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【現場スタッフ編⑧】

・言葉遣い(NGワード・便利ワード)

 言葉遣いはとても大切です。でも、1番大事ではありません。

 1番大事なのは、もちろん「心」ですね。
ただ、言葉遣いを誤ると「なんだ、今のお前の言い方は」などと本題から離れてしまうことがあるからです。
 
 言葉遣いについて書いていきますが、丸暗記は不要です。なぜならクレーム対応の現場は緊張しますよね。試験前日の一夜漬けは効果ありましたっけ。「真っ白、飛んじゃった」「教科書のどこに書いてあったかはわかるのに、内容が出てこない」「演劇のセリフ、舞台上で飛んじゃった」

 これらは、内容をしっかり理解していないから起こるんじゃないでしょうか。


【ワード正誤表】

(誤)クレーム→(正)ご意見・ご指摘

 は?
 さんざん今までクレームだの、クレーマーだの言っておいて、NG?
そう思われた方多いですよね。「クレーム」と聞いてよいイメージを持つ人はいません。クレームという言葉の使用を禁止した企業も実際あります。「宝物」と呼んでいるところもあります。

(誤)すみません・ごめんなさい
→(正)申し訳ございません・失礼いたしました・お詫び申し上げます

(誤)出来ない・出来ません→(正)出来かねます・致しかねます

(誤)お客さん・お客・客・〇〇さん→(正)お客様・○○様(お名前を呼ぶのがベスト)

(誤)お父さん・お母さん・奥様・奥さん
→(正)お客様・○○様(お名前)

 ご結婚されていない場合があるため避ける。また、「あんたのお父さん(お母さん)じゃない」と言われかねない。
※これが通用するのは、鶴瓶さんだけ。

(誤)息子さん・娘さん→(正)ご子息・お嬢様(正確にはご息女ですが、あまり遣わないため)

(誤)~ない~ない(二重否定ワード)→(正)~ある~ある
例:領収書が無ければ(ない)、返品交換お受け出来ません(ない)
お客様を非常にがっかりさせてしまう
→(正)領収書があれば(ある)、ご返品交換お受け出来るのですが(ある)

 ※日頃から「ない」で終わる文言を「ある」で終わるように、意識して変換してください。

 例:報告書を書く時間が「ない」→メールチェックの時間を15分ですませば、報告書を書く時間が15分「ある」

(誤)わかりました→(正)承知しました・かしこまりました

【NGワード】あくまで、クレーム対応時において

『しかし・いや・でも・ですが・無理です・難しいです』
→否定ワード 最もお客様を怒らせるワード

『頑張ります』→自己満足でしかない お客様からすれば当たり前

『ごもっともです・おっしゃる通りです・なんでも~』
→全肯定となるため非常に危険、遣ってはならない

『今回に限り~・お客様だけです』→お客様によって対応を変えることは、企業の社会的責任に反する

『正直~』→どこまで本当なのかわからない 営業マンで口癖のように遣う人がいるが、クレーム対応ではNG

『多分~・~だと思います』→あいまいでお客様を不安にしてしまう。確証がないなら言わない。言うのであれば、言い切る。

『法律で決まっております・規則です・決まりです・会社から~と言われております』→高飛車に聞こえる 法律・規則など、よくわからないことは拒否反応を起こす、またはアレルギー反応を起こす

『原則として・一般的に・基本的に・手続き上~』
→事務的で冷たく聞こえる

『とりあえず~』→いい加減・適当に聞こえる

『~たら・~れば』→仮定の話しはしない

『カタカナ言葉・専門用語』→わかりやすく、簡単な言葉に置き換える

『絶対』→物事に絶対はない

【便利ワード】

『恐縮です』→ありがとうございます・申し訳ございませんの両方の意味で遣える

『お手数をおかけしますが・ご不便おかけしております・恐れ入ります』
→申し訳ございませんを多用しなくてすむ

『~、ただ~』→こちらとしては、出来るだけのことをさせていただいたが、ここまでです という時など、組織としての最終決定という印象を与えることが出来る

『ありがとうございます・いつもありがとうございます』
→常識内で多用してください 最後には必ず言う

【クッションワード】

『お役に立てず残念ですが・あいにくですが・差し支えなければ・ご相談なのですが』→気遣いの気持ちを表したいとき

 冒頭で申し上げましたが、丸暗記は不要です。
例えば、法律や規則といった言い方はやめたほうがよかったんだな、といった感じです。ご自身で遣いやすいワードを決めて、いくつか覚えておくくらいで十分です。
 読書もおすすめです。どんなジャンルでも構いません。私は、ミステリーをよく読みます。活字を読むと自然と語彙が増え、言葉が出やすくなります。クレーム対応現場で、意図せずよいフレーズが出たこともあります。
あとですぐメモしないと、忘れてしまいますが。

 大切なのは、考え方・心構えです。

 そこさえ押さえていただければ、皆さんの「口」は勝手にしゃべってくれます。どうか皆さんの優秀な「口」を信じてあげてください、大丈夫です。


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