#1321 承認を言葉にする~コンテクストに留意して~
教師は忙しい。
教師は悩ましい。
教師はタスクに追われる。
教師はマイナス面に目がいく。
だから、授業以外における教師から発せられる言葉は「事務連絡」か「説教」ばかりになる。
子どもからしたら、
「また事務連絡か…」
「また説教か…」
という思いである。
それは教師である以上、仕方のないことかもしれない。
しかし子どもたちにとって、一番身近な大人は、親以外では「教師」しかしない。
そんな大人代表である教師が、事務連絡や説教ばかり口にいたら、子どもはどう思うだろうか?
「はやく大人になりたいなー」と思うだろうか?
「先生って良い職業だなー」と思うだろうか?
「学校って楽しいなー」と思うだろうか?
その前に、教師に対して好意的な感情を抱くだろうか?
そんな教師を信頼するだろうか?
学校に来たくなるだろうか?
答えは自明のはずである。
教師は、タスクに追われ、未熟な子どものマイナス面にしか目が向かない。
それは仕方のないことかもしれない。
しかし、そんなときでも、子どもたちを承認することが必要である。
プラス面にも目を向けることが必要なのである。
「そこに存在していい」
「君の居場所はちゃんとあるよ」
「君たちはすばらしいね」
そんな承認のメッセージを送らなければいけない。
そして、その承認の思いを「言葉」にして伝えなければいけない。
言葉は発しなければ、相手に伝わらないのである。
したがって、教師は「注意」「叱責」「説教」をグッとこらえて、子どもたちの良い点を見つけ、承認の言葉をかける必要があるのだ。
さらに、そのような言葉は、発するタイミングが重要である。
いつでも言っていいわけではない。
子どもが適切な行動をとったときに、そのときの状況・コンテクストを踏まえて承認する必要がある。
コンテクストが不自然なときに承認されても、子どもに響かないのである。
教師は日々の忙しさに追われ、心も体も疲弊している。
目の前の子どもが未熟に見え、ついついマイナス面を指摘したくなる。
しかし、そこをグッとこらえ、子どもたちを承認する心の余裕をもつことが必要だ。
それが「信頼される教師」の第一歩となる。
明日から、それを意識して、子どもたちを承認していきたい。
コンテクストを大切にして。
では。
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