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【開催レポ】Kagoshima Lovers Meetup vol.2「まちの魅力を掘り起こす」

こんにちは!首都圏と鹿児島市をつなぐオンラインプロジェクトKagoshima Lovers Project運営事務局です。

今回は8月4日(火)夜に開催したオンライントークイベント「Kagoshima Lovers Meetup(かごしまラバーズミートアップ)」第2回目の様子をご紹介します。

メインゲストは『ソトコト』編集長の指出一正さん。『ソトコト』といえば雑誌だけなく、WEBメディア『ソトコトオンライン』も有名ですよね。

関係人口第一人者とも呼ばれる指出さんをメインゲストに迎え、ソトコトオンラインのライターであり本プロジェクトの運営メンバーでもある白水と「まちの魅力を掘り起こす」をテーマにトークセッションを行いました。

当日の様子をご紹介します!

ゲストのご紹介

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◆指出 一正 氏
『ソトコト』編集長
1969年群馬県生まれ。上智大学法学部国際関係法学科卒業。雑誌『Outdoor』編集部、『Rod and Reel』編集長を経て、現職。島根県「しまコトアカデミー」メイン講師、静岡県「『地域のお店』デザイン表彰」審査委員長、和歌山県田辺市「たなコトアカデミー」メイン講師、秋田県湯沢市「ゆざわローカルアカデミー」メイン講師、岡山県真庭市政策アドバイザー、富山県「くらしたい国、富山」推進本部本部員、上毛新聞「オピニオン21」委員をはじめ、地域のプロジェクトに多く携わる。内閣官房まち・ひと・しごと創生本部「わくわく地方生活実現会議」委員。内閣官房「水循環の推進に関する有識者会議」委員。環境省「SDGs人材育成研修事業検討委員会」委員。内閣官房まち・ひと・しごと創生本部「人材組織の育成・関係人口に関する検討会」委員。国土交通省「ライフスタイルの多様化と関係人口に関する懇談会」委員。総務省「過疎地域自立活性化優良事例表彰委員会」委員。農林水産省「新しい農村政策の在り方検討会」委員。UR都市機構URまちづくり支援専門家。内閣官房「ふるさと活性化支援チーム」委員。BS朝日「バトンタッチ SDGsはじめてます」監修。著書に『ぼくらは地方で幸せを見つける』(ポプラ新書)。趣味はフライフィッシング。
Web https://sotokoto-online.jp/(ソトコトオンライン)

白水

◆白水 梨恵
フリーライター・一般社団法人鹿児島天文館総合研究所Ten-Lab ディレクター(Kagoshima Lovers Project運営メンバー)
1987年、鹿児島市生まれ。大学時代に大分県別府市でまちづくり活動に関わる。卒業後はIT企業にて全国の特産品EC販売・商品開発に従事。その後、社会起業支援や人材育成を行うNPO法人ETIC.にて各地の地域プロジェクトに携わる。2013年に鹿児島市へUターンし、ライター業の傍ら2019年6月〜Ten-Labにて鹿児島の地域づくりをサポート。
現在は中山間・過疎地域をフィールドに古民家再生とカフェの開業準備中。
Twitter https://twitter.com/rie_rewrite
Instagram https://www.instagram.com/shiramizu_table/
note https://note.com/rie_rewrite

首都圏中心に19名が参加!Kagoshima Lovers Meetup vol.2「まちの魅力を掘り起こす」

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当日ご参加いただいたのは首都圏在住の方を中心に19名の方々。
鹿児島出身の方:県外出身の方が3:2というちょうど良いバランスで、「鹿児島に住んでいたからこそ感じること」「県外から見た鹿児島のイメージ」など、様々な角度から鹿児島市を見ることができました。

「関係人口」の名付け親 指出一正さんに聞く、これからの地域への関わり方

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近年、地域づくりのいろいろな場面で聞く「関係人口」という言葉。実は今回のメインゲストでもある『ソトコト』編集長の指出さんが提唱者ということをご存知でしょうか?

今回のトークセッションでは、全国的な事例も交えながら、各地の地域づくりに関わってこられた指出さんが考える「都会から地方(鹿児島市)への関わり方」についてのお話を中心に伺いました。

特に印象的だった話題は「地域内関係人口」。
鹿児島県という地域の中で、鹿児島市の周辺市町村に住む人が鹿児島市に関わっていく”関わりしろ”を作ることが関係人口を増やしていく上で大切だというお話がありました。

県外から遠隔で関わりを持つ関係人口だけではなく、身近な周辺地域からの関係人口も作っていくこと。
この視点から鹿児島市を振り返ると、PLAY CITY! DAYSのような鹿児島市内でのローカルプロジェクトに周辺市町村からも多くの方が参加されて一緒に鹿児島市を盛り上げている点は、まさに「地域内関係人口」だなと感じます。

