【現場スタッフ編⑯】
・小道具について
冒頭で「1円もかからない」といいましたが、ご提案する小道具で、現在お持ちでなく、必要と思われるものがあればご購入ください。ただ、高価なものでなくて結構です。
『メモ帳』
最近はスマホにスケジュールやメモを入れてるから、ペーパーは使わないよ。私も普段はそうです。
しかしながら、クレーム対応の現場でお客様のお話しを伺う場合、ペーパーのメモをとるのは重要です。メモをとることによって、「しっかり聴いてくれるな」と印象づけることが出来、お客様も話しの内容を整理して伝えようとします。(インタビュー効果といいます)
さらに、
(1)ずっとお客様の顔、目を見なくてすむ
(2)オウム返しで、確認しやすい
(3)お客様が順序立てて話そうとする
など、いいことづくめです。
では、どんなメモ帳がよいか?
手帳タイプがおすすめです。景品などのペラペラのものや、1枚づつ千切れるものは避けましょう→「メモをとっても失うんじゃないか」と思われたり、軽くみられたと感じさせてしまします。
『ボイスレコーダー』
これは、謝罪訪問時に使用しています。「スマホの録音アプリでよくね?」と思いますよね。もちろん、スマホの録音アプリは使います。
「えっ、2重で録音するの?」はい、その通りです。
お客様の前で、ボイスレコーダーを出して、「お話しの行き違いを防ぐために、録音させていただいてよろしいでしょうか。」とお聞きしますが、断られる場合もあるからです。
「じゃあ、スマホは黙って録音するの?」はい、その通りです。
「盗聴とかになってやばくない?」現在盗聴罪なるものは、存在しません。著作権や個人情報保護に抵触または反しなければ問題なく、ご自身でしっかり保管・管理すれば大丈夫です。確かにマナー違反ではありますが、ご自身を守るためです。
「そこまでする必要あるの?」→よくある事例です、弊社ではありませんが。
お客様宅に謝罪訪問に行った→女性お一人だった→お話しをして帰った→会社に帰社した→警察が待っていた(当該お客様の女性が、「暴行を受けた」と嘘を言って警察に通報したため)
最近の法律系ドラマや映画でも紹介されていますが、「やっていない証明」は、悪魔の証明といって非常に困難です。自己防衛のために証拠をとる行為は、問題ありません。ボイスレコーダーは、USBの付いたもので、2~3,000円のもので十分です。
『白ハンカチ』
百円ショップのもので十分です。ご自身でお持ちのものと別に用意します。何に使うか?→カバンの下に敷きます。
よく、歩道や駅などで、スマホで話しをしているビジネスマンを見かけますが、カバンどうしてますか?足元に置いている。
そう、カバンの底は靴底と同じです。謝罪訪問時は床に白ハンカチを敷いて置きましょう。
この人は、これで顔を拭いているのか、と思われないよう、ご自身のハンカチで額の汗を拭くなど、すこし小芝居を打ったりしますが。
また、書類を出したりする場合など、カバンを机・テーブルの上に置いてはいけません。理由は同じです。
『ボールペン』
お客様にサインをしてもらう場合に使用するものです。
百円ショップのプラスチック製のものや、それに保険会社などのネームが入ったものは避けます。
メーカーは、パーカー・クロスなどで、2,000~5,000円程度です。モンブランほどの高級品でなくてよいです。
ちなみにクロスはアメリカのメーカーで、かつてオバマ大統領が調印の時に使用していたメーカーです。
お客様から「このペン書きやすいなぁ」といってもらい、オバマ大統領の話題で場の空気が良くなった経験があります。
『バインダー』
お客様に書類をお書きいただく場合など、バインダーに挟んでお願いしますが、私は5,000円のものを使っています。革製で高級感はバッチリです。ここまで、高いものでなくてよいですが、プラスチック製やボール紙製のチープなものは、避けた方がいいですね。
『靴ベラ』
百円ショップのものでよいです。ポケットに入る短いタイプを選びます。お客様宅の靴ベラは使用しません。私たちは、客人ではないため、勧められても「持っておりますので」とお断りし、自分の靴ベラでスポッと履いて帰りましょう。
『懐中電灯』
夜に謝罪訪問する場合など、暗くて表札が見にくいのでカバンに入れておきます。百円ショップのもので十分です。LEDのものが小型で使いやすい。
『手土産』
手土産は本来不要と考えますが、「謝罪に来たのに、手ぶらか」といわれるお客様も一定数おられるため、事前に社内で確認しておきます。
お持ちするとしても、コンビニに置いてある1,000円のクッキーのセットなどです。あくまで「気持ちのもの」だから十分です。
ホワイトの場合は、「そんなつもり無いから、持って帰ってくれ」と受け取られない場合が多いです。
他方、ご高齢者には高級メロンとか、ずっしり重さのあるもので、羊羹などがよいという意見もありますが、弊社はしない方がよいと思います。高級メロンであれば、プラスαを与えることになりかねず、得をしたと思わせる可能性があります。「あの店、ちょっとごねたら、高級メロン持って来たぞ」など。反対にメロンがお嫌いだったら、「わしがメロン嫌いなこと、知ってってわざと持って来よった」となり、経費をかけて逆効果です。手土産で機嫌をとろうとしてはいけません。
でも、お客様が「こんなもので、話し済まそうと思ってないよな」「こんなもので、おれが納得するとでも思うのか、おれを誰だと思ってる」など、「チープなものは反感かったりしない?」→コツがあります
言われる前に先手を打ちます。
「ほんの気持ちばかりのもので恐縮ですが、お納めください」
言われたくないことは、あえてこちらから先に言います。
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