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【開催レポ】鹿児島市の今を体感!バーチャルまち歩き&PLAY CITY! DAYSメンバーとの交流

鹿児島市に関心を持つ首都圏在住の方々が参加されているオンライン講座「Kagoshima Lovers Academy(かごしまラバーズアカデミー)」。

9月27日(日)に開催した第1講では、参加メンバー・サポート/運営側メンバー全員がお互いに相手のことを深く知る関係性づくりの時間と、鹿児島市イメージ調査の解説などを交えながら現在の鹿児島市の様子を客観的にインプットする時間の2本立てで開催しました。

<第1講の開催レポートはこちら>


10月11日(日)に開催した第2講で過ごしたのは、よりリアルな鹿児島市を知るための3時間。
鹿児島市内5箇所を中継形式でご紹介するバーチャルまち歩きや、鹿児島市民100名以上が市内各所を盛り上げる取り組みを行うプログラム「PLAY CITY! DAYS」メンバーとの交流時間など、今回も盛りだくさんの内容となりました。

当日の様子をご紹介します。

【1】第2講の開催概要

日時:2020年10月11日(日)13:00〜16:00
開催方法:ZOOMを使ったオンライン開催
プログラム内容:
    1)オリエンテーション
    2)チェックイン(自己紹介)
    3)鹿児島市内5箇所のバーチャルまち歩き
    4)PLAY CITY! DAYSの紹介とトークセッション
    5)PLAY CITY! DAYSメンバーとの交流セッション
    6)感想共有
    7)諸連絡

【2】昔ながらの雰囲気が残る地区と再開発地区、2つの顔を持つ鹿児島市の今を感じとる1時間半。市内5箇所のバーチャルまち歩き

1時間半で鹿児島市内5箇所を中継しながら地域紹介を行うバーチャルまち歩き。当日はその地域で暮らしながら、まちを盛り上げる活動を行っている方々がリポーターになり、地域の歴史のお話や今の様子、今後の可能性などをご紹介いただきました。

<バーチャルまち歩きで紹介した地域>
◆天文館(いづろ〜タカプラビル跡地)
◆名山エリア(みなと大通り公園〜名山堀〜マークメイザン前)
◆鹿児島中央駅エリア(鹿児島中央駅電停〜ベル通り〜一番街)
◆武之橋エリア(武之橋〜旧交通局跡地)
◆喜入(グリーンファーム)

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まずは鹿児島市内でもさまざまな人や施設が集まる中心部エリアからスタート。

◆天文館(いづろ〜タカプラビル跡地)

天文館のまち歩きでは、明治38年に創業された老舗ジュエリーショップ有馬明治堂の4代目である有馬明治(あきはる)さんにリポーターを担っていただき、実際に天文館を歩きながら歴史や今動いているローカルプロジェクト、再開発が進んでいる話などをご紹介いただきました。

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鹿児島市を代表する繁華街「天文館」。昔から鹿児島の商業の中心地として多くの鹿児島市民に愛されてきたまちです。
上記の写真は昭和時代の天文館の賑わいを写したもの。昔から鹿児島県内一の繁華街として市民に愛されてきました。

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左の写真はこれまで天文館のシンボルの一つでもあったタカプラビル。現在は取り壊され、右写真のように2022年開業予定の新ビルを建設中です。ビル内には様々な方が立ち寄りやすい図書館ができたりと、市民の新しい憩いの場として開発が進んでいます。
この近辺は、かつては映画館などが建ち並んだエリア。しかし今はカラオケやパチンコなどのチェーン店が目立っています。再開発が進み、新たな賑わいが期待されています。

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近年はシャッターが閉まっている店舗も目立つようになり衰退が心配されていましたが、商店主や地元住民の方々がまちの魅力を発信するプロジェクトに取り組んでいたり、上記写真のように再開発ビルの建築現場の壁を使って天文館の歴史や名前の由来などを紹介する展示があったりと、盛り上がりを見せています。

◆名山エリア(みなと大通り公園〜名山堀〜マークメイザン前)

名山町はKagoshima Lovers Academyのメンターであり、名山で暮らしながらまちの魅力を発信する活動を行っている門間ゆきのさんが、地元住民の方と一緒に古き良き名山のまち並みを歩きながら、商店や施設、まちの現状などを紹介しました。

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鹿児島市役所からすぐの場所にある名山エリアは、鹿児島市の中心部にありながら昔ながらのまち並みが残る風情ある地域です。
昔から営業している商店もあれば、古い建物をリノベーションして若い世代が開業している店舗もあり、まさに鹿児島市の新旧が混在する特徴的なまちでもあります。

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門間さんのリサーチによると、名山町内に一軒家が81軒、マンション・アパートは18軒あり、飲食店も51店舗あるそう。中でも驚いたことは、直近3年間で新規開業したお店が13店舗もあること!若手や町外からきた人でもチャレンジしやすいまちだということが数字からもわかりました。

