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女子の発達障害(駱駝家杏月&寺島ヒロ ゆるゆる対談)第5回「田舎では車がないと暮らせません?!」

[寺島] こんにちはー!(以下「寺」)

[駱駝家] 早いもので5回目の対談です。よろしくお願いします。(以下「ら」)

[寺] はい、「女子の発達障害」と題しまして、発達障害当事者2人があれこれとくだらないことをお届けいたします。よろしくお願いします。

[ら] 今回で一応最終回と聞いていますが…

[寺] このnoteはマガジンとしても購入できるようになっているのです。あまりマガジンが重くなってもいけないなあということで、一旦5回で切ることにしました。

[ら] 少しずつアクセスも増えているところでしたので残念ですけど…

[寺] まだまだやれるという時にやめるのが美味しい辞めかたと先達も言っていましたし、5日ごとに更新というのも正直きついので…対談のためにジョイフルにいくらお金を落としたか!!(笑)

[ら] 自分のことを振り返って喋るのは、気づきもあって楽しかったです。

[寺] 私も他の人の発達がらみの話を聞けて楽しかったです。まだまだ話したいこともいっぱいあるので、また原稿がたまったら「リターンズ」もあるかもしれないということで。

[ら] 先達を見習ってですね(笑)

[寺] はい、きっと帰る~きっと帰る~アイルビーバッ~ク♪です。では、そろそろ恒例の自己紹介を。

[ら] 駱駝家杏月です。ADHD &アスペルガーでライターです。アルバイトですがフルタイムで出勤する仕事もしています。実は寺島ヒロさんと別名義で共著の電子書籍も発表しております。こちらの連載とは打って変わってご当地ヒーロー物のギャグです。よろしければご覧になってみてください♪

『温泉泉士ゲンセンジャー』

[寺] よろしくお願いします(笑) えー、寺島ヒロです。イラストレーターにして漫画家です。アスペルガーで睡眠障害もち。『実践障害児教育』という月刊誌で連載も持っています。noteでは『ボクの彼女は発達障害』の著者のくらげさんとも対談しています。こちらもすごく!面白いので!ぜひフォローしてください。日々の生活を描いたブログ(http://terasimahiro.blogspot.jp/)もやってます。

[ら] 今回のテーマは「運転免許」ですか。ピンポイントですね。

[寺] 何か喋りましょうと言ってもなかなか喋れないだろうなーと、この対談では最初にカードを引いて、決めたテーマに沿って語らうという形式をとっています。今回は「運転・運転免許」ですね。駱駝家さんも運転免許は持っていますよね?

[ら] 普通自動車運転免許のことですよね?はい、持っています。でも、取るのは結構大変でした…

[寺] あ!良かった!実は私はそのへんが苦手じゃないみたいで、特に苦労しないで来てたんですよ。駱駝家さんが苦労してて良かった。ぜひお話し伺わせてください。

[ら] 苦労してて良かったって!酷いですよー!(笑)

[寺] ごめんごめん(笑) 早速ですが、免許取得ではどのようなところで苦労しました?筆記は得意そうですよね。

[ら] そうですね、筆記試験はむしろ楽しめたんですが、困ったのは路上と、先生との相性の悪さですかね。

[寺] 先生があんまり良くなかったの?

[ら] いえ決して悪い先生ではなく、優秀と有名な先生ではあったんですが。その先生に習えば必ず最短期間で一発合格という伝説の教官で。

[寺] れ、れじぇんど?!

[ら] その伝説を壊したのがワタシ…。

[寺] そこんとこkwsk(笑)

[ら] 実は試験はすべて伝説通り(笑)一発合格だったのですが、なかなか試験を受けさせてもらえなかったんですよ。受けさせて貰えなかった理由のひとつはコースを憶えてなかったことだと思うのですが。

[寺] 検定で落ち続けたってこと?道を憶えるのが難しかったんですか?

[ら] その学校では路上検定というのはなかったんです。一定の時間、路上で技能教習をして先生がOK出したら試験に進めるっているシステムだったんですが、その実習が難しかったです。そもそも自動車学校の付近の地理に暗いというのもあったんですが…

[寺] 路上で道を間違えるとパニックになりますよね~

[ら] ただコースを憶えていないだけでは減点にはならないらしいので、それだけではないと思うんです。思うんですが、実はそれが良くわからなくて。

[寺] 何が悪かったのか良くわからない?

[ら] その先生、終始無言で時々舌打ちしたり、間欠泉のようにいきなり「何してるんだ!」と怒られるので、何かしでかしたらしいということはわかるんですが、どこをどう直したらいいかわからなくて。

[寺] 説明はなかったんだ。ああ、でも自動車教習上の教官ってそういう人、昔は多かったですねえ。口で言わないでプレッシャーでコントロールするタイプ。

[ら] 細かくは指導してくれない先生だったので、もう時間中はおろおろするばかりでした。でもそれは私だからで他の人は先生の言いたいことがわかったんだと思うんです。だからあんなに評判が良かったんだろうなと。

[寺] いちいち言われるとうざいっていう人もいますからね。お互いわかってればの話ですが。どうやら、駱駝家さんは自分の行動のメタ認知ができてなかったのですね。運転をしていて失敗してもそのフィードバッがないから、当然今の失敗を把握しているだろうと思っている先生とずれが生じたのでしょうね。

[ら] 学校というものはそこを教えてくれるものだと思っていたのでギャップが大きかったです。最後の方はもうとにかくその先生と一緒に乗るのが怖くて、路上に出るだけでアガってしまって。技能教習の最短時限が19時間なのに、実に××時間乗り続けたという。

[寺] うわ、それはキツイ!追加教習代もバカにならないですよね~…

[ら] そんなかんじでしたけど実際の検定は一発合格でした。検定の教官は他の方だったので。

[寺] 他の先生だったら大丈夫だったんですね。もう、その先生への苦手意識でガチガチになってたんだろうなあ~(笑)

[ら] お前は免許をとっても車に乗るな!って言われましたからね。相当下手だと評定されていたと思います。

[寺] 私はよく駱駝家さんの車に乗せてもらうのですが、別に下手ってこともないですよね?

