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一緒に働くことの感謝を形に。新しい成果給の形、ピアボーナスとは #テンカイズ 2020/02/26

会社の中で従業員同士が感謝の言葉と少額のボーナス「ピアボーナス」をWeb上で送ることで、従業員の言葉を通して従業員一人一人の貢献を見える化し、様々な組織課題を解決へと導く、そんなサービスを提供する企業が今注目を浴びています。一つの事業やプロジェクトなどにおいて、縁の下の力持ち的な役割やなかなか表には出ない貢献などを従業員がお互いに感謝しあってすべての働く人にスポットライトを当てる、そんなオフィスにはどんな化学反応が起きるんでしょうか。

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MCは宇賀なつみさん、この日のプレゼンターはビジネスインサイダージャパン編集長・浜田敬子さん。

収録の様子は【番組公式YouTubeチャンネル】でご覧になれます!

宇賀:ゲストをお迎えしています。Unipos株式会社代表取締役社長の斉藤知明さんです、よろしくお願いします。まずはUniposが手がけるサービスについて教えていただけますか?

斉藤:Uniposが手がけるサービス「ピアボーナス」は、Webやスマホでアクセスができて、従業員の皆さんが見えるオープンな場所で互いにありがとうというメッセージと少額の成果給を送り合うことで認め合いを促進しましょう、互いに知り、認め、信頼し合う関係を作っていきましょうというようなサービスです。

浜田:言葉だけじゃなくて、成果給って言ったら具体的にお金?

斉藤:そうです。自分がもらったポイントっていうのが月末になると集計されて、お給金として振り込まれる。

宇賀:だいたいいくらぐらいになるんですか?

斉藤:金額で言うとすごい少額なんですよ。一人当たり1000円から2000円ぐらいになることが平均ぐらいかなあと思います。
何もそのために頑張ろうってわけじゃないんですけど、とは言えみんなが見てくれていた感謝のメッセージ、貢献が積み重なってお金に変わっていく。ちゃんと自分の貢献が認められてるな、報われてるなっていう感覚が少しずつ蓄積されていくような、そんな体験を作れるんじゃないかなと思ってます。

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宇賀:その感謝の言葉っていうのは具体的にどのくらいの量と内容なんですか?

斉藤:だいたいですけど、40〜50文字ぐらいの投稿が多いです。「◯◯さんこういうことしてくれてありがとうございました。おかげさまで私はこういう面で助かりました。」というような投稿がズラーッと流れてるイメージです。

浜田:それはSlackみたいなものじゃなくて、Uniposさんの別のプラットフォームがあるんですか?

斉藤:そうです。Uniposっていう世界があって、そこの中では感謝だけしか送れませんと。

浜田:そこでは良いことしか言わない?

斉藤:そうです。なので金銭、ボーナスを送るんです。100円投げつけてこの野郎ってことないじゃないですか。相手が確実に喜ぶものにはなる。そういうコミュニティになっているので、見てて楽しい、ほっこりすると。

<なぜ感謝の気持ちをお金に?>
浜田:なんでこういうサービス作ろうと思ったんですか?

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斎藤:弊社のUnipos株式会社は親会社がFRINGE 81株式会社っていう東証マザーズに上場している広告系の会社で、広告を扱わせて頂いてそれが収益に変わっていくっていうビジネスをやらせていただいたんです。そこからアドテクノロジー、テクノロジーと広告を掛け合わせた事業とかも展開していくにあたって、ビジネス側の人、プロダクト側の人、バックオフィスの人も人事の人もいっぱいいらっしゃるっていう中で、互いがどういうことをやってるか分からなくなってきたんですよね。
いろんな人が関わるようになってきたので、その人たちがどういう事をしてるかってのを知らない中で活動していくっていうのはちょっと気持ち悪いなと思ったんです。
その時に、エンジニアの人はビジネスの人が売ってくれてるから作れてる。ビジネスの人はエンジニアの人が作ってくれてるから売れてるっていう信頼関係ができると素敵だなぁと思って。そのために一番足りないのって互いがどういうことをしてるかを知ることだと思いました。

浜田:日本人は特に、自分がやったとは言えないですよね。最初は、社内ベンチャーみたいな形で起業されたんですか?