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県外出身で3年前に名山町へIターン移住した門間さん。地元の方々とすれ違った際には、「今日は何してるの?」などの声がかかったりと、すっかり地元の一員として溶け込んでいる様子。

まち歩きの最後には、コワーキングスペースやベンチャー企業のオフィスがあるマークメイザンを紹介。昔からあるまちの営みと、新たな商業が生まれるワクワク感が伝わる内容でした。

◆鹿児島中央駅エリア(鹿児島中央駅電停〜ベル通り〜一番街)

鹿児島中央駅エリアは運営スタッフであり地元住民の長崎がリポート。2021年から順次開業予定の再開発ビル「Li-Ka 19 20」(ライカ・イチキューニーマル)の様子や、地元商店街の様子を撮影しながらまちを散策しました。

昭和50年代 駅の階段

昔は西鹿児島駅という名称だった鹿児島中央駅は、今も昔も鹿児島市の玄関口として多くの人が行き交う一大ターミナルです。

一番街アーケード

駅前には”一番街”というアーケード街があり、地元住民の生活の場としても、駅を利用する観光客の買い物の場としても賑わいを見せてきました。
上記写真は再開発前の一番街です。

★中央町19・20番街区再開発ビル(R1.9ver)

2011年の九州新幹線の開通と共に駅舎の建て替えや大型商業施設のオープンなど再開発が進み、一番街にも現在、大きな商業ビルが建設されています。
まち歩きでは、建設中の商業ビル「Li-Ka 19 20」の外観や、その横に残る昔ながらの商店街などを、地元商店の方のインタビューも交えながら紹介しました。

◆武之橋エリア(武之橋〜旧交通局跡地)

Kagoshima Lovers Academyアドバイザーであり、このエリア近辺を拠点に不動産事業に関わっている須部貴之さんが、まちの位置関係や昔の思い出話、これからの可能性などを紹介しながら地域をリポートしました。

旧交通局

鹿児島市営の路面電車を管理・運営する鹿児島市交通局があった武之橋エリア。広大な敷地の中には木造のレトロな交通局舎があり、鹿児島市内を走る路面電車の基地でもありました。

★交通局跡地 外観北東_191203

交通局が市内の別の場所に移転した跡地には今、ホテル・総合病院・分譲マンション・商業施設からなる一つの街が建設されています。
一部の建物はすでに完成していて、2021年より順次開業が予定されています。

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開発が進む区画のすぐ隣には、老舗飲食店やリノベーションされたカフェがあったりと、昔ながらの雰囲気が残るエリアもあります。
鹿児島市内中心部に位置する便利な立地でありながらも、これまでは市内移動の経由地や住宅地としての印象が強かった武之橋エリア。
再開発によって新たな街ができ、商業の中心部という役割が加わることで、鹿児島市内でも特に人の流れが大きく変わる地域として、その可能性が注目されています。

◆喜入(グリーンファーム)

リポーターは、Kagoshima Lovers Academyメンターの橋口亮さん。鹿児島市の地域おこし協力隊として、グリーンファームの運営業務をされています。
鹿児島市内中心部とは少し違う、緑に囲まれたゆったりとした喜入の魅力や、グリーンファームの様子などをご紹介いただきました。

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バーチャルまち歩きの最後は、鹿児島市内中心部から南に移動し、のどかな風景が広がる喜入エリアを紹介しました。
なお、喜入の海沿いには大規模な石油基地もあり、大産業を支えるまちという役割もあります。

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山と海、両方の豊かな自然に恵まれているまち喜入では、観光農業公園グリーンファームでこの日開催されていたハロウィンイベント会場から中継をつなぎました。
(画像引用:鹿児島市観光農業公園グリーンファーム スタッフブログ「ハロウィンまつり」2020/10/16閲覧)

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鹿児島市観光農業公園グリーンファームは、東京ドーム9個分の敷地の中に農家レストランや農産物直売館・畑などを備え、農業や食・自然について体験したり学ぶことのできる施設です。
キャンプや野菜収穫体験もでき、鹿児島市の中でも自然を体感したり、実際に体験できる場所として人気があります。

豊かな自然や、誰でも気軽に立ち寄ることのできるグリーンファームの存在など、喜入には市街地にはないポテンシャルがたくさんあると話す橋口さん。「何かにチャレンジしたい時、地元の方々が快く応援し手を貸してくれることが喜入の魅力」と、自身の体験談を交えながら紹介しました。

【3】PLAY CITY! DAYSメンバーとの交流を通して見えた鹿児島市

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バーチャルまち歩きの後は、鹿児島市民向けのプログラム「PLAY CITY! DAYS」参加メンバーとの交流を行いました。
当日はメンバーの中から7名の方々に代表してお越しいただき、鹿児島市での暮らしの中で感じる鹿児島市の魅力と課題について、それぞれの考えをお話いただきました。

