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子どもとウクライナ侵攻

2月24日、ロシアがウクライナ侵攻を初めた。今日は、低学年の子どもに、この出来事を説明するための予行練習で書いている。

昨日の夕方、テレビのニュース番組をつけて娘と見た。流れるのは緊迫した雰囲気のテレビアナウンサー、プーチン大統領の演説、ウクライナの爆発の映像。聞こえる言葉は、ロシア軍、ウクライナ侵攻、攻撃、などなど。遠い国、遠い昔のように見えていたかもしれない。

子どもからの質問形式で内容をまとめてみる。

戦争が起きたの?なんで?

ロシアがウクライナという国に攻撃をしたんだよ。NATOという、アメリカやヨーロッパなどのいろんな国が、何かあったら協力して戦おうね、というチームをつくっているのだけど、そこにウクライナも入りたいな、となったんだ。NATOはもともとロシアと戦うために作られたんだ。

ウクライナはロシアとNATOとの間にある国で、ロシアにとっては壁のような大事な場所。ウクライナがNATOに加盟してしまうと、壁がなくなり、ロシアギリギリまでNATOの軍隊が来れることになってしまう。それが嫌だったんだね。

これまで、ウクライナがNATOに入らない様にロシアがずっと言い続けていた。だけど、ウクライナだってひとつの国だから、自分たちで考えて選ぶ権利があるんだね。ウクライナもNATOに入ることを諦めなかった。それで、とうとうロシアが「暴力」でウクライナとNATOに言うことを聞かせようとしたんだ。それが、今回の戦争だよ。

昔、いろんな国同士が戦争をしてきたけれど、繰り返してはいけないねって世界のみんなで平和のためのルールをつくったんだ。暴力ではなく、話し合いで解決しようねと。でも、今回ロシアはそのルールを破ったことになるね。

ロシアは悪い国なの?

今回の戦争は、ロシアのプーチン大統領が決めたことだね。ロシアにもいろんな人がいて、絶対戦争はしたくないって人もたくさんいるんだ。世界中の人が戦争はしたくないと言っているはずだよ。

どうやってロシアと戦うの?

攻撃をしてくるロシア軍には、ウクライナ軍が戦っているよ。それは、自分たちの身を守るための正しい戦い方だね。他の国は、経済制裁といって、たとえばロシアとは物を売ったり買ったりしないとか、お金のやりとりをしない、という戦いかたをするよ。そうすると、ロシアではお金や物が足りなくなって、国の人が困ることになるね。

他の国は力(武力)でウクライナを手伝うことはできないよ。NATOというチームも、ウクライナがチームに入っていないから軍隊を出せないんだね。

もし、アメリカやヨーロッパの国が「武力」でウクライナの味方をしてしまったら、世界中を巻き込んだ大戦争になってしまうおそれがある。そうならないために、どんな戦い方をするべきか、世界中が考えているよ。

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今のところ、子どもと話せるのはここまでかなと思った。日本も全く無関係ではなくて、北方領土、尖閣諸島、米軍基地、核、憲法9条、そういった話に地続きだ。

戦後、平和な時代が続いていて、日本は憲法9条と米軍でなんとなく守られているように思っていた。

世界のルールを無視し、軍事力や核保有をチラつかせながら交渉することが可能である世界が証明されてしまうと、大変なことになる。なのでロシアの言いなりになってはいけない。だけど、力で応戦してしまうと第三次世界大戦を引き起こしてしまう。

たった数日でなんてことになってしまったんだろう。と思ったけれど、本当はずっと平和はあたりまえではなかったことに、今さら気付かされた。

それでも、子どもたちの生活は今日も平和だ。学校に行き、友達と遊び、ちょっと喧嘩したり仲直りしたりする。わたしも、その日常のために働き、家事をし、生活を楽しむ。そんな日々が永く続くように願うばかりだ。

知ることと、日常を続けること、どちらも大事にしていこうと思う。