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護摩と密教

密教は欲というものを肯定的に捉えたものです。
かなり具体的な内容に修行が落とし込まれており、菩薩に近づくわけです。

その修行でも有名なのが護摩と言えるでしょう。
炉へのお供物を聖なる火で焼き、火の神に煙となったお供物を天の神々に届けてもらう儀式です。

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元々古代のインドの宗教で、神にお供物を捧げることで、災いを避け、福を招き、死後の世界での生まれ変わることを願ってきました。
この思想が密教に合流したわけです。

密教では、薪をもって煩悩を感じ、火は薪から離れないように、煩悩を恐れず、加持をもって、煩悩のエネルギーを知恵に変えて昇華しようと考えるようになりました。
欲望にしても護摩によって仏と交じり、知恵に変えられるのだから、何も心配することはない。
本能のままに生きて良いという教えを説いているわけです。

煩悩を知恵に変えるという価値変換は原始宗教からの名残りとも言えますね。
隠しても大切なものは消えません。

悪そうに思えることも良いように変えるというのが見えない世界の力を用いた強みの一つです。
人生においても良くない出来事はたくさんありますが、見えない力を使うことで案外簡単に乗り越えられたりします。
見えない力を感覚と論理の両面で学んでいきたい人はぜひ一緒に頑張りましょう。


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