PLAY CITY! DAYS(略称:PCD)とは?
鹿児島市民100名以上が10チームに分かれ、市内各地を舞台にまちを楽しむ企画を考え、実践し、活動の様子を発信していくというプログラムです。
Kagoshima Lovers Projectと同じく、鹿児島市のシティプロモーションの一環として、鹿児島市から委託を受けた一般社団法人鹿児島天文館総合研究所Ten-Labが運営しています。

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Kagoshima Lovers AcademyメンバーとPLAY CITY! DAYSメンバー、そして運営側が混在した6つのグループに分け、ZOOMのブレイクアウトルーム機能を使って以下ような内容で交流を行いました。

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どのグループも、少人数に分かれて対話を行うことで、より深く鹿児島市のことを知れる時間になった様子。「これまで気づいていなかった鹿児島市の魅力を知れた」という意見から、「ただ観光するだけではわからないような、まちの現状や将来性を知れた」「オープンなようで実はよそ者を受け付け難い。どうやってこれから関わっていけば良いのだろうか」といったまちの課題や自分自身の関わり方に関する疑問まで、様々な意見交換が行われました。

それぞれのグループで離された感想や意見を抜粋してご紹介します。

新しい鹿児島市を作っていこうという想いが伝わりました。同じ市内でも喜入は自然が感じられて、魅力的なまちだと思いました。
どこからが人の敷地でどこからが公道なのか分からないくらい、名山は暮らしが溶け込んでいるエリア。まち歩きで更に知れて嬉しかった。
中央駅や武之橋なども新しいものができているからこそ、昔からあるものの良さも見えてくる。そういう歴史も含め発信してみたい。
鹿児島の場合、日曜はお休みのお店が多い。観光の視点からするともったいないなと思った。
身内感はすごく感じた。自分が今後鹿児島市と関わりを持つことを考えると、既に地元の方々がさまざまな取り組みを楽しそうに行っている中で、「自分は必要なのか?」という不安を感じた。関わり方としては、PLAY CITY! DAYSのメンバーなど、まずは人と繋がってチーム活動やコミュニティに組み込んでもらわないと、きついと正直思った。
リポーターの皆さんがとにかくまちのことに詳しかった。僕も地元をあんなふうに紹介できるかと言われると難しい。まちが変わることで、ワクワク感もあった。
カフェをやっている若い人の話(苦労話や収入などのリアルな話)を聞ければ、自分たちが鹿児島市への関わり方を考える上で参考になりそうだと思った。
街によって色がちがった。喜入とかの市街地から離れたエリアでは市街地と違う雰囲気を味わえる。
その人に会いに行くような感覚のもっと楽しい観光、濃い鹿児島を子供たちにも味わってほしい。

第1講での鹿児島市イメージ調査結果でも話題に上がっていた「人が優しい・あたたかい」という点について、「バーチャルまち歩きを通して地域の人々の結束感を感じて納得した」という声が多くの方々から上がった一方で、「その結束感の中に首都圏からどのような関わりが持てるのか、あまり想像ができない」という意見もありました。

それに対しては、多くのPLAY CITY! DAYSメンバーやアドバイザー・メンターから「自分も最初は溶け込みにくさを感じた。既に地域で居場所を持っている人と繋がって、その人を通じて紹介してもらったり、コミュニティの中に引き込んでもらうのが鍵になる」といった、実際の体験からくるアドバイスが寄せられました。

受講後のアンケートでも、「鹿児島市のまちの躍動感を知れた一方で、自分には何ができるのか考えなければいけないと思った」「鹿児島市の良い面だけでなくネガティブな課題の面も知ることができ、当事者意識が上がった」など、課題を感じたことでプログラムへの参加や鹿児島市に対する意識に変化が起こったメンバーが多く見受けられました。

【4】次回の第3講について

次回は10月24日(土)に第3講を開催します。
鹿児島市の魅力をメインに伝えてきたこれまでと変わり、実際に鹿児島市に関わっているからこそ感じる地域課題に触れながら、そこに対してどのような関わり方ができそうかを対話を通して考えます。

お問い合わせ先

ご質問・ご要望は下記へお問い合わせください。

Kagoshima Lovers Project運営事務局
(一般社団法人鹿児島天文館総合研究所Ten-Lab内)
TEL: 080-2785-4563
E-mail: info@ten-lab.org
営業時間:月~金(9:00~18:00)
主催:鹿児島市
運営:一般社団法人鹿児島天文館総合研究所Ten-Lab

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桜島を連想させる”マグマ“というフレーズは、鹿児島市のまちや人が持つ”熱量”を表しています。
「あなたとわくわく マグマシティ」は、鹿児島市民(赤い糸)と市外の人々(青い糸)が交流する中で、思いを合わせ、わくわくする未来を紡いでいこうという願いを込めた鹿児島市のブランドメッセージです。


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