、一箇所ロゴが入ったもの」が基本で、それ以上のことを目指しづらい構造なんです。
セールスもマーケターも広報も総務も、デザイナーも。ノベルティを作り始めて気づくんです。「まあ、こんなもんだよね」「これくらいしかできないよね」その諦めの気持ちの受け皿になれるようなプロダクトを作りたいと考えています。
今回は「デザイン性」をテーマにしましたが、「アイテムの実用性」も課題です。その先には「発注サイドがノベルティに対しKPIを超えた意思決定ができるか」みたいな見えない課題もあります。
これからもノベルティの可能性を広げる活動を行なっていきます。もし企業のノベルティについて話を聞いてみたい方、いらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください!(SNSもやっておりますのでどこからでもどうぞ。アクションいただいただけでも嬉しくて泣きます!)