[ら] 寺島さんは隣に乗せていてもストレスにならないですから。この先生のようにプレッシャーをかけてくる人や、口調激しくまくしたてられたり、大声で喋るタイプの人は苦手です。喋りかけられているその時もですが、いつ来るか?とびくびくしている状態もダメですね。運転に集中できません。

[寺] 気もそぞろなんですね。ああ、私も免許を取ってからですけど、一度だけ人の車にぶつけたことがあるんです。駐車車両だったんですけど。

[ら] 停まっている車にぶつけたということですか?

[寺] 普通ぶつけないでしょっていうところでやっちゃいました。隣に母が乗っててず~っと喋ってたんですよ。まさにまくしたてるという感じで。そうしたら見ていたはずの車にぶつけてしまった。

[ら] わかります。お母様の話に気を取られたわけですね。

[寺] 首をひねって車があることを確かに見てはいたのですが、目に届いても脳には届いていなかったみたい。ぶつけて自分でも驚きました。

[ら] 脳の指令が声に邪魔されて動作が追い付かない(涙)

[寺] うん。結構払いました。高い授業料でした(泣)

[ら] 私も身内に話し始めたら止まらないタイプがいるんですよ。できれば乗せたくないなあと思っています(笑)

[寺] 今思うと駐車場ということで油断がありました。普段は運転していてうるさいなと思ったら「ちょっと黙ってて、難しいところだから」と頼めばいい話なので。ただなあ~、私の母は黙っててと言うと「わかったわ、あんたは私の話なんか聞きたくないって言うんやね。あんたは昔から人の情のわからん子やった、あの時も…」って続くことも多いんですけどねー!!

[ら] ああ!寺島さん!ダークな思い出の扉が開きかけてますよ!

[寺] おおっと!いけない、こういう時は・・・

[ら・寺] 女子力女子力女子力…!

(一陣の風が吹き抜け、白い花弁が雪のように降り積もり、地面に点々と続く赤黒いなにかを優しく隠した…)

[寺] ・・・そんなわけで、わたし運転はできればしたくないんですよね。運転手つきのリムジンが欲しいです。

[ら] 運転手つき!憧れますね。しかし田舎では車がないと本当にどこにも行けないですからね。自分で免許取って運転するしかないです。

[寺] 特に田舎ではそういう事情もあって、発達障害を持つ子どもさんの親御さんなどは免許が取れるか心配している人も多いみたいです。でも、特に運転に不都合な特性がなければ問題なく免許は取得することができますよね。最近は自動車に乗る人が減っているので、教習所も過当競争になり教官も丁寧に教えてくれるところが増えているらしいので、未来はきっと明るいです!

[ら] 免許が取れない特性というのは?

[寺] 抜かれると抜き返さずにはおられないなどの激高しやすいタイプや、本当にほんの少しのことでパニックになりやすい人とか。その辺は分かり易いですけど、ボディスキーマが甘い人もあまりに著しいと試験を通れないみたいです。

[ら] ボディスキーマとはなんでしょう?

[寺] 一般に「身体図式」と言われるんですけど、ここではざっくり、自分の体が今どうなっているかを捉える力と認識して下さればよろしいと思います。アクセルをどれぐらい踏んでるから、これぐらいスピードが出てるんだな~みたいなことを認識できないと危ないということです。

[ら] なるほど。

[寺] 私もちょっと甘いみたいで、車を停車させると、いつも思ったよりちょっと後ろに停めてしまってるんですよね。

[ら] そういう感覚のズレってどうしたらいいんですか?

[寺] いや、こころもち前の方に停めるようにするだけですけど。

[ら] あ、なるほど(笑) いや、そうですよね、出来る範囲で調整していけばいいということですね。

[寺] 時々自動車学校へ運転を習いに行くのもいいですよ。免許を取るところだと思っている人が多いですけど、免許を取ってからも運転技術の向上のために教習を受けることができます。免許を取るのに精いっぱいだった時と違って、ちょっとした運転のクセを直したりとかきめ細かい指導を受けることができるみたいですよ。ボディスキーマの不具合を持っている人は、定期的に行ってみるのもいいかも。

[ら] なるほど!今なら受けてみたい気もします。

[寺]みんなができるんだから出来るはずと思いこまず、発達障害だから出来ないとも思わず、チャレンジして、出来なかったことがあれば都度 調整していくという姿勢が大事なのではないでしょうか。まあ、これは何にでもいえることかもしれませんが。

[ら] 免許自体はなかなか取れなかった私ですが、今ではナビ子さんとどこにでも行けますものね。軽読は力なりなのですよ。さて、名残惜しいですがページも尽きてきましたし、この辺にしましょうか。

[寺] はい。このnoteは投げ銭式です。全記事を無料で読めますが、200円投げ銭していただけるとちょっとだけオマケが読めます。トリは駱駝家さんですね。

[ら] では、このnoteをやってみての感想と言うか、考察を少しだけ語っちゃおうかなと思います。

[寺] 駱駝家さんのオマケの充実ぶりはズルいレベルですからね(笑) 期待しています。

[ら] やーめーてーくーだーさーい!プレッシャーかけられるとすぐフリーズしちゃうんですから!

[寺] ではまた近いうちに、きっとお会いいたしましょう!

[ら・寺] 読んで下さってありがとうございましたー!!

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