【現場スタッフ編⑮】
・準備について(身だしなみ・マナー)
ここでは、ごく一般的なビジネスマナーについて、再確認したいと思います。
クレーム対応営業に限らず、日々の業務の中で、つい忘れがちになることもあると思います。クレーム対応の現場では、どのお客様に対しても最大公約数(最も効果の高い手段・方法)での対応が必要だとお伝えしました。「くそ丁寧」でちょうど良いのです。
『挨拶』
自己紹介から入る場面も含めて、しっかり目を見て挨拶をしましょう。ボソボソ言ったり、うつむいていたりは、NGです。通常営業と違い、笑顔はNGですが、キリッとした印象を与えたいものです。はっきりとした声で挨拶しましょう。
『身だしなみ』
「制服のある場合」→きちんと着こなしてください。
マニュアルで決まっている場合は、それに従います。鏡で確認したり、同僚に確認してもらうと尚確実ですね。
暑い季節、男性が長袖のワイシャツを腕まくりされているのを見かけますが、NGです。腕まくりするのなら、半袖を着ましょう。
「スーツ着用の場合」→ビジネススーツ(ダーク色)。パーティーに参加するものではないので、常識内で派手なものは避ける。男性用スーツは、主に3種類あり、ビジネススーツ・ソフトスーツ・ダブルですが、過去の営業マンはビジネススーツ使用でソフトスーツ・ダブルはNGでした。現在はビジネスとソフトの使い分けはなくなっていると思います。
「ワイシャツ」→白の無地が無難(クレーム対応営業において)
「ネクタイ」→クレーム対応営業の場合は、着用をお勧めします。(男性の場合)色はブルー系がお勧めです。誠実さをアピールできるため。ちなみに赤系はやる気をアピールします。
「その他」→高級ブランド物は避ける。カバン・時計など。
※人は相手を判断する場合、言葉7%、相手の話し方38%、見た目(態度)55%と言われています。(メラビアンの法則)
『基本ビジネスマナー』
・「話しを聞く時の姿勢」→腕組み・後ろ手はNG。気を付けの姿勢、または体の前で組む。
・ビジネスの現場では、政治の話題はNGです。人それぞれお考え、主義主張、信仰が違います。政治関連の話は避けます。もちろんアメリカ大統領の話題もNGです。
・また「君が購読している新聞は何?」と、特にご年配の男性から聞かれることがあります。これも答えてはいけません。最近は新聞をとらない方も多いですが、購読しているものがあっても「ネットニュースで十分なので」と言っておいてください。新聞によって、思想・信教などが反映するものがあるからです。
『訪問する場合』
「コートはどこで脱ぐか」→訪問前に脱いで、腕にかけて持ちます。これは皆さんよくご存知かと思います。では、帰る時は?これは間違いがちですね。外に出てから着てください。ちなみにアメリカでは、コートを脱いで訪問するのはNGです。馴れ馴れしいと受け取られたり、銃を持っていると疑われるため。
「玄関先」→お客様にお尻を向けて靴を脱ぐのはNG。そのまま上がってから、振り返って靴の向きを変える。
「自分の靴をどこに置くか」→下駄箱のある方が下座なので、そちらに揃えて置く。お客様の靴でいっぱいの場合は、反対側に置く。
「掛けてお待ちください」と言われなければ、座らない。座っても、お客様が来られたら、すぐ立てるよう、浅く腰掛ける。
「座布団はしかない」→クレーム対応営業の場合、こちらは「お客様の客人」ではない。
「お茶を出されても、手をつけない」→「どうぞ」と勧められた場合は、一口いただく。夏場で喉が渇いていても、一気に飲まない。
「退去時、お客様宅の靴ベラは使わない」→勧められても、持参したものを使う。※後述する(小道具について)で説明します。
『お客様と同行する場合』
「階段・エスカレーター」→並列で上らない、おりない。
上り→お客様が先、自分が後ろ 下り→自分が先、お客様が後 ※頭が高くなる方が目上となる
『ドアノックの回数』→3回が一般的 2回はトイレが一般的
『名刺・書類などを頂戴する時』→必ず両手で受け取る。
クレーム対応営業だからといって、そこまで細かいマナーなんて必要なの?と思われるかも知れません。
そもそもマナーって何なんでしょう。高級フレンチに誘われても、テーブルマナーがわからないから、と二の足を踏んじゃいますよね。
もし、その高級フレンチのお店を貸し切って、誰もテーブルマナーを知らない人ばかりだったら、お箸で食べれますよね。(たとえ話です)
マナーには本来の目的がありますが、知っている人がいるから、守らなければならない側面もあると思います。
クレーム対応営業において、ビジネスマナーを徹底するのは、マナーをよくご存知のお客様を大切にしている事になります。
私は、以前対応したお客様に「お前とこ(会社)、よく教育されてるなぁ。さすがだ。」と言われました。担当スタッフだけでなく、会社も評価してもらえるのです。
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