ヒマな時は、ジタバタしない。

伊豆の山の中で暮らし始めてから、ヒマな時間がやたらと増えた。
生活のために老人ホームの宿直バイトや、近所の貸別荘の掃除なんかもやっているんだが、それでもウイークデーの日中は、ほぼ、やる事が無い。

やる事が無いと言っても、食事をしたり、洗濯をしたり、掃除をしたりといった家事はあるわけだが、どこかに出掛ける用事は、ほとんど無い。

そういった用事が無いと、やれ、町歩きだ、温水プールだ、日帰り温泉だと、ムリくり用事を作って時間を潰していたんだが、最近、用事が無いのなら何もする必要ないんじゃね・・・と思うようになった。

確かに、家でダラダラ何もしないで過ごすと、後味が悪い。
自己嫌悪さえ感じる。
しかし、どこかに出掛けて時間を潰したからと言って、何かを得るわけじゃないし、無駄なお金は出るし、別に良い事はたいしてない。

それがわかっていても、ヒマになると、どうやって時間を潰そうかと考える。
ひと頃は、楽器を習いに行ったり、テニスの同好会に参加したり、いろいろと積極的にやってみたが、半年も続かなかった。
今も、月に２回、地元の陶芸教室に通っている。

それでも、日々の大半は、やる事が無い。
たぶん、これからも、こんな毎日が延々と続くんだろう。
それなら、開き直って、何もやる事が無いなら何もやらないで過ごそうと思う。

要は、気持ちの持ちようだ。
何か用事を作って時間を潰したからと言って、結果的には、何もやらなかったのと実質は変わらない。

もっと人生、アバウトに生きても良いんじゃなかろうか？
何かをしないといけないと思う事がストレスになる。
仏教で言う「諦観」ってやつは、もしかしたら、そういう事を言ってるんじゃないだろうか？

成すがままに、自然体で生きる。
やる事が無いなら、何もしない。
そのうち、しなくちゃならない事は、せざるを得なくなるだろう。

今日から、ヒマを潰そうとあれこれ悩むのはヤメだ。
そんなヒマがあったら、昼寝でもしよう。