斎藤:そうです。社内向けにシステム作ってたら、これ面白いなんて言うので。

浜田:社外にも売ろうよって?

斎藤:どうですか?って聞いたら、Facebookとかでシェアしただけで200人を超える経営者の皆さんがこれ面白いねっていうお声を頂いて、せっかくだから外販していこうかなって。それでビジネスになったっていうのが始まりですね。

浜田:やっぱりそこには、社内、職場のコミュニケーションがなんかうまくいってないという課題感がみんなあったってことですね。

斎藤:大きく三つの課題に掲げてらっしゃる企業さんが多いんですけど、一つは特に従業員のモチベーションですね。やっぱり自分がしている貢献が誰かの役に立ってるのかとか、必要なんだっけ?っていうところを感じることで、モチベーションを向上させていきたいよねっていうところが一つ。
もう一つが部署同士の連携ですね。自分のところだけやればいいってわけじゃないじゃないですか。全体を成功させるために部署同士が連携しあって欲しい。ないし、いろんな事業がある会社さんですと、会社として目指したいビジョン、バリュー、行動指針がある中で、皆がバラバラなこと言っちゃうとセクショナリズムが生まれてしまう。そこを統一した一つの行動指針をみんなで合言葉にできるような、そんな会社を作っていきたい。そういう大きく三つの課題感を持って、Uniposをご検討いただいてます。

浜田:モチベーションがすごく今大事だと言われていて、会社の中で働き続ける上でね。やっぱり会社に役に立ってるのかどうかっていうのがモチベーションに影響すると言われてますよね。

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<“役に立っている“ということが見える化する意義>
浜田:導入した企業さんからの反応ってどんなものがありました?

斎藤:実際に導入していただいて今2年ぐらいになる、創業してもう134年ぐらいのカクイチさんていう会社さんがいらっしゃるんですけども、拠点が100箇所にあるんですね。

浜田:何の会社?

斎藤:ガレージとかホースとか農業系や水道系だったり、結構第一次産業を全部やってますっていうような会社さんです。
その会社さんが水の販売キャンペーンっていうのやっていた時に、ずっと販促のポスターを20年間作り続けてる小山さんという女性がいるんです。100拠点で販売をしている時に成果としては返ってくるんですけど、小山さんがとある拠点の人からもらったメッセージで、「小山さんがこの20年間ひたすら新しいツールも発掘しながらどんどん良いポスター、良い販促市場っていうのを作ってくれてるのを僕知ってます。そのおかげで成果にもつながったし、ありがたいと思ってるんですよね」っていうメッセージをもらって、他のいろんな拠点の皆さんからいいねが届いて、涙が出るくらい嬉しかったって言ってて。

浜田:号泣するねそれ。

斎藤:もうちょっと頑張ろうと思ったっていうのをいただいて。そういった体験を生み出せるのはハッピーだなと思いますね。

宇賀:斎藤さん、今後こんなことをやっていきたいという野望はありますか?

斎藤:今、実はUniposってドイツにも子会社があるんですよ。日本で70人ぐらい、ドイツに10人ぐらいっていう組織でやってるんですけど、ドイツの方でも今どんどん展開をしていっててですね。
そっちだと実はピアボーナスじゃなく、ドネーション。もらったポイントをボーナスに変えるんじゃなくって、自分の選んだ団体に寄付できる。そうすると自分がもらったメッセージというのが、仲間の為にも、会社のためにも、お客様のためにもなったんだけど、どっか社会の誰かの役に立った。そういった体験を積み重ねることで、自分が日々大変だけどやってることって誇らしくなってくると思うんですよね。
もっともっと広がっていって、人のことを考えられる、思いやれる、そんな世界を作っていきたいなと思って、「働くと人を大切にする世界に」っていうビジョンを掲げてやってます。

宇賀:面白いですね。この時間のゲストはUnipos株式会社、代表取締役社長の斉藤知明さんでした。ありがとうございました。

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