【現場スタッフ編⑪】
・切り返し(こう言われたら)
【現場スタッフ編⑧】言葉遣いに続き、よく聞くフレーズに対しての返答フレーズをお話しします。こちらも丸暗記ではなく、意味を理解しご自身の言葉に置き換えてみてください。
『上司(社長)を出せ』→「ご気分の悪い思いおかけし、申し訳ございません。私が責任をもってお話しお伺いいたします。」
※悪質なクレーマーの場合→「誰が来ても、お話しすることは同じです。」
『訴えるぞ』『消費者センター(保健所)に言うぞ』『SNSに拡散するぞ』→「ご立腹だということは、痛いほどわかりました。私からお話しさせていただいてよろしいでしょうか。」→対応策のご提案等
※悪質なクレーマーの場合→「私どもは、お客様のされることに、どうこう言う立場にありません。」(どうぞご自由に)決定事項については、「何をどう言われても、これは変わりません。」と言い切ります。
『訴える』といっても、費用も時間も膨大にかかります。本当に訴えてくる可能性は低いでしょう。(案件によりますが)
『消費者センターに言うぞ』消費者センターから問い合わせがあったら、対応すればよい話しです。『保健所に言うぞ』も同様です。
お客様には、「行政からの調査等あれば、全面的に協力し、指示に従います。」
『SNSに拡散するぞ』→最近のはやりワードですね。これはすぐに出来ますし、評判を気にするこちらとしては、厄介に思われるかも知れません。
→まず、「弊社がSNSの拡散によって、いわれのない被害を被る場合は、しかるべき対応を取らせていただきます。」と釘を刺しておきます。
ホームページなどに、時系列の行事や出来事を示すポップがあれば、お客様からこのような案件があり、どう対応したか公表します。
基本は、もし言われて困る事であれば、こちらから正直に先に発表するのが定石です。
「どうぞ被害届をお出しください」という方法もありますが、「なんだ、開き直る気か?」といわれかねないので、あまりお勧めしません。
上記のように、拒否を伝えるシチュエーションにおいては、こちらから理由を説明する必要はありません。→言い訳に聞こえるだけです。
お客様から説明を求められた時、または、対応策をご提案する時だけにしましょう。
『土下座しろ』→「土下座はお断りしております。」
このワンフレーズで十分です。土下座などしてはいけません。また、する必要などありません。
NGとして、「土下座は会社から禁止されておりますので、出来ません。」
その通りだし、どう違うの?と思われるかもしれませんが、
こういうと、「お前、会社の言う事はなんでもきくんか。会社が死ね言うたら死ぬんか。」
こんなこと言う人いるの?これは過去に私が実際に言われたフレーズです。
土下座は、強要罪にあたり刑法に抵触します。する必要などまったくありません。しつこい場合は、「土下座をしなかったら、どうなりますか」と聞き返してください。答えがない→害悪の告知といって、強要罪が成立します。
※「皆さんに土下座などしてはいけない」と言いながら、以前の私は、土下座大好物でした。
えっ?なぜ?
ゼロ円解決だからです。
「土下座しろ、したら許してやる」など言われようものなら、ガッツポーズする勢いです。(もちろん病んでました)(笑)
ひとりで抱え込むと、こうなる、という悪い見本です。
『誠意をみせろ』→実質金銭要求です。
まともに答えてはいけません。「こうして謝罪しております。私どもは、これが誠意だと考えております。」
『それのどこが誠意だ、頭わるいんか』→「どういうことでしょうか。具体的におっしゃってください。」
なぜ、具体的に言ってこないのか?
金額を言えば、恐喝罪になるからです。こちらに言わせなければならないのです。
もうお分かりですね。一度金額を提示してしまうと、相手に思うつぼです。
『そんな程度で済むと思うのか、おれを誰だと思ってる?ふざけるな』と吊り上げてきます。
クレーム対応で一番間違った対応は、賠償義務のあるもの以外の「お金を渡す」です。
『責任を取れ』→「解決させていただきたく、ご対応させていただいております。具体的におっしゃってください。」
※「誠意をみせろ」の別バージョンです。具体的にいってませんよね、どう責任を取ってほしいのか。
『あんな店員(スタッフ)クビにしろ』→「私どもの教育が行き届いておりませんでした。再度、責任をもって教育いたします。」『そんなくらいで納得できない』などしつこい場合は、「お客様のご要望には添いかねます」ときっぱり言い切る。
※ここでも理由の説明はしない。「会社の規定で出来ない」「労働契約がある」「就業規則で出来ないことになっている」はNGです。
言い訳に聞こえ、余計な説明は、そこを突っこまれて、話がややこしくなるだけ。
『(飛行機に乗らなければならない)時間がない、はやくしろ』→「お待たせして、申し訳ございませんが~」とつないでおく。慌てず落ち着くこと。
そんなに忙しい人は、クレームをいう時間もないはず。相手のペースに惑わされず、落ち着いて状況を把握しましょう。
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