助け合いながら人は生きている

先日、町内会の草刈りに参加した。
ちょっとこれからは町内会活動に参加してみようと思っている。

なんでそう思うかというと。

地域としての繋がりをもっと大切にしたいからだ。


数年前の胆振東部地震のブラックアウト。

そして今回のコロナウイルス感染症による様々な制約。

家庭として動くとき、近所にもっとつながりがあったら良かったなと思う機会が結構あって、私は町内会活動に参加しようと思うようになった。

そう思いながらも、次女に手がかかることが多くてなかなか活動参加する余裕もなかったのだけど。先日、ようやく「公園の草刈」に参加する時間をとることが出来たのであった。

次女を幼稚園に送って、帰宅し着替えて軍手などを用意し公園まで走る。
公園には18人の人が集まり、草刈りを始めていた。
年齢層としてはやはり高め。40代の私は正直『若手』である。

何をしたらいいですか?と声を掛けたら、誰もがそりゃあもう、嬉しそうに親切に草刈や草集めなどの方法を教えてくれるのだった。

実はその日、草刈りは朝9時からの開始で。
小学校の方で11時から運動会があった。
今年の運動会は、かなり縮小されていたので授業の中で学年を分けて開催されていたのだ。

公園ひとつの草刈だ、9時にみんなではじめれば10時半には終わるだろう。

それから学校に向かえば運動会に間に合う。そう思っていた。
それはもう甘い考えであった。

しかし、草刈りは思った以上の大仕事だった。草刈り機で草を刈る人、飛ぶ小石をガードする板を持ってついて歩く人。刈った草をほうきで集める人、それを袋に詰めていく人、草刈り機では刈れない草を手作業で刈り取る人、それを手で摘み取って集める人…

毎年何度もやっているのだろう、皆さん手際よくやっている。

…のに、公園ひとつの草を刈りきるのに物凄い時間がかかるのだった。
10時を過ぎても半分ぐらいしか作業が進んでいない現状に私は焦った。これは運動会に間に合わない。責任者の方に恐る恐る「これって何時ぐらいまでかかりますかね」と声を掛けたら、「この公園が終わった後もう一つの公園もやるから、昼過ぎまでやるよ」と言われた。

…もうひとつ!!昼過ぎまで!!!

これでは到底運動会に行けないと思った私は、正直に運動会の話をして途中でそこから離脱した。
最初に参加したときから帰るときまでの公園の様子を見ると、草が刈り取られてとてもスッキリとしてきた公園がそこにある。

私はこの公園で何度も子どもたちを遊ばせたことがある。

草が伸び放題かどうかなんて思ったこともなかったが、年に数回草刈りをやっていると話していたから、きっとこの公園はいつでもきれいなのだ。

いつでもきれいなことは、当たり前のことなんかじゃなくて

お給料も貰えないのに

自分たちは使わないのに

公園を整備してくれている町内会の皆さんがいるから、この公園はいつも綺麗だったのだ。草刈りにも参加せず。町内会費も払わずに公園を使っている子育て世帯が沢山いるだろうに…それでも皆さんは公園を綺麗に整備する。

その現状を見て、せめて私はこれからはもっと町内会活動に参加しなければと心底思った。

草刈りの責任者の方は「水谷さん!頑張ってるね」と何度も私の様子を見に来てくれた。
帰り際に、またお願いしますと言われて、わかりましたと元気に答えた。


公園が綺麗なこと。

道路が綺麗なこと。

家の前の街灯がいつも明るいこと。

クリスマスや七夕などで子どもたちが喜ぶことをしてくれること。


町内会、若手がどんどん減っている。

参加する人もどんどん減っている。

そうやって、地域のつながりが弱くなっている。



SNSで繋がれる人がいるからいいじゃないかと思うかもしれないけど。子どもはSNSを使わないのだ。

地域に、自分の子どもの事を見てくれる人がいるって凄く安心だと思う。

子どもが一人で出かけたとき、どこかで迷子になって

「水谷です」って答えたときに「ああ、あそこの水谷さんね」ってなってくれるような世界がある方が絶対に良くて。

逆に私が子どもを見つけたとき

「ああ、あそこの田中さんね」って言ってあげられる世界の方が絶対にいいはず。

だから私は地域にもっと関わりたい。

自分の子どもに何かあったとき助けてもらえる地域に住みたいし

誰かの子どもが困っているとき助けてあげられる地域でありたい。


町内会って本来はもともとそういうものだったはずなのに、いつの間にか「めんどくさい年寄りの集まり」みたいな雰囲気になっている気がする。

もっと若手が入って、活気を取り戻していけたらな。

どう動いていったら若い人が参加したいと思える世界に変えていけるだろうか、最近そんなこともちょっと思っている。

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