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専用スタジアムが続々誕生! 限られた土地に2つのダービーが存在〜フットボールの白地図 by OWL Magazine【第39回】大阪府

<大阪府>
・総面積
 約1905平方km
・総人口 約881万人
・都道府県庁所在地 大阪市
・隣接する都道府県 京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県
・主なサッカークラブ ガンバ大阪、セレッソ大阪、FC大阪、FC TIAMO枚方、セレッソ大阪堺レディース
・主な出身サッカー選手 川淵三郎、上野山信行、岡田武史、本並健治、小倉勉、柳本啓成、宮本恒靖、岡山一成、吉原宏太、新井場徹、橋本英郎、稲本潤一、大黒将志、二川孝広、西紀寛、梁勇基、下小鶴綾、林卓人、丹羽大輝、東口順昭、本田圭佑、藤春廣輝、安田理大、安田晃大、倉田秋、藤本憲明、柿谷曜一朗、丸橋祐介、扇原貴宏、大森晃太郎、亀川諒史、室屋成、初瀬亮、市丸瑞希、前田大然、鈴木冬一、谷晃生

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「47都道府県のフットボールのある風景」の写真集(タイトル未定)のエスキース版として始まった当プロジェクト。前回は、駅チカのフットボール専用スタジアムがある、佐賀県を紹介した。今回フォーカスするのは、専スタがスタンダードとなりつつある大阪府。かつてはパ・リーグ球団の本拠地というイメージが強い大阪も、今はフットボールシティとしての魅力が着実に広がりつつある。

 大阪府には現在、全国リーグを戦うフットボールクラブが4つある。J1所属の「ガンバ大阪」と「セレッソ大阪」。そしてJFLの「FC大阪」と「FC TIAMO枚方」。最近はJクラブの数も増えて、全国津々浦々でダービーが開催されているが、JリーグだけでなくJFLでもダービーが見られるのは、今のところ47都道府県で大阪府のみである。

 実は大阪府は、全国的には香川県に次いで総面積が小さい。にもかかわらず、現時点で2つのJクラブを持ち、さらに2つのJを目指すクラブがある。加えて、それぞれのホームタウンに、明確な地域性の違いが見て取れるのも興味深い。今回は、小さいながらも多様性に満ちた大阪について、フットボールの視点からご案内することにしたい。

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 まずは吹田市にある、日本万国博覧会記念公園へ。1970年に開催された大阪万博の跡地には、さまざまな文化・スポーツ施設が建設された。72年にオープンした、万博記念競技場もそのひとつ。とはいえガンバは、前身の「松下電器サッカー部」時代から当地で試合を行っていたわけではない。実は奈良県リーグから昇格した経緯もあり、隣接する枚方市を本拠としながら京都府京田辺市で練習を行い、試合会場も神戸中央競技場と長居陸上競技場を使用していた。

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 松下電器改めガンバ大阪が、吹田市をホームタウンとするのは、Jリーグ開幕後のこと。当初、大阪(そして関西圏で)唯一のJクラブだったガンバだが、その時代はセレッソの登場により2年で終わる。やがて長居がワールドカップ仕様に改装され、定期的に代表戦が開催されるようになると、万博の優位性は相対的に低下。施設の老朽化もあって、2015年には国際試合も開催可能な専用スタジアム「市立吹田サッカースタジアム(現・パナソニックスタジアム吹田)」が誕生する。

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