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賄い振り返り(2021/5/7)

本日のお品書き

●鱸と連子鯛の塩焼き、たたき蕨、春野菜の素焼き和風ドレッシング掛け

●蕪と新玉ねぎのすり流し、炙り帆立、甘夏の皮粉末

●めかぶ、いさきの湯引き、岩海苔の和物

●桜ごはん

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作ってみた生徒たちの振り返り

①どのようにメニューを決めましたか?

寺子屋にある食材で調理法、彩り、季節感を組みあせて、検討した。種類の少ない材料でも、バリエーションができることがわかった。

大前提で使える食材があまりなく、魚も取れるかわからない状態だったので、精進料理を想定。すりながし。まず、豆ごはんを作りたかった。吹き桜が出たが、桜の塩漬けがあったのでそちらに。シンプルに。
5月が来たことの焦り。蕪、のびる、桜、といった、4月に出会った食材を入れることで、初心を忘れずに何かを思い出すようなというようなコンセプトがあった。和食で大事にしている、季節を大事にする、ということも考えて。

②作ってみて苦労したこと。作りながら、わからなかったこと。

魚の塩加減、塩水にどれだけつけて、どれだけの振り塩をすればいいのかわからなかった。焼く時に火が入りすぎてパサパサになるのを避けたかった結果、皮目に焼き目をつけられなかった。いさきを湯引きする時に、どれくらいの量の湯を何秒くらいかけるのか分からなかった。身に火が入りかけたので、やめた。

役割分担が大変。誰が何をするかを把握をする。
椎茸を薄めに味付けてソースをかけるつもりが、盛り付けを違う人がしたことでソースを掛けずに提供してしまった。手が空いているからやります!が思わぬミスを招いた。手が空いてしまうことが多かったことと、内容をきちんと把握できていなかったことが原因。

器に対して、入れた量が多かったこと。器が深かったにもかかわらずホタテが見えなくなってしまった。具材が浮くのかどうか、こう盛り付けをしたいはあっても、お皿に対してどうなるかということを想定。作業を各々でせず、同じ場所もしくは近くで行う。

最終的な味のバランスが取れていないといけない
五味。自分ではない人が考えた味付けを把握していないことで、同じような味になったらどうしようという不安感。自分の味付けを考えにくくなってしまった。
一個一個が美味しくてもトータル的に見たところでどうだったか。
全体的に見たところでどうかということを想定しながらメニューを考えることの難しさ。一人が考えてやるのではないから、考える人たちが一緒になって考える事が必要。

③先生からのフィードバック 要約

焼き魚の焼きが甘い。桜ご飯の塩分強い。塩抜きの時間を長く。
和物は岩海苔も含めて全て混ぜ込んでもよかったのでは。具材を小さくしても良かったのでは。切り身を小さくすることでめかぶと一緒に食べられる。
焼き野菜の味を引き出すなら、ドレッシングはもう少し薄めでも良かったのでは。すり流しの量が多すぎる。だし巻き玉子ではなく玉子焼きになっている。

④このフィードバックを今後の授業でどう学びたい

食べた時の食感について意識を持つようにする。
味付けを控えて、素材の味を引き出す。
技術練習をすること。技術が上記の基礎になる。

やり方として、三人のグループはみんなでメニューを考えるのでなく一人がシェフの立場になり、二人が考案したレシピをまとめたりやり方を決めたりするという方法もありなのではと感じた。

効率的に時間を使う、ゴールから逆算した動き。技術も磨いていきたいが、時間配分など日頃から意識したい。懐石料理の一派的な基準がわからないので、それを学ぶ時間がほしい。
例えば、盛り付ける量・料理を提供するときにまとめて出すときと懐石のように順々に出していくときの準備の仕方の違いみたいなもの。料理のオペレーションに関すること。
懐石料理を知らないがゆえにイメージできにくいので、一つの共通の基準があると考えたり意見をまとめやすくなるのではないかと思う。そこに縛られるのでなく、広げていくための一つの材料として知りたい。

⑤改めて、生徒の現時点での技術を踏まえて、先生からの総評

●チームで動く時の役割分担、料理の味の方向性を決めて、共有する。

●作る時の時間の考え方は、各々が家で作る時にでも気にしながら作ればもっとイメージがしやすくなると思う。

●懐石料理→茶懐石のイメージ、最後に抹茶を飲むための軽い食事

●会席料理は一品ずつ出てくる、離島キッチン海士で出している様な料理

●量的には腹8分のイメージ。理想は結構食べたのにお腹にたまらない感じ。

●素材の味をもっと貪欲に知っていった方が良い。口に出来るものは食べる。

●誰かがやってくれると思う前に自ら動く意識をつける!