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はじめて就活で泣いた日

どこまでも自分に期待しすぎだった、自分を見誤っていた。
別にマイナスな意味で言ってるわけじゃない。
でも、もっと「ほんとうのじぶん」を見てあげるべきだったと、いま気づけた。

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さっき、志望度の高かった会社から不採用メールが届いた。
面接はそんなに悪い感触じゃなかったのに。

もう、成功するイメージができない。

もう、なにをどうすればいいのかわからなくなってしまった。


今日ちょうど、すごく信頼しているインターン先の社員さんに相談に乗ってもらっていた。
そのとき「実際、この会社(インターン先)に新卒で入りたいんでしょ」って言われた。
考える前に「いや、実際そうなんですよ〜!」って言ってる自分がいた。
そう、わたしはこの会社に入りたい、このサービスに携わりたい。

だけど。

その社員さんは言った
「けどいまうちの会社は新卒は採ってないから、契約社員として採ることになると思う。ぼくはあなたが自分の下についてくれたら本当に嬉しいけれど、あなたにとっては相当勇気のある決めになるよね」
と。

契約社員…それはじっさい厳しい。
そうとっさにおもった。
だってわたしは、やっぱり「普通」のレールに乗りたい。
新卒で会社に社員として入社して、一人前の大人として恥ずかしくないようなお給料をもらいたい。

社員さんは、「うーー」と唸る私をみて、重ねて言った

「ますもとさん、あったかい家庭で育ったでしょう」
「だからねえ、親を安心させたいって、思うよねえ。それが普通なんですよ」

そうか、わたしは就活するにあたって、無意識に、親を安心させたいという軸ももっていたんだ

言われて初めて気づいた。

とってもしあわせにいままで育ててもらった。じぶんにたくさんのお金がかかっていることも知っている
そんなわたしが、新卒で契約社員になるというトリッキーな手段は、さすがに自分勝手すぎてつかえない。新卒で社員として雇ってください!って直談判するっていう手段もあるけど、あまりにもあまりにもトリッキー。じっさい、それが本心だった。

そしてその社員さんは「いろんな会社見てみるのがいいんじゃないかな。ますもとさんならぜったいだいじょうぶだよ」そういった。


そして、今に至る。

さっきのメールを含め、わたしは第一、第二、第三志望の企業に落ちてしまっている。(今日のは第三志望。)
そして、大好きなインターン先には、新卒で社員として採用される可能性は限りなく低いことが判明している。
絶望。

それは、はじめてツイッターでもぶちまけきれないくらいの絶望度だった。
どうすればいいんだ。

もうぜんぜん、わからない。


そこでわたしがすがったのが、両親だった。
実は、両親に就活のことでいままでとやかく言われたことはなかった。
「就活じぶんからやってえらいね〜」
「こんな真面目な子がうまれるとはおもってなかった」
みたいに言われる。べつにまじめなわけじゃなく、やりたいことやってるだけやで、母。

じっさい、両親はわたしにどんなふうになってほしいんだろう?
新卒で契約社員、ゆるしてくれるのかな。

そんなことを聞いてみようと、キッチンにいる両親におもむろに話しかけた。

「ねえ〜。けっこう就活本当に悩んでて。今日けっこう行きたいところ落ちちゃって。」

このタイミングで涙がぼろぼろでてきてしまった。

初めて就活のことで泣いた。
第一志望の会社に落ちたときすら涙はでなかったのに。

「えーっ やっぱそんなあまいもんじゃないんだねえ」
母らしい回答。
「そうかそうか…」
父らしい回答。
らしい回答にまた涙がぼろぼろこぼれた。

「実際さ、ふたりは初任給どれくらいあってほしいとか、こういう業界にいってほしいとかあるの?」
「「ブラックじゃなきゃいいよ」」

泣いてるムスメに対してとくに慰めることもなく、的確に答える両親。
まあね、こういう改まった場面ではいつも泣いてるもんね私。

「新卒で契約社員とかはあり?」
「いや…それはだめかな。生活水準だださがっちゃうから」
母らしい回答。だよね。
「いったん社員にはなってほしいな」
父もか…だよね。

今行っているインターン先がとっても好きなこと、けれど新卒で社員になることはむずかしいと告げると、母は「そしたらほかのなんでも、好きなところ受けなよ!」と、さもそれが当然、みたいな口ぶりでべらべら喋りだした

「あやちゃんはさ、いろいろ好きなものあるんだからさ、それにひっかかる会社なんでもうけてみればいいじゃん!」
出版社でしょー、声優事務所でしょー、テレビでしょー、アニメでしょー、あと飛行機とかさ!

もう、驚きだった。
いや、いや、無理じゃん!!
さっきまでの涙はどこへ。現実からはかけ離れた願望を口に出す母に対してわたしはちょっとだけ頭にきた。

「出版社とかテレビとか!受かるわけないじゃん!!!ていうか声優事務所でいいんだ?!」

「受かるわけないなんて、そんなのわからないでしょ?!狭めてるのはあやちゃん自身じゃん!いろいろ素直にやってみなよ!」


もう、もう、驚きだった。
目からウロコってこういうことなんだと思った。

私は十分、やりたいことにたいしてすべてアプローチできているとおもっていた。

大好きな文章。
大好きなメディア。
大好きなIT。
大好きなゲーム。

けど、そんなの、ぜんぜんすべてじゃなかったんだ。

それらはわたしが「就活しやすい」というフィルターをかけた「やりたいこと」たちだった。
まだまだ、わたしが認識しきれていない「やりたいこと」があるかもしれないという事実を、わたしは完全に見落としていた。

さすがお母さんだね。やっぱ、お母さんすごいわ。


そこからわたしの頭には、ほんとうのわたしが「やりたいこと」「関わりたいこと」に目をむける、というチャンネルが開設された。
ほんの1時間前のことである。

出版社とか、テレビとか、まじ受かるはずねえべや、みたいな業種や業界もある。だけど、そういうのいったん無視して、「ほんとうのわたし」に向き合うと決めた。実際受けるかどうかは、あとで決める。

まだ「ほんとう」を見つけることは難しいけど、ちょっと考えればもりもりでてくるだろう。素直になったわたしはつよい。はず。

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