今はきっと大丈夫

 猫三匹と僕のことが好きな妹と恋人に囲まれて過ごす幸福な夢を見てたけど夢の中の現実もどんどん辛くなって自分には耐えられなくなって最後は誰の元からも去って誰もいない世界を目指して歩きながら倒れてそのまま息を引き取る結末で目が覚めた。

 目が覚めてしまうと、夢の中の全能感や幸福感は消え去ってしまっていて、夢の中に戻りたいと願ってももう戻れない寂しさでいっぱいだ。

 僕は誰からも求められていないように感じてしまうけど、僕が思うほどには誰からも望まれてないわけじゃなくて、だけどどんなに僕を必要としてることを証明してくれようとする人が居ても、僕が存在してこの世界に居ること自体が自分の苦しみの元凶だと感じてしまうことに変わりないし、ただ辛く悲しい。

 僕がいなくならないと僕は救われないし生きていける余地も生まれないのに、そうしたら僕はもう存在していなくなってしまうわけで、騙し騙し自分を生かしていかなくちゃならなくて、生きてて嘘をつかずに関われる人はみんな僕の生きる辛さを知っていて、でもどうにも仕様がないわけで。

 僕がいるだけで迷惑だと自分でわかっているけど、それでも死ねていないのだから僕は図々しくて狡い人だなと感じながら罪悪感に苛まれて生きてる。

 こういう本心があるのに、人々と交わり関わり合う時には生きる喜びを感じてしまうから、僕を嘘つきみたいに思う人も居たし、僕のことを苛むことの無い人を探しても、そんな聖人のような人は殆どいないわけで、僕は自分に好意的な何の罪もない人たちのことを辛く思っては離れてしまう人生だったし、生きてるだけで自分に関わる人に嫌な思いをさせてるだけの人なのだから、僕は早く居なくなったほうがいいのだと思うのだけど、今に至るまで居なくならずに過ごしてきたから、あとはもう、運命が僕をこの世界から別つ日が早く来ることを願ってしまうばかりだよ。

 あまりにもつらい人生から逃れるために麻薬に溺れるような人って、僕のような人なんじゃないかと思う。僕は多分今後も使わないと思うけど。

 僕が生きてることが問題なのだとわかってるけど、今後も踏ん切りがつかないままあやふやに過ごしていくのだろうな。

 失敗した時に新たに発生する痛みや苦しみや辛さのことを想像したり思い描いたり出来なくならないと実行できないから、今は生存していられると思う、だから、大丈夫だし、僕が今思ってることを思うこと自体にきっと意味はなくて、ただ今夜一晩の苦しみってものに回収されるだけなんだ。

 早くまた眠れるといいのだけど。


2020/10/27 4:00


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