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養護教諭になるために(面接編)

この記事は養護教諭採用試験2次の面接についてです。
私が受験したのは8、9年前なので今の面接内容とは異なる部分があるかもしれません。ですのであくまで参考程度にしてください。

私が受験したのは東京都。
東京都の試験は集団討論→個人面接でした。
時間は集団討論30~40分、個人面接15~20分程度。
面接官は3人で集団討論、個人面接ともに同じ人でした。

集団討論の内容

集団面接では5,6人一組でお題が出されました。私の時は「児童の自己肯定感を高めるためにどのような取り組みをするべきか」というお題だったと思います。個人で考える時間が2,3分ありその後討論する流れになりました。

この時考えるポイントは「養護教諭として答えること」「連携を重要視すること」
詳しく説明します。

①養護教諭として答えることとは


養護教諭の特質はいくつかあります。
・原則学校に一人
・児童生徒を評価しない教員である
・唯一児童生徒に触れることができる教員である
・保健室という空間があること

担任ではないので、授業中の様子は分かりません。けれど学校に一人の健康にかかわる教員として健康面から児童の問題にいち早く気が付くことができます。

また、成績をつけないので児童生徒にとっては安心して関われます。家にいるときと同じような顔を見せてくれる子も多いです。そしてそんな養護教諭がいる保健室という空間は学校の中で避難場所にもなり得るのです。

保健室によく来る子(頻回来室)は経験的に自己肯定感が低い子が多いです。保護者の方が忙しくて話を聞いてもらえなかったり、プレッシャーに押しつぶされそうだったり事情は様々です。

養護教諭としてできることは「話をよく聞いて」「その話を覚えていること」です。大人でも、自分が話したことを後々まで友達が覚えていてくれたらなんだかうれしいですよね。

話というのは悩みなどの深刻なものはもちろんですが、好きなゲームや飼っているペットなど雑談と呼ばれるものも含みます。

その後廊下で会ったときや相手が再来室したときに「おすすめしてくれたゲームやってみたよ~。」など伝えると児童生徒は自分の話をちゃんと聞いてくれたのだ、自分の話は相手が覚えておく価値があるものなのだ、と嬉しくなります。それが自己肯定感につながります。

なんと遠回りで小さいことだと思うかもしれません。けれど学校という気が張っている空間でこのような養護教諭の一言に安心する児童生徒がいることも事実です。

②連携を重視するとは

もう一つのポイントとして書いた「連携を重視する」とは担任、スクールカウンセラー、そして管理職などです。

面接官が見ているのは「この人は一教員として学校運営にしっかり関われるか」ということです。

管理職は都合の悪いことなどが後からクレームや問題になっていきなり押し寄せることをとても嫌がります。なので言葉を選ばずに言うと「逐一ちゃんと報告してくれる人」を欲しています。

養護教諭はその独特な立場と保健室という空間のおかげで教室では見れない児童生徒の顔を知ることができます。

しかし、それだけでは自己肯定感を高めることにはなりません。いくら養護教諭がこまめな声掛けをしてもそれは児童生徒にとってほんの一部だからです。大事なのは「学校生活を通して自己肯定感を高めること」

そこで連携です。

担任と連携することで互いが見ている児童生徒の様子が分かります。保健室で話した悩みが教室の空間を変えることで解決するなら連携をとることでそれが実現します。

スクールカウンセラーと連携することで彼らの避難場所が増えますし、必要なら専門機関へもつながることができます。

管理職と連携することで適格な指示を受けることができます。またちゃんと報告することで養護教諭であるあなた自身を守ることができます。(責任問題などから)

③私が答えた内容

自己肯定感を高めるためには児童の話してくれた内容をよく聞いて覚えていることが大切だと思います。みなさんも自分の話したことを友達が覚えていてくれたらうれしいですよね。養護教諭はその立場から悩みを聞いたり、雑談をしたりしやすい教員です。なので話を聞いた後こまめに児童に話しかけます。児童は気にかけてくれていると思い、それが自己肯定感につながると思います。
また、管理職をはじめ担任の先生やスクールカウンセラーの先生と連携して児童の様子を共有し必要な取り組みを行いたいと思います。

集団討論で自分以外にも4,5人いるので自分の意見はできるだけコンパクトにまとめます。(1分程度)まだ言いたいことがあってもそれは全員の意見が終わった後に言います。

リーダーになると落ちる?

私が受験したときは養護教諭はサポートする立場だから集団討論でまとめ役になると落ちるという噂がありました。

結論から言うとこれは嘘です。
むしろだれもまとめ役をやりたがらずグダグダになる方が怖いです。

ただ、当たり前ですが他の人の意見を詳しく聞きたいときなどきつめの言い方にならないように気を付けてください。

「○○さん(最初に自己紹介があるので名前をメモしておくと良い)の△△という意見はとてもいいなと思いました。それについてもっと詳しく討論したいです。□□の時は私は~~と思うのですが(最初に自分の意見を言って流れを作る)、みなさんどう思いますか?」

など言えるといいと思います。

集団討論のあとは個人面接です。

個人面接の内容

集団討論が終わると一度全員退室します。廊下に椅子があるのでそこに座り、そのあと番号順に呼ばれます。

個人面接では以下の質問をされました。

・名前、所属(大学名)の確認
・集団討論の感想
・集団討論で言い切れなかった意見があればどうぞ
・養護教諭を目指した理由
・東京都を受験した理由
・小中高特別支援どれが希望か
・どんな養護教諭になりたいか
・島に赴任しても大丈夫か(東京都は島もあるので)

圧迫面接だったらどうしようと怖かったですが、主に質問する面接官は優しく他2人も特に厳しい印象はありませんでした。一人は終始記録していて質問はありませんでした。

当時後輩のために記録したノートを探しているので、見つかったらまた追加で書こうと思います。

集団討論、面接はとにかく数をこなすしかありません。一人では練習のしようもないので、気が乗らなくても仲間や先生に頼んで練習しましょう。

私は基本一人が好きなので正直面接や討論は苦手ですが、落ちてしまったらまた翌年も討論、面接しなくてはいけません。

嫌なことは一度で終わりにしよう!!!

勉強編につづきだいぶ長い記事になってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます。
少しでもお役に立てたら幸いです。



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