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【現場スタッフ編⑬】

・悪質なクレーマーの対応方法(土下座の強要など)

 悪質なクレーマーの範囲ですが、グレー、およびブラックを対象とします。

 ブラックおよびグレーがブラックに変化した場合は、お客様扱いしません。
 他のお客様に迷惑がかかる可能性があります。いわゆる一線をこえた場合は、遠慮せずきっぱり行動しましょう。

 では、具体的にどうするか。

結論は、
「民事案件を、こちらから刑事案件に変える」
ということです。

 私たちが普段している経済活動は、全般に民事案件です。ですので、警察は暴力団対策法に抵触するもの以外は動けません。警察民事不介入だからです。
 ですので、やり過ぎで一線を超え、民事ですまない場合は刑事事案です。ブラックが一番怖いのは警察でしたね。「警察が怖くてやってられるか」などといきがっても、大うそです。
 グレーはブラックのまね事なので、やり過ぎを気づかせる努力をします。気づかなければ、ブラックと同じ扱いになります。
 
「すぐ警察沙汰にしていたら、お店(会社)の評判にかかわる。」そう思われますよね。ここでは一線を超えた悪質なものの例をお話しします。
 しかしながら、一線を超えた場合に、二の足を踏んでいると、スタッフ・従業員の方々、お店(会社)を守れません。

 また、クレーマー集団に、ここの店(会社)はぬるい、おいしいと思われてしまうと、SNSで繋がった(類は類を呼ぶ)人たちにターゲットにされて、入れ替わり立ち替わりやってくることになります。

「しかし評判が・・・」→もの事、起こってしまったことは、無かったことにはなりません。現場に丸投げ・事なかれ主義や隠ぺい体質こそ、クレーマーの思うつぼです。言いにくいことでも、事実であれば、こちらから先に正直に公表する勇気が必要です。
 ※過去の自動車メーカーの、リコール発生時における、各社の対応の違いが良い例ではないでしょうか。

【暴行・暴力をうけた場合】→暴行罪・けがをすれば傷害罪→即警察に連絡してください。反撃はせず(正当防衛に該当する場合以外)、身の安全を確保し、逃げて下さい。

【暴言・大声で騒ぐ・わめく】→恐怖を感じると思います。
 
 なのでその通り伝えてください。「大声はおやめください。そんなに大声でおっしゃいますと、怖くてお話し出来ません。これ以上ご対応できかねます。落ち着いたらまた、お越しください。今日は【お引き取りください】」    
 なだめる必要はありません。「まあ、落ち着いてください」などはNGです。
→軽犯罪法違反・侮辱罪・名誉棄損罪・脅迫罪・威力業務妨害罪などに抵触する可能性があります。一度促してもしつこい場合はもう一度伝え、変わらなければ警察に連絡してください。
 なぜ2度伝えるか?法律によって、「繰り返し・・・しても」という文言が入っている場合があるためです。

【お引き取りください】

→2度伝えても帰らない場合→不退去罪に抵触。このワードは必ず言ってください。言わないから、帰らないのです。言わないと刑法に抵触しません。→しつこく居座る場合は、警察に連絡してください→「何度お引き取りくださいと言っても、居座って帰りません。他のお客様に迷惑がかかっており、営業(業務)に支障がでています」

【帰らせていただきます】訪問している場合

→2度伝える→引き留める
お客様:「なんだ、逃げる気か?話はまだ終わってないぞ」
私:「帰らせていただきますと申し上げております。それでも帰らせていただけないのであれば、しかるべき対応を取らせていただきます。」
お客様:「勝手にしろ」→帰ります
お客様:「しかるべき対応ってなんだ、脅す気か(逃げるのか)?」
私:「致し方ありません、警察に相談させていただきます。」
→監禁罪に抵触。これも「帰らせてほしい」と言わないから帰れないし、長時間滞在することになります。

 [ブラックのまね事のグレー顧客に気づかせる方法]

『暴言など』
グレーの場合、単に気が短い人や、地声が大きい人もおられます。ご自身のしていることに気づいてもらう努力をします。
お客様:「お前はバカか?頭わるいのか?」
私:「今なんとおっしゃいましたか。もう一度お願いします。
お客様:言葉につまる、黙る、または「はっ」と気づく→落ち着く可能性あり
お客様:「何回でも言ってやる、バカか?頭わるいのか?」
私:「そのような、穏やかでない発言はお受けできません。」
→それでも収まらない→「それは脅迫と受け取りますので、警察に連絡します。」→多くの場合、捨て台詞を吐いて帰る

※気づかせる方法は、「もう一度言ってください」です。

『土下座の要求』→強要罪に抵触【現場スタッフ編⑪】参照

『SNSに拡散するぞ』→偽計業務妨害罪に抵触 同上

『何度も電話をかけてくる・電話を切らせない』→「お話しは、よくわかりました。他のお客様をお待たせしておりますので、切らせていただきます。」(この場合はこちらから切ります)しつこい場合→営業妨害の可能性あり

 最後に、ブラックおよびブラックグレーの常套手段として、「急に豹変する」手口があります。
 大人しそうに話しをしていて、こちらのちょっとしたワードなどで急変し、大声をあげる、机をたたく、など、こちらをパニックに陥れ、慌てさせて要求を通しやすくするためです。

 これには、誰にたいしても「この人は、いつ、どこで急変するかもしれない」と心の準備をしておきます。
 これだけで、不思議なことに、豹変されても微動だにせずにすみます。お試しください。
 その手は食いませんよ、の体でいきましょう。「こいつ案外、手強いな」と思ってくれます。

 お一人で抱え込まず、必ず会社・上司に報告・連絡・相談しましょう。


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