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【事例紹介】ECサイト開設の検討時に気を付けるポイント

この記事の作成担当:株式会社テンタス 代表取締役 小泉智洋

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通販と言えばカタログ通販かテレビショッピングという時代から、ECサイトが当たり前のように利用される時代になるまでほんの10数年しか経っていません。

2019年度の国内流通総額は1位の楽天と2位のAmazonはそれぞれ3兆円を超えており、ECは今後もますます社会のインフラのひとつとして機能していくのではないでしょうか。

さてそんなECですが、弊社でも多くのECサイトのお手伝いをさせていただきました。

渋谷109系のアパレルさんや、自社事業としての香水サイト、秋葉原のPC販売店さんのサイト、ちょっと変わったところでトレーディングカードのサイトなども担当をさせていただきました。

そんな通販ですが、始めるにあたって必要な検討ポイントがいくつかありますので、今回はそちらをご紹介させていただきます。

1.計画段階で詳細なコストの把握

ECサイトの開設と一概に言っても、ECサイトを開設するシステムコスト以外に普段は見えていない通販で必ずかかってしまうコストがあります。
・段ボールや緩衝材などの梱包資材費
・商品などを保管しておく倉庫費
・カードなどの手数料(これが意外にでかい!)
・送料などの業者負担分
・返品時のコスト
などなど、様々なポイントでコストがかかってきてしまいます。

ですので、売上から原価を引いた金額でざっくりとした粗利計算をしてしまうと、いざ通販を開始してみたものの「なんかあまり儲かってないよね」という結果になってしまいます。

通販を開始する際はこれらの隠れたコストも事業計画に入れた上で検討をしていただくと良いと思います。

2.計画段階でプロモーションの方向性を決定

通販サイトは【どこから】お客さんを呼び込むかが最も重要です。

単純にECサイトを立ち上げただけでは全くお客さんが訪れませんので、楽天やAmazonのようなマーケットプレイスで出店をして、そこに訪れたお客さんに対して販売を行うか、既存の顧客を通販に呼び込むか、もしくは広告で完全に新規の顧客を呼び込むかなどの計画が必要になります。

今までの経験では費用対効果が最も高いのは間違いなく【既存の顧客】を軸にしたプロモーションです。
店舗で購入していた人を通販にスイッチさせることのメリットは非常に多くありますし、このスイッチは店舗の売り上げを下げることには繋がりません。

既存の顧客がいない事業者さんの場合は、親和性の高い媒体や事業者の近くにいるファン、もしくはSNSなどで形成した自社ブランドに対して好意的なコミュニティを使うことで、新規の顧客の獲得を検討することで、単純な広告ではなく、高い費用対効果を継続的に出し続けることができる仕組みの構築に力を入れられると良いと思います。

3.ECサイトシステムの検討

ここは非常に難しいのですが、既存の業務フローの中にECサイト業務を入れようとするとシステムのコストがどんどん増大していきます。

ECサイトはミニマムであれば10万円くらいか開始することが可能です。

でも、【既存の顧客データと連動したい】【在庫の管理をリアルと連動したい】【経理データと連携したい】【POSデータと連動したい】【ユーザーへ送っているDMデータと連動したい】【帳票を自動で出したい】などの要望が必ず出てきてしまいます。

上記の要望は実際に私が経験した要望なのですが、解決するためには既存ワークフローの把握やシステムのカスタマイズなど非常に大きな労力が必要になってしまいました。

労力が大きいということはプロジェクト費用がどんどん大きくなってしまうということなので、事業計画上も非常に収支検討が難しくなってしまうポイントのひとつです。

ですので、業務フローとの兼ね合いで「少し不都合だけどやれないことはない」程度のシステムでスタートを選択肢のひとつとして入れることも重要です。

4.運用コストの検討

1と3を検討する上でのもう一つの観点なのですが、実際にECサイトが立ち上がった後のコストも検討する必要があります。

売上が上がることでオペレーションの人件費も上がってしまいます。

商品更新時に毎回社外の制作会社に修正依頼をしなければいけなかったりすると思ってもないコストがかかってしまいます。

これらの運用コストを低く抑えることで、事業リスクを最小限にすることが可能になります。

ただこのコストを抑えるためにはシステムへの初期投資が必要になりますので、計画時には初期費用と運用費用のシミュレーションをしっかりした上で、ECサイトを開始すると良いと思います。

といった形で、我々はECサイトを単純に制作するだけではなく、事業として成功させるための様々なお手伝いをさせていただいております。

何かご相談等がございましたらいつでもご連絡をよろしくお願いいたします。

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