鹿児島市は「つながりを作って背中を押す」役割があるまち

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ソトコトオンラインの地域ライターでもあり、Kagoshima Lovers Projectの運営メンバーでもある白水。
鹿児島市出身で大学進学を機に県外へ出て、東京のIT企業やNPO勤務を経験した後に鹿児島市へUターンしました。現在は霧島市に住みながら鹿児島市の地域づくりにも仕事で関わっています。
個人では中山間地域で古民家改修とカフェ&宿の開業準備も行なっており、「鹿児島市に住んでいた経験」と「一歩外から見た鹿児島市」の2つの視点から感じていることを紹介しました。

「鹿児島市外で活動していても、仲間を増やしたり、繋がりをつくってチャンスを増やすという面で鹿児島市にはとても大切な役割がある。周辺市町村にとっても”背中を押す”役割のあるまち」だと言います。

鹿児島県内で一番大きなまちであり、多様な人材が行き交う受け皿の大きなまちが今のリアルな鹿児島市なのかもしれません。

トークセッション後のQ&Aを一部ご紹介!

トークセッションのあとは参加者からの質問タイム。とてもたくさんの質問が寄せられ、盛り上がった時間でした!
直接のやり取りができることが少人数制イベントの醍醐味。寄せられたたくさんの質問の中から3つを抜粋してご紹介します。

Q:遠く(首都圏など)からの鹿児島への関りしろってどんなことがありますか?どんなことができますか?

A:指出さん
「遠くから関わることが可能の時代になっているので、例えばオンラインで鹿児島市のお母さんからぬか床の作り方を教えてもらう交換条件として、苦手なエクセルをお母さんに教えるとか。知識と知恵の共有がオンラインではしやすくなっている。
完璧ではないけど、その場に行かなくても共有できるものは何かを考えたら、自分の得意なもので交換し合うことだけでも関係人口ができる。」

A:Ten-Lab永山(ナビゲーター)
「鹿児島に帰ってきた時に、やれることとやりたいことのギャップに苦しんだ時期がある。もっと社会にインパクトを与えたいと気負って入ったが、実際は大したことできない。でも鹿児島ですごいなって思ってる人たちは小さいことから始めている。
そこの外から関わるチューニングが難しい。エクセルを教えたりとかのスモールスタートから始めるコツとかポイントは?」

A:指出さん
1番信頼できるコミュニティにSNS上でリーチしておくことが大事。それが例えばこのかごしまラバーズプロジェクトであったり、僕がやっている他の県のアカデミーシリーズであったり。そこの増幅されない等身大のリアルな情報に自分をチューニングしていくことは大事。そういうことをブレずに発信しているコミュニティに常に参加していると誰にでも役割が出てくる。」
Q:まちが変わる瞬間(いい方向に)ってどういう時なんですか?面白いのを受け入れる雰囲気はどう変わってきたのか。

A:白水
「自分が全然関係ない所で、「これやってみよっか」っていう声が地元の方々から出てくると「おっ!ちょっと変わってきたな」って思います。小さくても自発的な動きが出てきたとき

A:指出さん
「突然変わる訳ではなくて、実は3〜5年間ぐらい助走をつけて変わっていく。地域に想いを寄せる人たちが増えて、その人たちがやっていることが発信の束になっていく。それが地域のブランドになっていく。
ブランド=そのまちに人の息づかいがすごく感じ始められた時に変わる。
まちを歩いている人たちが増えたとか、若い人たちがいてまちが明るくなったっていうのは、紐づいているのはコミュニティができたとか、何かプロジェクトをやっている人たちが実はいるというのが雰囲気として現れる。」
Q:お年寄りまで、幅広い世代巻き込むにはどうすればいいですか?
A:永山(ナビゲーター)
「僕は巻き込むことを諦めている節も結構ある。鹿児島をどうこうしようとあんまり思っていないという節がちょっとある。
それよりは自分の身の回りにいる人たちがどう楽しい環境をつくれるか、そこに集中することでしか事実は変えられないと思っている。
半径5メートルの価値を高める。そういう人たちが局所局所で頑張った結果少しづつ風向きが変わってきているのが今の鹿児島。」

A:指出さん
無理に巻き込まなくていい。その人たちも巻き込まれたくない。
お年寄りの方たちのことは年長の方たちが尊敬しながら、自分たちとは違うものをやる。僕たちは地域づくりをやっているのではなく、ウェルビーイングって一体なんだろうということを考える時代に突入していると思う。
みんながどう楽しく暮らしていけるのかを考えた時に、お年寄りが巻き込まれてお年寄りが悲しいならばそれは本当の地域づくりではない。
みんなが半径5メートルのことを見定める方が、全体として幸せの力が上がっていくんじゃないか。」

参加者の声

事後アンケートから寄せられた感想を一部抜粋してご紹介します。

鹿児島についての自分の持っている情報や、鹿児島に対する見方が大分古く、東京と鹿児島の関係や若者の価値観が大分変わってきてるのでは?と思い始めた中で、まさに指出さん、白水さんから全国視点、一度東京を経験し、Uターンされた中でのお話を伺い、深めていけたのがとても良かった。タイムリーに疑問に思っていたことを聴けて、話せて、コメントもいただけて、とても有意義でした。次回も楽しみです。
やりたいこととやったことのギャップに苦しんだという話が印象に残りました。
大きなことをしないと変わらないと思ってしまうが、実は小さなことでも積み重ねで変わっていくという話が心にささりました。
地域とか生まれたところ、住んでいるところ関係なく、人が集まってチャレンジできる魅力的な環境、場所がある「鹿児島市」っていうのも魅力の一つとなってきているんだろうなと感じ、もっと深く繋がりたいと思いました。
半径5mの近い人たちから始めていく・無理にお年寄りを巻き込む必要はないという発想が自分にはない考え方で参考になりました。地域全体が一枚岩になってというよりかは、それぞれ核となる人を中心に分散的に活動を行っていき、それが徐々につながっていく方が確かに良さそうに感じました。
また、地域づくり・まちづくりにおいて、人とのつながりが大事だと改めて思いました。 

次回のご案内

Kagoshima Lovers Meetup vol.3
8月21日(金) 20:30〜22:30@ZOOM
テーマ「鹿児島って結局どうすごいの?」

(テーマ概要)たくさんの魅力を持つ鹿児島市。実際に関わりを持つ中で「これだから鹿児島はたまらない」と感じることは?

(ゲスト概要)
◆冨永 咲 氏
鹿児島市出身。焼酎のPR活動の他、株式会社ベンチャー広報のコミュニティマネージャーや九州のまちづくり事業に関わっている。

◆たかはし くうが 氏
鹿児島市出身・在住。県外の大学を卒業後、鹿児島市へUターン。地元企業と学生の接点作り、対話プログラム等を運営するチーム はたおり代表。

タイムスケジュール・申し込み方法は上記の詳細ページをご覧ください。

※申し込み期限:8月16日(日)23:59
※参加定員について
お申し込みは先着順です。
鹿児島出身の方:8名
主に首都圏在住で鹿児島以外出身の方:8名
8月17日(月)午後に参加可否のご連絡をさせていただきます。
※基本的には首都圏在住の方が対象ですが、その他地域にお住いで参加を希望される場合は一度ご相談ください。

首都圏からオンラインで鹿児島市にかかわる。一歩踏み出すためのプログラムKagoshima Lovers Academy参加申し込み受付中!

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「鹿児島市と実際に関わる方法を探したい」「もっと鹿児島市の今の様子を知り、行動したい」そのような方へおすすめのプログラムがKagoshima Lovers Academy(かごしまラバーズアカデミー)。

9月からの4ヶ月間、計5回のオンライン講座を通して、今の自分を振り返り、自分にあった鹿児島市との関わり方を探ります。
期間中は鹿児島市に精通した講師やアドバイザー・メンター・スタッフが、連携先の紹介や情報提供など、一人ひとりに合わせたサポートを行います。

上記でご案内した8/21(金)のKagoshima Lovers Meetupでは、こちらのAcademyの説明も行いますので、関心のある方はぜひご参加ください!

Kagoshima Lovers Academyの詳細はこちら。

お問い合わせ先

ご質問・ご要望は下記へお問い合わせください。

Kagoshima Lovers Project運営事務局
(一般社団法人鹿児島天文館総合研究所Ten-Lab内)
TEL: 080-2785-4563
E-mail: info@ten-lab.org
営業時間:月~金(9:00~18:00)
主催:鹿児島市
運営:一般社団法人鹿児島天文館総合研究所Ten-Lab
※「Kagoshima Lovers Project(かごしまラバーズプロジェクト)」は鹿児島市の主催事業です。鹿児島市より委託を受け、一般社団法人鹿児島天文館総合研究所Ten-Labが運営しています。

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桜島を連想させる”マグマ“というフレーズは、鹿児島市のまちや人が持つ”熱量”を表しています。
「あなたとわくわく マグマシティ」は、鹿児島市民(赤い糸)と市外の人々(青い糸)が交流する中で、思いを合わせ、わくわくする未来を紡いでいこうという願いを込めた鹿児島市のブランドメッセージです。


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